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 ある池の出来事    ”猫また” か、或いは‥            by : koba
鎌池_02
                                       撮影地 : 鎌 池 (かまいけ)  2011. 秋

 小谷(おたり)村に日本百名山の一つ、雨飾(あまかざり)山がある。その登山口に近い標高 1200m にある鎌池の遊歩道を去年の秋、紅葉狩りがてら歩いた。駐車場から鬱蒼とした森を抜け湖畔に出る。午後三時、他に人影は無く 一周 2km の遊歩道は水辺や林を抜け変化に富み静寂のみ。 ゆっくりでも 40分程で元の場所に戻るはずである。 が、一時間歩いても駐車場への道に出ない。夕闇が迫り寒さが身に染みる。心細くなってきた時、前方から大勢の話し声がした。足を速めると、声も先を急いでいるようである。 急いでみたが追いつけない。30分程必死で歩いた時、突然、駐車場への道が現れた。ほっとしたその時、後方でざわざわする音と共に微かに笑う声がした。駐車場へ戻ったのは五時に近かった。あれは猫またの類か、それとも‥‥。
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                   もう一度行ってみよう。