♪Cool Play!

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Domino Line  < Mint Jams / CASIOPEA (1982年)>
久々の「Cool Play!」ですが、今回はついにというか、やっとというか櫻井さんの登場です。
僕がフュージョンのベースに本格的に取組んだのは学生の頃、カシオペアのコピーでした。
やはり櫻井さんといえばその頃の思い入れが強いので、「Domino Line」をご紹介します。

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■櫻井さんは、CASIOPEA,JIMSAKU ,ソロと、日本のフュージョンシーンの中心で活躍されてきている
 ので、名演は数多くありますね。
 最近は6弦ベースがメインですが、僕はカシオペア在籍中の4弦ベースのプレイが馴染み深いです。
  
 その頃のカシオペアの作品も良いものばかりなので、どの曲を選ぼうかと迷ったのですが、まずは
 この曲にしました。 非常に人気の高い曲なので、ご存知の方も多いでしょう。
 この曲もテイクがいろいろあって、それぞれ良いのですが、比較的初期のライヴ・ヴァージョンで
 ベースソロのある「Mint Jams」のテイクを選ばせていただきました。


■この曲でのベースは、全般的にチョッパーでプレイしています。
 ソロ以外のテーマの部分は、サムがメインで、オクターブのプルが絡むという組み合わせです。

 割とシンプルなチョッパープレイですが、実はこういうプレイって気を抜けないものなのです。
 サムのヒットのバランス、ミュート、音の切り方・伸ばし方・・・など、プレイの基本的な部分の
 良し悪しが分かり易いんですよね。
 ここでの櫻井さんのプレイは、ベース初心者にも勉強になるお手本のような感じです。
  

■今回はここで宣言してしまいますが、
「Cool Play!」は曲の中間のところのベースソロです!
 各パートが16分ずらしてリフをプレイする「音のドミノ倒し」の直後ですね。

 ソロの最初の部分からドライヴ感溢れるプレイです。
 浅めにディレイがかかっているようで、スピード感のあるフレーズとマッチして効果的ですね。
 この時期の櫻井さんお得意のフレーズが次から次へと出てきています。
 1弦と4弦による3度(10度?)のダブルのかけ上がりなど、今でもソロでの定番フレーズですよね。

 ただ、このベースソロですが、少し短いような気がします。
 この頃はFM番組でのライヴで聴いたりとか、実際にライヴを見たりとかしていましたが、もう少し
 (というか、かなり)この曲でのソロの時間は長かったように記憶しています。
 もしかすると編集して短めになっているのかもしれません。


■ベースソロに続き、神保氏のドラムソロとなります。
 もともと僕は長いドラムソロって苦手なほうだったんですけど、神保氏のソロを聴いてからは変わり
 ましたね。 ドラムソロが楽しめるようになったのは、彼のおかげです。
 で、この部分、ドラム以外のパートで合いの手のように音を入れてるんですが、気を抜くと見失って
 しまうので要注意ですね(自分だけか・・・ (^^ゞ)。

 ドラムソロが終わると、ラスト。 
 エンディングに向けてのテーマとなりますが、ここではソロ前のところと比べると、ベースの音数が
 多くなっていることに気付くと思います。  最後の盛り上がり、っていう感じですね。
 あと、この部分での向谷さんのシンセによる裏メロが僕はすごく好きです。 


■「Mint Jams」について
 このアルバム自体、ライヴ音源をもとにスタジオでかなり編集されたものですので、純粋なライヴ盤
 とは言えないかもしれません。
 サウンドを調整したり、効果音を加えたりはしていますが、オーヴァーダブなどは一切ないので
 スタジオ盤に限りなく近いライヴ盤といったところでしょうか。

 ベースはヤマハのBB2000を使用してます。 
 この時期のメインで使用していたものすが、その後すぐBB3000、BB5000へとチェンジ
 しているので、レコーディングでの使用はこのアルバムが最後かもしれませんね。
 (今は手元にありませんが、僕も櫻井さんの影響でBB2000を使用した時期がありました)

 このアルバム、きっかけはヨーロッパ向けに製作しようという企画だったとのこと。 
 そのためかどうかは分かりませんが、価格も発売当時で2000円と安くてかなり得した気分でした。
 (その頃のアルバムの相場は2500円ぐらいでしたね。 もちろんアナログLPですよ。)

 あと、アルバムタイトルの「Mint Jams」はメンバー4人のイニシャルから組み合わせて
 付けられたものだ、っていうのは有名なお話なのでご存知の方も多いと思います。 ご参考まで。


■このアルバムの発売と同時期にライヴがあって、僕も六ピ(今は無き)のやつを観に行ってきました。
 超満員、それも圧倒的に女の子が多くて、熱気ムンムン(死語)だったのを鮮明に覚えています。
 演奏のほうはもちろん素晴らしく、テクニック的にもサウンド的にも当時としては最高峰でしたね。
 ある意味いちばんノリにのっていた時期だったのではないでしょうか。
 
 メンバー4人もみんな若かったですね。 野呂さん向谷さんもスリムでカッコ良かった(~_~;)


■というわけで、カシオペアでの櫻井さんのプレイもいろいろご紹介したいものがありますので、
 またの機会に!

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野呂 一生 (G)
向谷 実  (Key)
櫻井 哲夫 (B)
神保 彰  (Dr)