「僕とあたしの未来 32 〜僕の毛布 3〜」



あたしはソファテーブルにつっぷして、自分の弱さと戦っていた。
そこへあなたが「ただいま・・・」と帰ってきた。

「どした?」
こんな状態のあたしを見たあなたは、すぐさま訊いてきた。

「ちょっときついこと言われて、イライラした後、うなだれて、
 今は自分の弱さと戦ってるとこ」
「そうか・・・」と軽く答えた後、あなたは言葉を選びながらゆっくり話し出した。

「学生の時の勉強と違って、正しい答えなんかないのかもしれないよね。
 その人にとっては正しくあっても、別の人には当てはまらないかもしれない。
 気持ちや考え方を押し付けすぎるのは、驕りかもしれないなって僕は思うんだ」

負けず嫌いなのに、謙虚な気持ちを忘れない。あなたはどこまで心配りが細やかで、
誠実で努力家なんだろう。
あたしは一生頭が上がらない。尊敬のあまり、時々そばに寄れないって思うことさえある。

「ここおいでよ?となり」
あなたはソファにすわって、空いてるとこを指さした。
うなだれてたあたしは、苦しい気持ちで立ち上がり、あなたのとなりにすわった。

「はい、こっち向いて?」というあなたの言葉どおり、あなたとあたしは上半身を
互いの方に向けて、向かいあわせになった。

そしてあなたはあたしの前髪をちょこっと上げて、おでこにやさしくキスをした。
ちょっぴり恥ずかしがり屋でおちゃめなあなた。
あたしもあなたのまあるいおでこに、そっとキスをした。

あなたといると、こころが穏やかになる、幸せいっぱいになる、身もこころもあたため合える、
お互いの人間性を高め合える。あたしにとって必要不可欠な人。
あたしもあなたにとって必要不可欠な人でありたい・・・。

「落ち着いた?」と、あなたがいつもの笑顔で言った。ちょこっと下がった眉毛。
「うん」と、あたしはうなずいた。

なにも言わなくていい、そばにいてくれるだけでいい、あたしはそばにいられるだけでいい。
あなたとともに、これからの人生を歩もう。ずっとずっと見守ろう。ついていこう。
あたしからもそっと抱きしめよう。

そしていつか・・・年老いたら・・・あなたの願いどおり、一緒に世界を旅しよう。
あなたとならきっと、世界はまぶしいくらい美しく瞳に映るはずだ。
となりにいられる幸せを、あたしはずっとかみしめる。こころに刻む。

一歩一歩一緒に歩んでいこうね、あなた。
あなたと歩んでいけるあたしは、世界でいちばんの幸せ者だよ・・・。(*^_^*)






勝手にBGM : 「ついておいで」


勝手にすぺしゃるさんくす : 「CUT」に出てた櫻井様。その一生懸命さが、
                  申し訳ないくらい好きなんですぅ!!(T_T)