古希のお遍路日記

佐々木 豊


 

60番・横峯寺奥之院 星ガ森より石鎚山

2019.3.12〜4.24 1番・霊山寺〜88番・大窪寺
2019.4.25〜4.26 88番・大窪寺⇒1番・霊山寺

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徳島編


 お遍路日記(2019.3.12〜4.26)順打ち・通し打ちの記録



 今年、3月11日に古希を迎えました。誕生日が東日本大震災の発生日と重なり、メディアは、震災関連のニュースばかりで、お祝い気分も心の中に仕舞っています。
とは言っても、何か記念にと思い、今回、過去2度、何れも区切り打ちとなった、四国遍路を何とか、通し打ちで結願出来ればと、古希を迎えた、翌日に出発することにしました。

   発心の道場「阿波の国」

3/12(火)曇り後晴れ  <1日目>

神戸三ノ宮BT 8:05=9:50 鳴門西鳴門西9:56〜10:15「1番・霊山寺」10:35〜10:40ドイツ村10:50〜11:05「2番・極楽寺」11:27〜11:55「3番・金泉寺」境内で昼食12:40〜13:00振袖地蔵〜13:17愛染院13:30〜13:58「4番・大日寺」14:20〜14:45「5番・地蔵寺」15:05

                               民宿森本屋(地蔵寺門前)1泊2食¥6500

三ノ宮で小雨も淡路島に渡った頃、止む。定刻に鳴門西バス停に到着。身支度をして1番へ。


鳴門西PA 大麻比古神社 大鳥居


今回、新しい納経帳で巡拝するつもりで、門前1番街で納経帳を買ってから参拝


第1番 霊山寺 霊山寺大師堂

境内は、団体も参拝しており、結構、混み合っていた。団体が終わるのを待って参拝。参拝後、撫養街道を西へ。いよいよ、お遍路の旅が、始まる。直ぐにドイツ村入口。

  2016年に来た時は、立ち寄っておらず、また、今年1月の新聞記事で、捕虜収容所のドイツ兵慰霊碑を2代に渡って清掃を続けていた方が昨年秋に亡くなり、地元ボランティアで11月「ドイツ兵慰霊碑清掃奉仕団」を結成し、清掃を続けているとのニュースが掲載されているのを読み、是非、今回は、立ち寄りたかった。
ドイツ村  

 
第一次世界大戦ドイツ軍捕虜慰霊碑 (こちらの碑は改修工事中)

今回は、前回より約5Kg荷物を軽くした為、余裕を持って歩けそうだ。途中、コンビニで昼食のおにぎり、お茶等を買い2番へ。同じバスで来た、ご夫婦と前後しながら歩く。1番・霊山寺から2番・極楽寺まで1.4Km程。ドイツ村に立ち寄っても30分程で到着。徳島の歩き出しは、平坦で札所間が短く歩きやすい。

第2番 極楽寺 極楽寺大師堂


3番・金泉寺参拝後、境内のベンチで昼食。次に4番大日寺に向かうが、今回は途中、3番の奥の院である、愛染院に立ち寄り、ご朱印を頂こうと思う。と言うのも、普通、納経帳には筆を使って墨書するが、ここでは刷毛を使って書いていると聞いたので、どのように書くのか興味もあり、是非、見てみたいと思ったからである。

第3番 金泉寺 金泉寺本堂

金泉寺大師堂 金泉寺多宝塔

振袖地蔵堂の前を通り、徳島自動車道の高架をくぐると、いよいよ4番に向かう遍路道。愛染院は丁度、4番への途中にあり、過去2度とも休憩のみで、参拝はしていなかった。


振袖地蔵  祠前の説明立て札

参拝後、納経所に行くが誰もいない。インターホンも応答なし。納経所のガラス戸を覗くと、予め書いたものが置いてあり、料金箱に300円を入れて下さい。とメモがある。
野菜の無人販売所と同じ方式。書くところを見たかったが残念。仕方がないので、料金箱に300円を入れ、1枚頂いた。


