「僕とあたしの未来 18 〜生誕記念祭〜」



まさきが「誕生日パーティー一緒にやれば?」と言ったひとことで決まった、
しょーちゃん&ねーちゃん合同生誕記念祭。

もうすぐしょーちゃんが来る・・・とそわそわしていたら、
「ねーちゃん、ちょっとは落ち着けよ?」と、まさきに言われた。

んなこと言ったって、落ち着いてられるかっつの!
てか、あんた今、唐揚げつまんだでしょ?!(=_=)

あーもー緊張感のあまり、吐き気がしてきた・・・。

♪ぴんぽん
来たーーーーーーーーーっ!!

「ちょっとまさき、あんた出て!!」
「ねーちゃん出ろよ?」
「いいから早く!!」

あたしはまさきの背中を勢いよく押した。そしたら玄関ですべってころんだ。(>_<)
ごめん・・・。

「いってー・・・はいはい、今開けまーす!」
「こんにちは」
「しょーちゃん、いらっしゃーい☆ほら、ねーちゃん、お待ちかねの
 しょーちゃんだよ?」
「もーよけいなこと言わないでー・・・(T_T)」

あたしは柱の陰からちょこっと顔を出して、「いらっしゃい」と言った。

「今日はお招きいただいてありがとうございます」
いつものようにしょーちゃんが微笑んだ。

うわー、その微笑んだ時の唇の形・・・大きな瞳・・・その声・・・全部だめだ・・・。
「ねーちゃん、なにひとりで柱の陰で悶えてんの?」
まさきの言葉がいちいち引っかかる。お願いだから、いらんこと言わんといて・・・。

あたしは冷蔵庫からバースデーケーキを取り出した。
箱からそぉっと出して・・・テーブルの上に乗せる。

「うわぁ☆おいしそー♪名前まで入ってる〜」
よかった・・・しょーちゃんが喜んでくれて。緊張して、滝のような汗をかきながら、
ケーキ屋さんで頼んだ甲斐があったわ。

「あ、でも名前、僕のだけですよ?合同生誕記念祭なんだから、おねーさんの名前も
 入れてもらえばよかったのに?」
「あたしはいいの!!しょーちゃんがゲストなんだから」
「なんかすみません」

「はいはい、そこのお二人さん、一緒にナイフ持って?」
まさきが、しょーちゃんとあたしにナイフを握らせた。おい?!まさき!!あたしを
殺す気?!?!

「はい、お二人でケーキ入刀です♪写真撮りますよ〜?1+1はぁ?」
「に!!」

カシャッ☆彡あぁ、生きてる心地がしない・・・。

「ケーキ先食っちゃおっか?」
「せっかくだからいただきます♪うわー、まじやばい。超うまそー!!」

まさきが切り分けた。

「あ?ちょっと大きさバラバラ?ま、いいや、好きなの取っちゃってぇ?オレここね!」
「ちょっとそこ大きい!しょーちゃんにあげてよ?メインゲストなんだから!」
「わかった、いいよあげるよ、その代わり、ねーちゃん食べさせっこの刑ね?」
「なにそれ?」
「しょーちゃんがねーちゃんの口にあーん、ねーちゃんがしょーちゃんの口にあーん」
「ちょっとまさきっ!!」

あぁもう、しょーちゃんの顔が見れない・・・。(@_@;)

「はいはい、またまた写真撮りますよ〜?お二人さん、ご一緒にぃ〜?あーーーーーん」
カシャッ☆彡まさき、覚えてろよ?(-_-;)

あたしが口まで運んだケーキを、しょーちゃんがぱくっとほおばった。
「うっま〜♪」

あたしは口の中のケーキが・・・正直、味わかんない・・・。

しょーちゃんは「これ、甘さが絶妙・・・」と、パクパク食べてる。

え?ちょっと待って?そのフォーク、あたしの口に入れたわよね?
で?あたしのフォークはしょーちゃんの口に入った?てことは?????
いっやーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ!!\(゜ロ\)(/ロ゜)/

