Anatomy

解剖学概論



はじめに
 
スポーツ選手は、トレーニングを行う以前に、体の構造について学んでおく必要があります。トレーニングはもちろんのこと、バイオメカニクスやメディカルケア・コンディショニングを行う上で必要な分野です。ここでは、解剖学の基礎的な領域・語句について触れておきます。



人体の構成
 
人体は多数のいろいろの細胞が集まってできています。そして、同じ種類の細胞が集まると組織ができます。さらに、いくつかの組織が目的をもって集まり、ある一定の形態を備え働きをするものを器官といいます。また、いくつかの器官が連携して共同して働くものを器官系(系統)といいます。
 
人体の構成  :  細胞  →  組織  →  器官(胃・腸など)  →  器官系(系統)  →  個体(人)
 
 
身体の系統と主なはたらき
 
系統の名称 主なはたらき
骨 格 系   身体の支柱・内臓の保護・造血および筋とともに運動を行う
筋   系   身体の運動・体温の発生を行う
消化器系   食物を消化・吸収する
呼吸器系   酸素を体内に取り入れ、炭酸ガスを体外に排出する
循環器系   血液の循環を行う
泌尿器系   体内で生じた不要産物を腎臓から体外に排出する
生殖器系   個体の繁殖を行う
内分泌系   ホルモンを分泌し、身体の成長、発育および器官のはたらきを調節する
神 経 系   刺激・興奮を伝達し、器官の働きを統一し、精神作用を行う
感覚器系   外界の変化および身体内部の刺激を感受し、感覚作用を行う