おぎゃあと生まれて以来の阪神ファンの夫と、京セラドーム大阪へ阪神ヤクルトの3連戦観戦へ。ナイターの3連戦なので、難波オリエンタルホテルへ2泊し、昼間は大阪観光。 
 京都と大阪は30分強で行ける距離だが、あまり行く機会のない街だった。というのも、小学校時代の遠足で、大阪を通過するときに、先生から「大阪は怖いところで、迷子になったら、もう、お父さん、お母さん、お友達とも会えなくなります。」という強烈な脅しが心に染み付いていたのかも。
 地元京都の大学に通うようになって大阪の友達もできたが、親にも大阪は危ないと言われていたし、京都という小さい街で一応、すべて事足りるので大阪に行くことは殆ど無いまま生きていた。しかし、2003年以降、リフレクソロジーや漢方、アロマを本格的に勉強しようとスクール探しするとやはり大阪にしか満足いく学校がなかった。
 それともう一つの理由は、綾夏がお気に入りだった、京都の大丸や高島屋に行くのが辛く、綾夏との思い出のない大阪でのショッピングのほうが気が楽だったことがある。
 そうしてこのところ、大阪進出を果たしていた私だが、それはおしゃれなキタといわれる梅田中心でのことだった。今回は、ミナミと言われるディープな大阪を堪能しようと計画し、難波にホテルを決めた。
 猛暑の中、難波周辺の人の多さ、賑やかさにびっくり!いたるところにたこ焼き、串かつ、寿司、居酒屋が並び、人気店には長い行列。早速、たこ焼きの行列に並ぶ。「焼士」の刺繍の入った白衣を着た店員さんの見事な手の動きに見とれているうちに自分の順番が回ってきた。12個430円。
 千日前近くには安い服や靴、小物がいっぱい。このミュールは1000円。結構履き心地がよかったし、派手さも大阪っぽい気がして、即買い。
 ところで、繁華街やバーゲン会場、野球場に赤ちゃん連れが結構いるのは如何なものか。上の子が行きたがると言うことならやむをえないこともあろうが、基本は、子ども本人が楽しめるようになってから連れて行くほうがいい。親が行きたいからと、環境の悪いところに連れ出すのは疑問。花火大会もしかり。猛暑の中のベビーカーの赤ちゃんを見て思う。
 創業明治43年、織田作之助が好んだというカレーを食べに自由軒へ。午後3時半と言う中途半端な時間だというのに、次々にお客が来る繁盛振り。カレー店だと思って行ったが、実は洋食屋さん。店内もレトロでいい感じ。レジ前に坐って、店員に指図するお女将さんにかなり存在感がある。
 玉子を混ぜて食べるカレーの辛味が程よく、特製のウスターソースも美味しい。
 この後、野球観戦へ。初日のこの日は、負けた・・・。残念会は千日前の居酒屋へ。
 2日目は、大阪ダックツアーへ。天満橋に集合して、水陸両用バスに乗って、陸から、川から、大阪観光。ビジネス街から繁華街、大阪城、中之島公園・・・こんな視点で大阪を見て回るという発想に脱帽。そして、何といっても、素晴らしかったのが、ガイドさんのしゃべり!大阪弁での、「オチ」満載のトークに、バスの車内はノリノリ。クライマックスの、陸から大川への、水しぶきを上げてのスプラッシュも楽しく、あっという間の90分だった。
 この日の阪神は、1点差で逃げ切って、勝利。祝勝会は、千日前の別の居酒屋へ。
 3日目は、新世界へ。通天閣に昇ろうとするも、70分待ちに断念。若手芸人さんの呼び込みに誘われて、通天閣地下の「通天閣劇場」へ。舞台は簡単な台で、客席はそれを囲むパイプ椅子。お客は最初20人足らずだったが、芸人さんたちは元気いっぱい(お客が5,6人の時もあるとか)で、思いっきり笑わせてもらった。特に面白かったのは、シンデレラエキスプレス!
 舞台とお客の距離が近いので、ベテランの芸人さんほど、お客をいじる。これがまた面白い。海原はるかかなた、酒井くにおとおる、暁照夫光夫、横山たかしひろし、正司敏江玲児ら、TVでおなじみの芸人さんが次々に。この頃には、お客も倍以上に増えていた。TVでないので、時間超過もあり、アドリブ連発。最後には、敏江さんが客席を回って握手。
 この日は当日券は3,000円で、3回公演。入れ替えなしなので、その気なら12:00〜17:00頃まで楽しめる。
 遅めの昼食は「ソース2度付け禁止」が合言葉の新世界名物串かつと生中2杯。
 その後はぶらぶらと散歩して、スマートボールの店へ。100円で玉を買う。入り始めると結構入って、玉をとんがりコーン2箱に換えてもらって、今日の野球観戦のおやつとする。
 帰りは、ジャンジャン横丁を通って、動物園前駅へ。観光地化した新世界だが、ジャンジャン横丁の将棋クラブでは、そんなことに無関係におっちゃんが真剣勝負を繰り広げている。その光景は、雰囲気をもりあげるためにいかにもそれらしいおっちゃんをエキストラとして集めてきたのではないかと思わされるほど、それ風である。ちなみに、昭和30年に日本将棋連盟から最高位、王将の称号を与えられた坂田三吉を記念した王将碑は通天閣入口にある。

 
 3戦目は、4点差を覆されたのを、また逆転して9-6で阪神の勝利。2回に打った当たりをファウルと誤審されたあとに、本塁打を打ったのを含め、3安打3打点の金本と、8回勝ち越し2塁打の城島がお立ち台。ベテランの二人のトークだけに、ヒーローインタビューも盛り上がる。この日、もう何度目かわからない「六甲おろし」を大合唱して、心地よい疲れの中、帰途に着いた。