紫煙の誘い

我が大学の潜水部では潜水器具を運ぶ車が不足していたので,
部長である私が車
(ホンダシビック)を購入した。
(本当はバイクが欲しかったんだが)
それと同時に,車で通学を始めた。

とある日の朝,宇津ノ谷トンネル西方での出来事
 前方視界の全ての車が超ノロノロ渋滞。
 このままでは遅刻しそうである。やばい。
 左側には,トンネルを通過せずに山道を超えるルートがあった。

 「よし。今日は山越えだ。」
 決心すると同時にハンドルを回した。
 すると,車の左側面にドスンと衝撃音があった。
 後方から路肩を走ってきたバイクである。
 車とバイクが30度ほどの角度で衝突したため,
 バイクは左前方にある深さ3m程の側溝に落ちて,
 私の視界から消えた。

 私は,ハンドルに顔を押しつけるような状態で頭を抱え込んだ。
 
「やっちまったぜ。死んじゃったかな。」
 恐る恐る車を降りて側溝を除いてみると,

 
「ばかやろう。急に曲がるなー。」
 と側溝から罵声が上がった。 

結局,一週間以内の軽傷だったため,免停は免れた。
また,当時は未成年だったので罰金刑も免れた。
しかし,家庭裁判所に行ったり,修理代を払ったりと
散々な思いをした。


写真:2001年3月スリン諸島・タイ

そんなことがあった直後,校舎で落ち込んでいると悪友が,
「どうしたい,トリちゃん(当時の私のニックネームである)
大丈夫かい。そんな時は,こいつに限るよ」
と言いながら,1本のタバコを差し出した。

こいつが始めの1本である。
今,当時の心境を思い出してみると,
たとえ,それが麻薬であったとしても手を出していたであろう。

言っておくが,
それ以前までの私はタバコを毛嫌いしており,
隣で吸われるのも腹が立った。

人の弱みにつけ込んで,私を悪の道に引きずり込んだ
西山直司
よ!
(当サイトの掟をやぶって実名をあげてやる)

てめえにはなぁ・・・・・・

心から感謝している。


愛煙家には厳しい時代だが,いつだって紫煙は私の心を和ませる。