「僕とあたしの未来 40」



いったい何年ぶりなのか全然わかってないけど、
誰もかれもが天文部員になりそうな金環日食の朝がやってきた。

まさきはさっさとごはんをたいらげ、遮光板を持って外に出て行った。

「ねーちゃーん、見えるよー♪」

玄関でまさきが大きな声で言った。

「ホント?」
「早く早く!!!」

まさきにうながされて外に出ると、玄関の外にしょーちゃんが立ってた。

「はい!おふたりでどーぞ♪」
「あ、ちょっと、遮光板は?!」

まさきにほい!っと外に出されたあたし。

「おはよ・・・」
「おはよう。まさきに呼ばれちゃって(^^ゞ」
「あいつ・・・(-_-;)」
「歩きながら見ないと遅刻するかも?(^_^;)」
「そうだね、ちょっとかばん取ってくる」

リビングに置いてあったかばんを肩にかけながら、
「まさき、あんたも早くしないと遅刻するよー?」と声をかけた。

「はいはい、ホームズにごはんやったら出るから」
庭先でごはんをやってるまさき。

ちなみにホームズとは、最近庭にやってきてはくつろいでる野良ネコの名前。
なんでホームズって名前つけたのかよくわかんないけど。(=_=)

しょーちゃんとあたしは、時々立ち止まって遮光板をかざし、空を見上げた。

「うわ〜、ちょうど今まんまるだよ〜♪」

ほら、見てみて?とそっと肩を引き寄せられて、遮光板を渡された。
まさきってば、わざとあたしに遮光板渡さなかったんだなって、今頃思った。

「ホントだ、きれいにまんまる☆」

おひさまを見上げてるのに、隣でしょーちゃんが笑ってこっちを見てるのがわかって
しまって、頬が熱くなる。

「太陽ってあんなに離れてるのに、ここまで熱が伝わるなんてすごいね」

しょーちゃんのひとことひとことも、おひさまと同じくらい熱が伝わる。

「地球との距離がちょうどいいから、僕らも燃え尽きずに生きてられるんだよね(^^ゞ」

しょーちゃんの熱であたしは燃え尽きてしまいそうだけど。(>_<)

「さっきからなんだか静かだね。どした?」
「え、あ、うん・・・」
「??ところで、そろそろ駅まで急がないとまずいかも?」
「うそ?やだ、こんな時間?!」
「走ろ」

しょーちゃんがあたしの手を取った。
あーうー、駅にたどり着く前に燃え尽きるー!!(@_@;)

いったい何年に一度なのか全然わかってないけど、
誰もかれもが天文部員になりそうな金環日食の朝。
これだけはあたしにはわかってる。
しょーちゃんと出逢えたことは、あたしにとって一生に一度の奇跡だ。






勝手にすぺしゃるさんくす : 毎度毎度妄想爆発で申し訳ございません・・・
                  櫻井様、相葉様 m(_ _)m