愛染院 愛染院のご朱印

愛染院 元3番奥の院 愛染庵 戦後、藍の復活に
多大な寄与をした岩田ツヤ子氏の碑がある

このあたりは、人家も少なく静かな遍路道。4番大日寺も静かな境内。ここまで来れば今日の予定、5番・地蔵寺まで、あと少し。

第4番 大日寺 大日寺 本堂

5番までは下り道。五百羅漢寺を経て地蔵寺へ。参拝後、門前の森本屋へチェックイン。一番風呂、よっしゃ。と浴室に入ったが、まだお湯は半分も入っていない。今更、仕方なく、お湯を追加しながら入った。初日、頑張り過ぎか、足がつる。同宿者はご夫婦、女性2名、男性1名の5人。

五百羅漢寺 第5番 地蔵寺 大師堂


3/13(水)晴れ  強風  <2日目>

 森本屋6:55〜7:25小柿休憩所7:30〜8:05「6番・安楽寺」8:25〜8:42「7番・十楽寺」9:00〜10:00「8番・熊谷寺」10:30〜10:55「9番・法輪寺」(門前うどん屋で昼食)11:50〜12:03小豆大師12:06〜12:30参道入口12:40〜12:45「10番・切幡寺」13:17〜13:55休憩所14:00〜14:05吉野川左岸堤防〜14:30吉野川右岸堤防休憩所14:35〜15:22「11番・藤井寺」15:55==TAXI==16:10鴨島駅前 さくら旅館 1泊2食¥6300

          お接待で、おにぎり弁当 洗濯機¥0 乾燥機¥200/40分

夜中からの雨も、明け方には止み、出発時は晴れていたが、風が強く、冷たい。30分程で泉谷橋たもとにある小柿休憩所。若い遍路が2人野宿をしていた。しばらく話しながら休憩。

民宿 森本屋 小柿休憩所(若者2人が野宿)

遍路標識に従い、1時間程歩いて、6番・安楽寺。先に森本屋を出発したご夫婦に追いつく。前回より快調に歩くが、風が強く冷たい。安楽寺宿坊は温泉で結構人気がある。
十楽寺宿坊はちょっとしたビジネスホテル。各部屋ツインベッド、バス・トイレ付きで大浴場もある。88番結願後、1番に帰る場合、途中の宿泊は、十楽寺宿坊か初日に泊まった森本屋にする予定。

第6番 安楽寺 安楽寺境内

第7番 十楽寺 十楽寺本堂

熊谷寺、法輪寺と参拝後、門前のうどん屋で昼食。たらいうどん(¥600)を食べる。別に草餅も2個出してくれた。満腹。しばらく、他のお遍路さん達と話し込むが、お客さんが来店しだしたので次の札所、切幡寺を目指して出発する。

第8番 熊谷寺仁王門 熊谷寺本堂と大師堂

熊谷寺境内 第9番 法輪寺へ

第9番 法輪寺 法輪寺本堂と大師堂

法輪寺から少し歩いて、小豆洗大師。
遍路道脇にポツンと祠があり、手を合わせる。
冷たい風に堪らず、一旦脱いだジャンパーを羽おる。

・大師が、水不足に苦しむ農民を憐れみ、小豆を洗っ
た水を加持して、清水を湧出させた。
・寒い冬の夜、ここで野宿しようとした大師が小豆粥を
炊こうとしたが、水が無く、楠の根元を杖で突いて清水
を湧出させた。等、諸説ある模様。
 

  霊跡 小豆洗大師

10番・切幡寺参道入口に到着。荷物は、また須見光栄堂さんに預かってもらおうと思っていたが、手前の「ふじや」の女将さんが声をかけてくれたので預けた。森本屋で同宿の方も先に居られ、女将さんが、2人にコーラをご馳走してくれた。

