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大阪ベイエリア 小ネタ集

ATCの考えるバリアフリーとは?


まだバブル絶頂期の198X年、大阪市経済局の某会議室にて、
ATC内のトイレの設計についての打ち合わせ中。



「設計コンサルタント」(以下「コンサル」)
「大阪市経済局担当者」(以下「市担当者」)


コンサル:じゃ、次、トイレの設計についてなんですが。
市担当者:トイレも当然できるだけ豪華なのにしてよ。床も壁もバーンと石張りにしてさ。
ATCは大阪ベイエリアの目玉事業なんだから細部まできっちり金かけてつくらなきゃ。
コンサル:(何でもかんでも金かけりゃいいってもんじゃないと思うんだけどなぁ・・・)
あ、はい。わかりました。
市担当者:これからの時代は「バリヤーフリー」だよ、君。
当然車イス対応の便器をいれておくように。あ、手すりも忘れたらあかんで。
はい。ちゃんと手すりもついてます。
この通り、車イス対応のシールもばっちり。
床も壁も超豪華仕様。
 
コンサル:じ、実は・・・
市担当者:何?
コンサル:トイレの入り口に階段ができるんですが。
市担当者:それがどうかした?
コンサル:車イスでは階段はちょっと登れないかと・・・
車イスにとってはこの2段がはてしなく遠い
 
市担当者:誰かに抱えてもらって登ったらいいじゃないか。
コンサル:(それじゃ全然バリアフリーになってないんだけどなぁ・・・)
い、いや、階段の幅が狭いのと、階段登り切ったところが90度曲がってるんでそれも無理かと。
別角度から。車イスではまず無理。
 
市担当者:・・・ま、ええやろ。入れんかったらそのときはそのときで。
コンサル:(何考えてんねんこの人)そ、それじゃ便器とか全く車イス対応にする意味がないのでは・・・
市担当者:ええねんええねん。金余ってるし。細かいこと気にすんな。
バーンと豪華にいっとけ。
コンサル:・・・(絶句)



このような会話が実際あったかどうかは定かではありませんが、
車イス利用者をバカにしたようなこのトイレは確かにATCに存在します。


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