「絆」 〜Shiny Children〜
片づけをしていて、アルバムに見入ってしまうことありませんか?(誰に問いかけてるんだ?)
ずっと前も同じようなことした覚えがあるなー。確かあれは、美羽が産まれる前。
そうそう、アルバムに貼ってない写真の整理をしようとしてたんだった。

梅雨明けまでもう少し。
湿気対策として、押し入れの風通しをよくしようと一念発起。
で、押し入れの不要品の整理をしていたところ、思わず昔のアルバムを手に取ってしまったと
いうわけだ。
思いっきり昔。小学校の卒業アルバム。

「なに座り込んでんねん?」
彼がやって来て、部屋にこもっている私をのぞき込む。
「うん、ちょっと感傷にひたってんの」
「センチメンタルな気分なのねぇ〜?」
半分ちゃかしながら、私の横に来てアルバムに見入る。
「そういや、卒業アルバムって見してもらったことないなぁ。どれどれ?え?これ?
 わっ、オマエ、顔まんまるっ!」
「・・・・・」
「うんうん、面影あるわー」
「それは、暗に今もまんまるだって言ってるわけ?」
「ま、そうとも言えるやろな」
「そんなこと言うなら、あなたのアルバムも見せてよね!私だって見せてもらったことないもん!」
「ええでー。押し入れの奥ーーーの方にしまって・・・・・・と!あったあった、これこれ!」
彼は色あせた表紙のアルバムを引っ張り出した。

ページを開くと、やんちゃ坊主もおてんばさんもみんな、おすまし顔でかしこまって写ってる
集合写真が。
「どこにおるかわかるか?」
ふふんと鼻を鳴らしたように言うから、私は目を皿のようにして端から端まで見渡し・・・
なんてことしなくてもすぐに目に入った。
少し伸びかけた坊主頭の、自分では精いっぱいカッコつけてる男の子の顔が。

「いたいた!見つけたもんねー♪」
「どれ?」
「ほら、これでしょ?」
「アタリ・・・」
「だってそのまんまだもん。変わってないね」
「そやろか〜?そんなに変わってへん?」
「うん。調子よさそうなところが」
「ワシなぁ!これでもめっさおとなしかったんやでー?!」
「ホンマでっかー?」
「マジでっせー!」

ぶははははっ!!なんだか二人で大爆笑してしまった。

「二人ともこんな子供の頃があったんやなー」
「いつの間に大人になっちゃったんだろ?中身はそれほど変わりはないのにね」

私たちは輝く希望を持った子供たちだった。
存在すら全く知らない場所で、別々の人生を歩んできた。

出逢いって不思議。
以前、二人の前世は兄妹って占い師に言われたことがあったけれど、その前もそのまた前も
どこかでつながっていたのかな?

あ。今なんとなく思った。
二人から生み出される言葉もぬくもりも、まるで子供たちのよう。
いとおしくて、おひさまみたいに輝いてる、ような気がする。

からだは大人になってしまったけれど、いつまでも輝きを忘れない二人でいよう。
ずっと、ずっと・・・・・・・。

なーんて、ちょっぴり詩人気取りの私でした・・・。