♪Cool Play!

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Rio Funk  < In Rio / Lee Ritenour (1979年)>
記念すべき第1回めの「Cool Play!」は、やはりこのお方、マーカス・ミラーでしょう!
これからも、ちょくちょく登場すると思われますが(^^ゞ 、まずはご挨拶代わりに、ということで。

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■これは、マーカス・ミラーというベーシストを注目するようになった、記念すべき曲です。
 リトナーとしても彼の代表曲といえる名曲ですよね。 

 ちょうど僕が20歳の頃(マーカスも20歳ですが)、「クロスオーバー」が勢いづいてきた時代ですね。
 当時、まだ「フュージョン」っていう言葉は使っていなかったと思います。 


■イントロからいきなりチョッパーです(日本では、当時「スラップ」なんて言葉はなかった)。
 この時点で、かなりのインパクトを受けたのをはっきり覚えてます。
 当時チョッパーというのはベーシストにとっては特別なテクニックだった訳で、アマでもこれができると
 回りから「すげぇ!」と羨まれ、女の子からは「カッコイイ〜」とチヤホヤされたものです(*^^)v


■いきなりノリノリで進んでいきますが、この曲のハイライトは、やはりマーカスのソロですよね。
 32分の3連を含む「お得意」のフレーズは、当時としては考えられなかったです。
 「何?何? これどうやって弾いてんの?」 と、いろいろ試してみたんですが、そのころの僕には
 とても真似できなくて、ただただ感心するばかりでした(^_^;)


■このソロの部分は、チョッパーメインですが、ところどころでハイポジションでのチョーキングとか
 フィルとかがあり、フィンガーボードの端から端までをうまく利用していることがわかります。
 (左手、けっこう忙しいです)
 

■この曲、とかく派手なチョッパーだけに注目されがちなのですが、Bメロからの指弾きのプレイの部分も
 要注目!です。
 実際にプレイしてみるとよく解ると思いますが、シンコペとかで表現するブラジル的なノリを出すのが
 けっこう難しいです(僕が日本人なのでなおさらなのでしょうが・・・)。

 この部分を指弾きでこのリズムにすることで、すごく爽やかなイメージを与えてくれてます。
 (この辺は、リトナーやグルーシンのアレンジの良さによるところが大きいのですが・・・)
 曲全体としてのダイナミクスをつける意味でも、この部分のプレイは重要になってくると思います。

 というわけで、個人的には
この指弾きのプレイのところが「Cool Play!」です。


■ベースは現在もメインで使用している、Fender Jazz Bass だと思いますが、サドゥスキー氏による
 MODIFYが行われる前のものと思われます。
 当時の録音技術も関係するのでしょうが、アクティブになった後のドンシャリの「あの音」ではありません。
 楽器自体も「経年変化」の途上中ということもあるのかもしれないけど、パッシブのやや甘めの音です。

 それでも、これだけの特徴のあるプレイとなっている訳で、彼がタダモノではないことが解るでしょう。


■ベースプレイの話からはそれますが、僕はリトナーのこのアルバム「In Rio」はかなり好きです。

 リトナーが全曲でアコースティクギターを弾いた最初のアルバム、ということで当時話題になったものです。
 曲自体の出来も良くって、どの曲も気持ちよく、ジャケット写真のイメージどおり、夏にピッタリ!
 今でも夏になると必ず聞いてしまうアルバムの中の1枚です。

 3パターンのミュージシャンの組合わせがあって、曲によってサポートを使い分けているのですが、
 どのサポートチームも素晴らしいメンバーです。
 
 ちなみにこのアルバム、日本のスタッフによるプロデュースです。 
 当時、日本版しかなかったです(もちろんアナログですよ(^^ゞ)。


■この頃から、GRPなどのフュージョン系のアルバムで「マーカス・ミラー」のクレジットをあちこちで
 見るようになり、いろんなセッション・サポートで引っ張りだことなっていったように思います。
 サポートのプレイでは、数多くの名演・「Cool Play!」がありますので、このコーナーでとりあげていきたい
 と思ってます。


■ということで、ちょっと無理やり「Cool Play!」にもっていった感はありますが(^_^;)、 僕がマーカスに
 出会った最初の曲であり、僕のミュージックライフにおいてもかなり影響を受けた曲のひとつでもあるので
 今回ご紹介しました。

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Lee Ritenour  (G)
Marcus Miller (B)
Buddy Williams (Dr)
Jeff Mironov  (G)
Dave Grusin  (Key)
Rubens Bassini (Per)