さんや袋、杖だけで参道を上がる。相変わらず階段、階段。参拝を終え、下ろうとすると、同じく荷物を預けていた前夜同宿の方から、ふじやの女将さんに、藤井寺近くまで、車で送ってもらう事になったので、同乗しては、と誘われたが、歩きに拘っているので、丁重に断った。

参道入口で荷物を預けて登れる。助かった! 10番 切幡寺山門

坂道を上がり、333段 階段につぐ階段

10番 切幡寺本堂 切幡寺大塔


下山、ふじやに到着後、車を見送って藤井寺へ向け出発。この強風、沈下橋で欄干の無い、川島橋では、どうだろうかと心配になる。八幡郵便局付近に来た時、突然、電柱上に取り付けられたスピーカから、町内放送。地震が発生、震度4、TV・ラジオをつけ、落ち着いて行動を。と放送。歩いていて、揺れは全然感じられなかったので、震度4?訓練放送かと思い歩き続けていると、地元の方が数人集まっていて、「今、地震があり、結構、揺れました。」と話しかけて来た。歩いていたので、気が付きませんでした。と言って通り過ぎた。近くの休憩所で休んでいると、自宅からも電話があり、西宮の方も揺れたそうだ。

相変わらずの強風。川島橋を渡る時は、川上からの横風を受け、体が持って行かれそうになる。左側を歩くと、川に落ちそうな気がして危ないと思い、右側を歩く。

吉野川にかかる川島橋 右岸堤防から川島橋を振り返る

右岸堤防の休憩所で一服後、11番・藤井寺へ向かう。1時間足らずで藤井寺。参拝後、境内で、前後しながら歩いていた、広島から来たOさんに、鴨島に下るなら、タクシーを相乗りしませんかと提案され、承諾。タクシーを呼び、2人で鴨島まで下る。彼は、三笠旅館に泊まり、明日は、植村旅館まで歩き、明後日、井戸寺を参拝してから帰宅するそうだ。さくら旅館にチェックイン後、洗濯、入浴。

吉野川右岸堤防の休憩所 第11番 藤井寺

藤井寺本堂 藤井寺大師堂

3/14(木)晴れ  <3日目>

さくら旅館=TAXI=藤井寺7:05〜7:30端山休憩所7:40〜8:12水大師〜8:32長戸庵8:50〜10:05柳水庵(昼食)10:45〜11:40浄蓮庵12:00〜12:40左右内集落12:52〜13:35林道出会13:45〜14:02「12番・焼山寺」14:35宿坊 1泊2食¥6000
   
さくら旅館を出て、鴨島駅構内のセブンイレブンで、お茶等を買い、タクシーで藤井寺へ。本堂、大師堂に手を合わせ、森本屋で同宿だった方と前後しながら焼山寺道を登る。(後で福井県から来たお坊さんと判った。)前回は荷物が重く、汗だくで登ったが、今回は比較的に楽に登れている。30分程で端山休憩所。昨日の風は収まり、静か、聞こえるのはウグイスの声のみ。
一服後、15分足らずで稜線に出る。風がさわやかに吹く。吉野川方面の眺望が美しい。

藤井寺境内から焼山寺道(遍路ころがし)へ 吉野川方面を望む

端山休憩所 焼山寺への遍路道

水大師を経て、長戸庵へ。休憩に丁度良い場所なので、お遍路さん達が集まっている。福井の方と一緒に柳水庵に到着。早いが昼食。旅館が持たしてくれた、おにぎり弁当を食べる。荷物が更に軽くなる。同宿だった福岡のご夫婦も、柳水庵下の休憩所で、昼食をとられていた。

長戸庵 柳水庵

柳水庵から浄蓮庵まで1時間程。お堂で休憩していると、ご夫婦も到着され、一緒に左右内へ下るが、下りが苦手なのか福井の方は段々と遅れ出した。左右内から4人で最後の遍路ころがしを登るが、とうとう福井の方が遅れて、途中から3人で登ることになった。40分程で林道に出る。

