「絆」 〜夫婦の絆の確かめ方〜 帰宅したら、玄関に夏菜が仁王立ちで立っとった。な、なんや?こんなんサザエさんくらい でしか見たことないで? 開口一番「なによー?!夫婦の絆が大切やとかなんとか言っといて!!」と夏菜に 叩かれた。 「なんや?!わけわからん!!なんでー?!」 「わからんわけないやろがぁっ?!?!」と、夏菜にまたもパワーアップで叩かれるワシ。 「アーッ!!ムカツクッ!!」とパニックのようになっとる。 「まぁまぁ、落ち着きや」となだめようが、全然効果なし。 「絆が大切なのは、うちだけやなくて、他でも大切なんやねー?なぁ?」 こ、こわ・・・。 「これはなんやの?これはァッ!?!?」 一枚の名刺が差し出された。 「あ、これは、うちの店に部屋さがしに来た人で、店に勤めとる言うから、店長と一緒に こないだちょっと顔出したんや」 「へー?お店ではみひろちゃんって言うんだー?へー?」 「だからちょっと飲みに行っただけやん?」 「み・ひ・ろ・でぇーーーーっすっ!!よろしくねぇーーーーーー☆」 「耳元でデカイ声で言うなや?!」 「あんたの態度の方がデカイやないかいっ?!」 「なんやとぉー?!」 「来るかぁー?!」 玄関先でドタバタ、取り組み一番をしとったら(こんな時、ワシらはスポーツマンシップに のっとり、相撲をすることにしとる)、ぱたぱたぱたとかわいい足音を立てて、 美羽がやってきた。 「パパー、ママー、なんでこんなとこでおすもうしてんの?」 「これはな、夫婦の絆を確かめてるとこなんやで?」 「絆、絆、って、書いてる方の身にもなってみぃ?!」 「なんや?なに書いてるて?」 「そんなんはどーでもええの!!どりゃぁーーーーっ!!」 「うわー、ママつよーい☆」 美羽は尊敬のまなざしで、夏菜を見とる。 夏菜ノ海の勝利・・・。 「さ、廊下は寒いから、早くおふとんで寝ようね?美羽」 ワシを置き去りにして、夏菜は美羽を連れて行った。なんやねん・・・ワシ、ぽつん・・・。 美羽を寝かしつけて、夏菜が階段を降りてきた。 「早くコタツに入ったら?」 「もう寝るから、ワシも寝かしつけて〜な〜?」 「なに甘えてんねん?!だったらはよふとんで寝ぇや!!」 今夜の夏菜ノ海は、最強やな・・・。 「なぁに?!なんか言った?!」 「いえ、別に・・・・・」 こんな風景も”絆”の一つや。でもきっついわー。堪忍してーなー、夏菜。(-_-;)m(_ _)m BG番組 : 茂が司会してた「ゴールデンカップル」(=_=) |