年末のあわただしい一日、私はラグビー場のスタンドにいました。息子の出場する決勝戦をみるために。 接戦の末 1点差で勝利 優勝することが出来ました。 その瞬間どこの親御さんも同じであろうように、とめどもなく歓びの涙があふれ、流れ落ちるほどに抑制がききませんでした。 無様を感じつつグラウンドに目をやると勝利チームのメンバーは互いの肩を叩いているだけで 実にしずかである。 涙している親達の騒ぎとは対象的であった。 一方、負けたチームの選手の誰もが落胆し 芝生にたおれ 号泣している。 その親御さんの殆んどは無言で 一生懸命に戦いぬいた息子たちを 見守る。
 これが、スポーツの快楽と残酷である。 私は涙に強い者である自負があった。 人前では涙をみせることをなるべく ひかえる。 しかし、歓びと感動の前で 涙は制御できなかった。
 紙一重の差で くやし涙にまみれ、くやしみの沈黙に耐える姿をわすれない。深く胸にきざみこみ “盛者必滅” あすは我が身であることだから、、、。

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