浄蓮庵に建つ大師像 浄蓮庵

ここからお寺まで広い道。焼山寺で参拝が終わった頃、福井の方が到着。途中で転んだらしく、頬から出血、消毒綿で手当てをしてあげた。途中、2人で登っている時も、2度転んでいたので最低3度は転んだ事になる。自分でも転びやすいと言っていた。納経後、神山温泉に泊まるご夫婦と別れ、宿坊へ。春日井市から来られた方と相部屋。この方は「ロッジおざき」でも同宿になる。

焼山寺山門 第12番 焼山寺


3/15(金)晴れ後曇り一時小雨  <4日目>

焼山寺宿坊7:30〜7:55杖杉庵8:05〜8:32鍋岩8:45〜9:10いっぷく水場9:20〜9:44玉ケ峠10:00〜10:25休憩所10:55〜11:10鏡石11:25〜植村旅館前〜11:30鮎喰川河原(昼食)11:55〜12:15沈下橋を渡り県道〜12:36長瀬橋13:46行者野〜14:15おやすみなし亭14:25〜14:45「13番・大日寺」15:05〜15:10名西旅館「花」 1泊2食¥7000
       洗濯機¥0 乾燥機¥100/60分

宿坊は山の上で寒いかなと思ったが、石油ストーブを使ったとは言え、思ったより寒くは無かった。好天、すがすがしい風の中、同宿のS氏と同行、鍋岩に向かって下山。30分足らずで杖杉庵。お参りの後、休憩。鍋岩まで下ったが、店は、開いているのか、閉まっているのか判らない程、誰も居ない。一服後、神山温泉への道と分かれ、玉ケ峠への遍路道に入る。

焼山寺から鍋岩に下る 杖杉庵 大師と衛門三郎の像

鍋岩集落 玉ケ峠へ

一服水場で小休止。ここから峠へ登り道。玉ケ峠のお堂では、丁度、近所の老夫婦が掃除をしている最中で、少しの間、話しこみ、お茶をいただいた。遅れて来たS氏と合流、鮎喰川を遥か下に見ながら、だらだらと下る。
阿野に下る少し手前にある鏡大師へ、車道に荷物を置いて空身で往復。鏡石は前に訪れた時は、苔に覆われ、鏡のイメージは無かったが、苔が取り除かれ、岩の一部に凹凸が無くツルツルした部分があり、これが鏡なのかなと思った。

玉ケ峠のお堂 鮎喰川は遥か下の方

鏡石 やっと阿野集落(鮎喰川)まで下る

阿野まで下ると出迎えてくれた

先に行くS氏と別れ、植村旅館前の橋を渡り、河原に降りて昼食。昼食後、再び13番に向う。沈下橋手前でS氏が昼食中だったので、挨拶をして、そのまま沈下橋を渡って、車道に出る。後は、ひたすら車道を歩く。無人販売で八朔などを売っているが、どれも量が多い。丁度、せとか1袋3個入りを100円で売っていた所があったので、1袋購入、ザックに積んで歩く。森林公園入口の店先で休憩させてもらい、山茶花と、ふれあいの里さかもとへ予約電話をする。

植村旅館手前の橋を渡る

大日寺手前2Km程の所にある休憩所「おやすみなし亭」でも一服。コーヒを頂く。無人でお湯や八朔などを置いて、お接待で自由にどうぞの張り紙があった。先程、せとかを買っていたので貰わなかったが。休憩所を出た直後から、雲が出てきて雨がパラつく様になった。傘をさす程でもなかったので、そのまま13番大日寺へ。参拝後、すぐそばの名西旅館「花」へ。早く着いたので洗濯機を回して、旅館のお婆ちゃんと話し込む。玉ケ峠経由より神山温泉経由の方が、歩き易いし時間的に早いとも言っていた。その他、お寺の内情など時間を忘れ、色々と話を聞く。昨夜、焼山寺宿坊で同宿の千葉から来られたK夫妻も到着。乾燥機が不調か、生乾きのままなので部屋干しにする。

