Speed Power Training

スピード・パワー系トレーニング


 
はじめに
 
スピード・パワー系のトレーニングは、スピード(走・筋)とパワー(力×スピード)を総合したトレーニングです。筋力負荷をかけた状態で走トレーニングを行います。
 
1.上りを使ったトレーニング
 
 @坂上がりダッシュ
 
クラウチング姿勢から、一気に坂を駆け上がります。ダッシュする距離は30m以内、勾配10%程度の坂で行います。
接地時に足が空回りしないように注意し、階段をか駆け上げるように1歩ずつ重心を乗り込ませていきます。
このトレーニングは最大加速力の養成がねらいです。
 
 A坂上がり走
勾配が5%程度の坂を、膝を高く上げて、斜面を上から捉えるように接地して駆け上がります。
疾走時の姿勢は、頭から接地点までが地平線に対して垂直になるようにします。
斜面を走る前に平地から加速して行っても構いません。
走る距離は100mまでとします。これ以上の距離になると筋持久力などの持続力の養成になります。
 
 B階段上がり走
 
脚を前後に開脚して、股関節が十分動かせる程度の階段を数段を抜かして駆け上がります。
坂ダッシュ同様に1歩ずつ重心を乗り込ませて上がりますが、接地面が硬いために脚が受ける衝撃が大きく、実施本数を考えて行うようにしましょう。
グラウンドが使えない雨天時のトレーニングによく用いられます。
トレーニングに適した階段としては、浅間神社(静岡市)・紀三井寺(和歌山市)などがあります。
 
2.平地でのトレーニング
 
 @パワーシュート走
 
NISHI社製のパワーシュートを使用した負荷トレーニングです。
向かい風の条件下で行いますが、風力がありすぎると振り回されてしまい、トレーニング効果が十分に得られないので、適切な条件下で行うようにしましょう。
走るスピードは、パワーシュートが地面と水平の状態になるまで上げます。
疾走時の姿勢は前かがみにならないように、上体を起こしてへその位置で引っ張っていくようにします。
パワーシュートは大きさによって負荷を変えることができるので、目的や能力に応じて適切な負荷をかけるようにします。
疾走距離は100mを目安とします。
 
 A牽引走(人)
ゴムチューブなどを利用して2人組で行います。
パワーシュート同様にへその位置でで引っ張るようにしますが、後ろで負荷をかける人が常に一定の負荷をかけないと、よいトレーニングにはなりません。
強負荷のときは50m・弱負荷のときには100m程度を目安にします。
 
 B牽引走(タイヤ等)
 
いわゆるタイヤ引きですが、後方下方から引っ張られるので前傾姿勢が余儀なくされます。
スタートダッシュに限定した短い距離にて行ったほうがよいと思います。