| 倉敷美観地区ではまず「大原美術館」へ。一番印象に残ったのは熊谷守一の「陽の死んだ日」。強烈な印象だった。白と赤の、激情をぶつけるような筆づかい。「次男の陽が4歳で死んだときは、陽がこの世に残す何もないことを思って、陽の死に顔を描きはじめましたが描いているうちに『絵』を描いている自分に気がつき嫌になって止めました。」とのコメントを帰宅後に調べて知った。幼子の死に顔のなんと悲しくあどけないことか。それゆえ守りきれなかった親の無念はさらに深い。綾の死に顔を思い出し、胸をえぐられる思いにまた涙する。このはげしい筆づかいに私の思いを重ねて絵葉書を買おうとするも、ミュージアムショップの絵葉書にはその迫力はとてもじゃないが伝えきれない。 | |
| ゆったりと流れる倉敷川には、よく肥えた鯉がゆうゆうと泳ぐ。ずいぶん大きい鯉もいて、何年くらい生きているんだろう、鯉のくせに綾よりも長く生きているんだろうか・・・と、何でも綾のことにひきつけて考えてしまう。 子供の喜びそうなおもちゃや人形の置いてある店を見ては寂しい。 旅に来ても悲しみは置いてくるわけにいかず、連れてきてしまうのだ。 |
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| 大原美術館の斜め前、明治時代に建てられた白壁の古い民家を改造した「亀遊亭」でステーキランチを食べた。美観地区には地酒の店も多く、辛口のを2本自分のお土産に買った。 |