13番大日寺2Km手前にある お遍路休憩所「おやすみなし亭」

第13番 大日寺 名西旅館「花」


3/16(土)雨後曇り後晴れ  <5日目>

「花」7:20〜7:50「14番・常楽寺」8:15〜8:25「15番・国分寺」8:45〜9:10「16番・観音寺」9:25〜10:10「17番・井戸寺」10:40〜11:10中鮎喰橋〜11:32蔵本駅11:38〜12:07佐古橋(昼食)12:30〜12:38阿波踊り会館前〜13:00二軒屋駅13:15〜14:25露ノ本休憩所14:35〜14:54芝生川橋〜15:08民宿ちば15:10〜15:18「18番・恩山寺」15:35〜15:45民宿ちば 1泊2食¥7020

目覚ましをかけ忘れ、慌てて起床。外は雨。朝食前頃から雨は止み、何とか天気は持ちそうだ。朝食時も、お婆ちゃん、ご主人からお寺のマル秘情報を聞き、皆で驚く。やはり、神山ルートの方が玉ケ峠ルートより楽で近いそうだ。「花」を出発。
30分程で14番・常楽寺。参拝後、休憩所で一服していると同宿だったK夫妻も到着。先日、自転車で周る遍路番組があったようで、番組の中で、椅子を壊したシーンがあり、奥様が、ご主人に「あの時の椅子だわ」と言っていた。

第14番 常楽寺 常楽寺大師堂

次の札所、15番・国分寺まで10分程。本堂は、瓦の葺き替えで足場が組まれ、横の仮本堂での参拝。今日も風が強く冷たい。観音寺から井戸寺まで、焼山寺宿坊で相部屋だったS氏と同行。彼は、井戸寺参拝後、府中駅まで戻り、電車で先に19番・立江寺を参拝予定との事。
明日、徳島マラソンが開催され、市内の宿が取れず、予定を変更したとの事。参拝後、別れ、また1人で歩く。出発しようとザックを背負ったところで、参拝していた、おばちゃんが伊予柑を1個くれた。荷物を下ろしてザックに入れるのも面倒なので、その場で食べて出発。

第15番 国分寺 国分寺本堂は瓦の葺き替え工事中

 

第16番 観音寺   第17番 井戸寺

 
 日限大師の説明板

日限大師(おもかげの井戸由来)
当寺のこの井戸は、むかし弘法大師四国霊場御開創の時この付近の水が濁水なのをあわれみ、錫杖で一夜のうちに井戸を掘られたところ清水湧出し大師一夜建立の井戸で有名になり寺号を井戸寺と名づけられた

  <途中略>

日を限って心願をかけると直ちにご利益を蒙るという、依って世に日限大師と言われ霊験あらたかなり。
井戸寺 日限大師(おもかげの井戸)  

吉野川を渡ると、眉山が直ぐ近くに見える。途中の小さな公園にある遍路休憩用のベンチで昼食。
阿波踊り会館前を通り、二軒屋駅で休憩・トイレ。駅から民家の間を歩き、国道55号線に出る。 

吉野川を渡ると眉山は間近 阿波おどり会館の前を通る

国道を1時間少し歩き、露ノ本休憩所。国道は交通量も多く、信号待ち、騒音で結構疲れる。小松島警察署の少し先から、国道を離れ、恩山寺への遍路道へ入る。明日の行程が、生名までの半日行程なので、恩山寺参拝は、明日でもいいかな。と思ったが、民宿に着いたのが思ったより早く、勢い、荷物を預け、恩山寺を参拝し、民宿に戻る。

国道55号線沿いの露ノ本休憩所 第18番 恩山寺 

恩山寺本堂 民宿ちば


3/17(日)曇り後晴れ時々雨  <6日目>   (とくしまマラソン開催日)

