絞殺

私の職務では大学の教官も兼ねている。
毎年2名ほど学生を受け持ち,彼らの卒業論文を指導しているのだ。
しかし,大学とはいっても農業後継者の修行の場なので,
学生の水準は極めて低い。

2002年11月,フィールドでの実験をほとんど終了したので,
「ぼちぼち論文を書かせようか」と思い,
ワープロソフトで様式を作成して彼らのコンピュータへコピーした。
そのディスプレイを見た学生Aが私に訊いた。

ねぇねぇ センセ センセ
結果の下に書いてあるのなんて読むの?


へ?
今年は読み書きができない学生を指導せねばならんのか?
今後の苦労を想像して愕然とした。



私はディスプレイを眺めている学生Aの背後に回って
彼の首を両手で掴んだ

それはだなぁ,
こうさつ って読むんだよおおおおおおおおぅ!


手に思いっきり力を込めたが彼は死ななかった。
そんな学生Aの卒業論文が今日やっと完成した。

もちろん,文章の9割を私が作成した。