「あー、うまかった♪もいっこ食べていい?」と、まさきは2個めに手を出した。
「いいけど、ちゃんとごはんも食べなさいよ?」
「ねーちゃん、かーちゃんみてぇ!(笑)」
「どこがじゃぁっ?!」
「ホント、仲がいいですね」
微笑ましく見つめるしょーちゃんに、「よくない!!」と声をそろえて答えた。

「あ、オレトイレ」と、まさきが立ち上がった。
「うそ、さっき行ってたじゃない?」
「今度は大!!」
「わざわざ言うか?!」
「だってねーちゃんがきいたんだろ?!」
「どうでもいいけど、トイレ詰まらせないでよね?うちのトイレ、すぐ詰まるんだから」
「だいじょぶだって」
「もしも詰まらせたら、自分でバコバコやってもらうからね?!」
「バコバコ?!トイレで?!ちょっとねーちゃん、それ、衝撃的発言じゃね??」
「・・・・・・・・・・・・・」

一瞬の間が・・・。

「アハハハハハハッ!!超ウケるぅーーーーー!!涙ちょちょぎれそー!!」

思いっきりしょーちゃんに笑われた。
もしも今、目の前に落とし穴があったら、それがたとえまさきが掘った穴だとしても、
自分から進んで落っこちたーーーーーーーーーーい!!(ToT)

「とりあえずトイレ」とまさきは出て行った。そうしてしばらく帰ってこなかった。
そういうとこ、変に気を回すヤツなんだから。(=_=)

おいてかれたしょーちゃんとあたしの間には、びみょーな空気が流れてた。
いや、そう感じたのはあたしだけかもしれない。勝手に盛り上がってるのはあたしだけ。
たぶん、きっと。

「あの、おねーさん」

突然しょーちゃんがきいてきた。

「な、なに?」
「おねーさんの好きなタイプってどんな人ですか?」

なんでそんなこときくのー!?!(@_@;)

「それは・・・(目の前の人ですぅ〜(T_T))」
「やっぱ年下じゃダメですよね?」
「そんな・・・(全然だいじょぶですぅ〜(T_T))」
「僕じゃダメですか?」
「んなわけないじゃないの?!今までのいきさつ、そのおっきなおめめで見てきた
 でしょう?」
「よかった・・・」

あ?え?えぇえっ?!?!え゛ーーーーーーーーーーーっ?!?!
あたしはいきなり涙が出て止まらなくなった。だめだ、また目が赤くなっちゃう・・・。
「はー、すっきりした」と、まさきがトイレから帰ってきた。長すぎだよ、気つかいすぎだっつの。(T_T)

「あれ?ねーちゃんまた泣いてる?どーした?あれ?しょーちゃんも・・・どしたぁ??
 おやおや?これはお二人の間に、まさかの展開?????」
「思わず言っちゃった(^^ゞ」と、照れ臭そうにしょーちゃんが頭をかいた。

「ぱんぱかぱーーーーん♪おめでとうございますぅ〜♪ささ、お二人さん、
 記念にお写真をもう1枚!!」
まさきがカメラを構えた。

「あ、しょーちゃん、もうちょっと真ん中寄って?ねーちゃんも。あれ?入んない?
 おかしいなぁ?もう二人べったりくっついちゃってぇ?はい、1+1はぁ?」
「に!!」
カシャッ☆彡

あたしは真っ赤な目のまま、しょーちゃんと並んで写真におさまった。
一生忘れられない、合同生誕記念祭。
この先何があろうとも、いろんなこと乗り越えて頑張れる気がする。
しょーちゃんが前向いて、どんなこともあきらめないで進んでいく人だから。

あらためて・・・お誕生日おめでとう♪しょーちゃん☆








勝手にBGM : aiko「カブトムシ」


勝手にすぺしゃるさんくす : 相葉雅紀様、櫻井翔様。