Components for Sprint

スプリントを構成する体力要素



スプリントを構成する体力要素
体力要素 詳    細
技 術   ここでいう技術とは、速く移動するために必要な効率のよい力を発揮する能力を指します。
柔軟性   ここでいう柔軟性は静的柔軟性と動的柔軟性の両方を指します
敏捷性   からだをすばやく動かすことのできる能力です。反応速度を高めるトレーニングが必要です。
巧緻性   自分のからだを意のままに操ることのできる能力です。リズム感や神経系のプログラミングを養成します。
最大筋力   その筋が発揮できる最大パワーです。
  最大筋力ののトレーニングでは力の発揮そのものを重視したトレーニングになります。
筋スピード   筋の収縮速度のことです。
筋持久力   一定の時間以上継続して力を発揮できる能力で、筋疲労に対する耐性が必要になります。
最大スピード   疾走時の一定区間を移動するときの最大速度のことです。
スピード持続力   一定以上のスピードレベルを維持できる能力のことです。
一般持久力   運動を長時間継続することのできる能力です。




スプリント種目の体力要素別重要度
 
要  素 スプリント種目別重要度
100m 200m 400m Hurdles 400mH
技  術    ★★★★    ★★★★    ★★★    ★★★★★    ★★★★
柔軟性    ★★★★    ★★★★    ★★★    ★★★★★    ★★★★★
敏捷性    ★★★★★    ★★★★    ★★★    ★★★★★    ★★★★
巧緻性    ★★★★    ★★★★    ★★★    ★★★★★    ★★★★
最大筋力    ★★★★★    ★★★★    ★★★    ★★★★★    ★★★
筋スピード    ★★★★★    ★★★★    ★★★    ★★★★★    ★★★
筋持久力    ★★★    ★★★★    ★★★★★    ★★★★    ★★★★★
最大スピード    ★★★★★    ★★★★★    ★★★★    ★★★★★    ★★★★
スピード持続力    ★★★    ★★★★    ★★★★★    ★★★    ★★★★★
一般持久力    ★★★    ★★★    ★★★★    ★★★    ★★★★


スプリント種目は上記のような要素から構成されていますが、エネルギー発生系統など、種目の特性によって各要素の重要性が異なります。トレーニング計画を作成するときには、自分の種目が何を重要視してトレーニングを行わなければならないかを把握しておかなければなりません。




100m トレーニング期別の体力要素の重要度
 
要  素 トレーニング期別重要度
移行期 一般鍛錬期 専門鍛錬期 試合準備期 試合期
技  術    ★★★    ★★★    ★★★★    ★★★★★    ★★★★★
敏捷性    ★★★    ★★★    ★★★★    ★★★★★    ★★★★★
巧緻性    ★★★    ★★★    ★★★★    ★★★★    ★★★★
最大筋力    ★★★★    ★★★★★    ★★★★    ★★★    ★★
筋スピード    ★★★    ★★★    ★★★★    ★★★★★    ★★★★★
筋持久力    ★★★★    ★★★★    ★★★    ★★★    ★★
最大スピード    ★★    ★★    ★★★    ★★★★    ★★★★★
スピード持続力    ★★★    ★★★★    ★★★★    ★★★    ★★
一般持久力    ★★★★★    ★★★★★    ★★★★    ★★★    ★★


200m トレーニング期別の体力要素の重要度
 
要  素 トレーニング期別重要度
移行期 一般鍛錬期 専門鍛錬期 試合準備期 試合期
技  術    ★★★    ★★★    ★★★★    ★★★★★    ★★★★★
敏捷性    ★★★    ★★★    ★★★★    ★★★★    ★★★★★
巧緻性    ★★★    ★★★    ★★★★    ★★★★    ★★★★
最大筋力    ★★★★    ★★★★★    ★★★★    ★★★    ★★
筋スピード    ★★★    ★★★    ★★★★    ★★★★    ★★★★★
筋持久力    ★★★★    ★★★★    ★★★★    ★★★    ★★★
最大スピード    ★★    ★★    ★★★    ★★★★    ★★★★★
スピード持続力    ★★★★    ★★★★★    ★★★★★    ★★★★    ★★★
一般持久力    ★★★★★    ★★★★★    ★★★★    ★★★    ★★


基本的には、100mと200mのトレーニングはほぼ同じです。特別に分けて行う必要はありません。100mと200mのレースにおける相関は、100mを走るには200mを走りきれるスピード持続力が必要であり、200mを走るには100mのスピード(走りのキレ)が必要です。皆さんは、どちらかをメイン種目にしていると思いますが、100mがメインの場合は、スピード持続力とリラックスした走りを200mを取り組むことで補い、200mがメインの場合は、絶対スピードの養成を100mにおいて取り組みます。


400m トレーニング期別の体力要素の重要度
  
要  素 トレーニング期別重要度
移行期 一般鍛錬期 専門鍛錬期 試合準備期 試合期
技  術    ★★★    ★★★    ★★★    ★★★★    ★★★★
敏捷性    ★★★    ★★★    ★★★    ★★★★    ★★★★
巧緻性    ★★★    ★★★    ★★★    ★★★★    ★★★★
最大筋力    ★★★    ★★★★★    ★★★★    ★★★    ★★
筋スピード    ★★★    ★★★    ★★★★    ★★★★    ★★★★★
筋持久力    ★★★★    ★★★★★    ★★★★    ★★★    ★★★
最大スピード    ★★    ★★    ★★★    ★★★★    ★★★★★
スピード持続力    ★★★★    ★★★★★    ★★★★★    ★★★★    ★★★★
一般持久力    ★★★★★    ★★★★★    ★★★★    ★★★    ★★★


スピード型400mは、100m・200mのスピードを活かして400mレースに臨みますので、スピード持続力を追求するあまり、走りのキレや絶対スピードが落ちないようなトレーニングが必要です。