アカデミー

あれは1996年のことだ。
印度から国際学術会議の招待状が届いた。
「30〜40分スピーチしてくれ,君には最高級ホテルを用意しておく。」
とうとう私もインバイテッド・スピーカーの仲間入りである。

早速,ガイドブックを買い求めて,該当ホテルを調べてみると,
なんと,三つ星で最低価格が一泊160$。
恥ずかしながら,いつもお金に恵まれていない私は,
そんな高額なホテルに宿泊した経験がない。
三つ星ホテルにつられて「OK」と返事を出した。
ただし,業務外活動なので,
休暇を取って自費で航空券を買った。

2002年5月追記
今考えると,非常にアホらしいのだが,宿泊費よりも航空券の方が高かった。

しかし,デリーに到着すると,
事務局いわく Certain Reason (未だに意味不明) により,
一部の名誉教授を除いた日本人達(私以外は大学教授クラス)は
ゲストハウス・オブ・インディアン・ナショナル・サイエンス・アカデミー
に案内された。



名前だけは立派である。
しかし,みてくれ。この写真。
勢いよくベッドにドサっと寝ころぶと,ミシミシッと音がした。
で,バスルームにはタブがなく,しかもお湯がでない。
トイレには桶と柄杓があった。
「だまされたー!!!!」

それだけではなかった。
3日後,会議が終了すると,事務局は,
「ばいばい。ゲストハウスから退去してくれ。」

次の飛行機の発着まであと3日あるのに・・・・・。
追い出さないでくれー。

こうして,印度国家が嫌いになった。
そして,印度での放浪が始まった。
「アカデミー」という言葉に対する嫌悪感はこのとき以来である。

その後,バブーという名の誠実な印度人に巡り会っていなかったら,
印度の全てが嫌いになってたことだろう。
バブーについては,いつの日にか話したいと思ってる。