民宿ちば7:10〜7:45お京塚休憩所7:50〜8:00「19番・立江寺」8:25〜8:35真念古道〜8:57JA櫛渕前〜9:15寿康康寿庵9:25〜9:53沼江大師9:55〜10:00休憩所10:15〜生夷神社〜11:05道の駅ひなの里かつうら〜11:55ふれあいの里さかもと 1泊2食¥7500
      洗濯機¥100 乾燥機¥100

今日は、半日程度の行程で、休息日になる。曇り空で肌寒いが、お京塚休憩所、立江寺と出来るだけ、ゆっくりするが、荷物を軽くした為か、前回より時間的に早くなっている。

お京塚 休憩所 第19番 立江寺

立江寺境内 立江寺黒髪堂

立江寺を出て、少し歩くと県道と分かれ「真念へんろ道古道」の標識。へんろみち保存協力会の地図、最新11版にも載っていないが、取りあえず歩いてみようと、不安になりながらも古道を行く。どうも県道と並行して、山裾の民家の間を通っているようだ。30分程でまた県道と合流。しばらく歩くと、また古道への分岐標識。今度は、どの辺を通るのか判らないので県道を歩くことにした。バス停「法泉寺前」横の休憩所「寿康康寿庵」に到着、休憩。そばの会社のトイレが遍路用に開放されている。

真念へんろ道古道 寿康康寿庵

ここから30分程で沼江大師。参拝後、少し歩いた所に、前に歩いた時には無かった休憩所。
休憩中に建設日を見ると、前回の1年後に建ったようだ。
しばらく歩くと、「えびすさんの生まれた所」の看板。生夷神社があった。今まで気がつかなかった。西宮在住の縁かと思い、お参りする。丁度、神社の草刈りに来ていた方と暫く話し込む。

沼江大師 生夷神社(ゑびすさんの生まれた地)

道路標識電光板の気温表示10℃。風が無いのであまり寒さは感じない。県道16号を進み、道の駅「ひなの里かつうら」へ。ここへ今夜の宿、「ふれあいの里さかもと」から、連絡すれば車で迎えに来てくれる。電話して待つ間に、道の駅入口の休憩所で昼食。電話して程なく、「もしかしてササキさん?」「もしかしてササキです。」今日が、ひな祭り街道の最終日で、丁度「さかもと」の方が道の駅にパンフを配りに来られていたようで、配りながら探してくれていたようだ。配布を中断して送ってくれると言う。

只今気温10℃ 道の駅ひなの里かつうら

到着すると昼時で、レストランは、ひな祭り見物のお客さんが大勢いで賑やか。愛媛の久万高原でも同じように町中にお雛様を飾っているが。と言うと、こちらに久万高原の方が見に来られ参考にして、同じような催し物をしている。との事。こちらが本家らしい。廃校になった小学校を改装して宿泊施設にしている。本日、泊まる部屋は14畳の職員室。
チェックイン後、洗濯しながら、体育館に飾られた雛飾りを見て回る。  

ふれあいの里さかもと(旧坂本小学校) 体育館におひな様を飾っていた

最終日で大勢が見に来ていた 旧職員室を改装した客室


3/18(月)晴れ  <7日目>

さかもと7:00=ファミリーマート(道の駅隣)7:18〜7:23鶴林寺登り口〜7:35茅葺の休憩所〜7:46水呑大師7:50〜8:09車道出会(20番へ0.9K)〜8:30「20番・鶴林寺」8:57〜9:23車道出会〜9:45大井休憩所9:50〜10:27若杉谷休憩所10:35〜11:25「21番・太龍寺」 (昼食)12:25<いわや道>〜13:25<平等寺道>13:30〜14:08阿瀬比・薬師堂〜14:12 阿瀬比休憩所14:20〜14:45大根峠〜15:07大根休憩所15:15〜15:37「22番・平等寺」 16:05〜民宿山茶花(平等寺の隣) 1泊2食¥6500

朝食6時半から。道の駅への送迎車は7時出発との事で、慌ただしく用意する。宿泊者は皆、手前のコンビニで昼食等の買い物をしたいので、コンビニ駐車場で降ろしてもらう。買い物後、鶴林寺に向かって登る。1に焼山、2にお鶴の名の通り、登りはきつい。茅葺の休憩所は通り過ぎる。もう少し、上の方にあった方が有り難い。水呑大師で一服、ヤットコサで山門に到着。境内で、さかもとで同宿の方と、東京から来たお遍路ガールEさんと出会う。2人共、今夜は、山茶花で泊まるとの事。

鶴林寺への登り口 登る途中、はるか下に水井橋が見えた

第20番 鶴林寺本堂 鶴林寺から太龍寺へ

鶴林寺から下り、大井休憩所へ。逆打ちの若い先達さんが休憩中であった。こちらからの登りもきついだろうなと思った。
Eさん達も追いついて来て、先に出発された。途中の若杉谷の休憩所でも一服。おにぎりを1ケ食べる。荷物が気持ち、少し軽くなった。

下りきった所にある大井休憩所 太龍寺へ水井橋を渡る

若杉谷川沿いにある休憩所 第21番 太龍寺山門

太龍寺本堂 境内から向かいの山に鶴林寺が見える

太龍寺の登りも、結構きびしい。さかもとでの情報で、太龍寺から阿瀬比に直接下る「いわや道、平等寺道」が出来ていると聞き、今回はこのルートを歩いてみる事にした。太龍寺の境内でEさん達も同じルートで下ると聞いて、3人で下る事になった。昔の遍路道を平成25年に復活させた様で、歩き易い。ただ、阿瀬比に下る直前は、長い急降下の道で、天気次第では厳しいかも。

太龍寺 舎心ケ嶽の大師像 阿瀬比に下る復活した「いわや道・平等寺道」

下りきって薬師堂前を過ぎ、国道を横断すると阿瀬比休憩所。
一服しているとEさんがやって来たが、荷物も降ろさず、少しの休憩で出発。
 

阿瀬比の薬師堂 阿瀬比休憩所

彼女に大根峠への登り途中で追いつき、峠まで同行。もう1人の男性は、まだ相当、あとの様だ。峠に着いて、Eさんは休憩するが、そのまま出発。20分程下った大根休憩所で休憩。小さな牧場の脇を抜けると平坦地、車道に出る。22番・平等寺はもうすぐ。平等寺に到着、本堂のお参りを済ませた時、丁度、Eさんが到着。納経所でご朱印をもらったところで、男性が到着。

第22番 平等寺 平等寺本堂から

平等寺隣の民宿山茶花へチェックイン。部屋は前回と同じ部屋。前回同様、22畳と狭い方のどちらの部屋がいいか。と聞かれ、狭い方の部屋を選ぶ。部屋には、お湯を入れたポットと冷水の入ったポットが用意されており、女将さんの気遣いが感じられ、有り難い。すぐに入浴。
夕食時、宿泊のお遍路さん同士の話が弾み、楽しい夕食。中にフランスから来た若い女性が1人いて、Eさんが隣で通訳をしてあげていた。明日は、予報では雨。気は、少し重い。


3/19(火)雨後曇り  <8日目>

山茶花7:15〜8:03月夜御水庵8:06〜8:40国道55号線〜8:47鉦打トンネル(左側ガードレール有)〜8:52鉦打休憩所9:15〜10:05星越トンネル〜10:25スクールバス停留所〜11:02休憩所11:30〜11:57水車のあるベンチ〜12:23ドライブイン海賊船休憩所12:28〜12:47日和佐川橋〜12:58 「23番・薬王寺」13:25〜日和佐でうどん、道の駅〜14:45国民宿舎うみがめ荘 1泊2食¥5900
                     洗濯機¥200 乾燥機¥100

予報通り、未明より雨。夕方まで雨が降る模様。覚悟を決めて出発。晴れなら海岸コース雨なら、2度歩いた、国道コースと決めていたので、歩くルートに迷いはない。
月夜御水庵を経て、雨の中、国道55号線へ向かって歩く。国道の鉦打トンネルを抜けた所にある、鉦打休憩所で休んでいると。同宿だったSさん、Eさん、フランス女性の3人がやって来た。先に民宿を出たとばかり思っていた。

月夜御水庵 雨の中、鉦打休憩所でEさんとフランス女性

彼女達は、フランス女性の希望で、海岸コースを歩くと言う。後ろからついて歩くが、彼女達が入った分岐路がおかしい?国道コースの道。過去2回、この先に分岐路があったか記憶にないが。Sさんは、何度か海岸コースを歩いていると聞いたので、間違いないのだろう。しかし、なかなか分岐路に来ない。
途中の休憩所で、フランス女性がスマホのGPSを見て、間違っていると言った。やはり国道コースを歩いていた。どうしても海岸コースを歩きたい。引き返そうと、彼女が強く言うので3人は、雨の中、引き返して行った。

ここで3人と別れ、1人国道コースを歩く。暫くすると、鉦打休憩所を素通りした博多のSさんに追いついた。2人で前後しながら23番・薬王寺に向かう。
 休憩所そばの民家風喫茶店に入ろうと思い、入口まで行くが、前回同様、やはり鍵がかかっていた。営業中の看板が出ているのに。仕方なく、休憩所で山茶花で貰ったパンを昼食代わりに食べる。

星越トンネル手前の休憩所(彼女達は引き返す) 国道沿いの休憩所 手前のカフェはいつ営業?

雨は、依然降り続いているが、靴の方は大丈夫。防水靴でロングスパッツを装着で正解。
ドライブイン海賊船横の休憩所で、トイレと一服するが、雨が吹き込んで早々出発。

13時頃、徳島最後の札所23番・薬王寺に到着。納経後、博多のSさんと近くのうどん屋に入り、遅めの昼食。彼は、今夜、日和佐駅前のB・Hケアンズで泊まるとの事。

駅に隣接の道の駅日和佐に立ち寄り、栗饅頭を1ケ買う。レジで蜜柑など、車相手で、歩き遍路には量が多い、バラ売りがあればいいのに。と言うと1つ位ならあげようか。と言われ、有難う、もう一人いるので2ケ頂ければとお願いし、ポンカンを2ケ貰い、Sさんに1ケを渡す。
ダメ元で言ってみるものだ。

第23番 薬王寺 薬王寺本堂と多宝塔

Sさんと駅前で別れ、国民宿舎うみがめ荘へ。15時前に到着。ドアが閉まって、電気も消えている。誰も居ないようだ。15時チェックイン、用があれば少し先のホテル白い燈台へ。
の貼り紙。15時まで待つが、誰も来ない。ホテルに電話すると、すぐ係を行かす。との事。

後で聞くと、経営がホテル白い燈台に移り、料理もホテルで調理し持って来る。宿泊もビジネスコース¥5900のみで、長期滞在者を対象に営業しているようだ。一般客はホテルに泊まってと言う事か。実際、遍路で宿泊は自分だけ、あとは、工事関係者で長期滞在。3年前と大きく変わっている。国民宿舎が段々と消えていくようだ。
チェックイン後、洗濯。靴乾燥機(無料で貸し出してくれる)で靴を乾燥。

国民宿舎うみがめ荘(3.20撮影) 厄除橋から薬王寺(3.20撮影)


 お遍路の格言

徳島では、無理をせず、ゆとりを持って歩くこと。あとに厳しい高知が待っている。
出来るだけ、体力を温存。

阿波の国、23札所を打ち終わって、土佐の国に向かう。札所は16ケ寺で一番少ないが、距離が長いので、苦労するところ。室戸岬まで、途中、2泊を要する。しかし、殆ど、海岸沿いで、景色を楽しみながら歩ける。




掲載日:2019/7/9
次回は「高知編」です


MEMO

・掲載画像は佐々木氏が全て撮影したものです
・古希のお遍路日記 徳島編
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