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短 歌 集 |
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2 0 0 6 年 | |||||
2 月 | |||||
今年もまた妻が飾りしひな人形嫁いだ娘を思い出すなり1 | 06.02.28 | ||||
荒川の歴史に残る金メダルトリノが終わり女神のようで | 06.02.27 | ||||
今日もまたいつもの電車にいつも乗りいつもの顔ぶれほっとするなり | 06.02.27 | ||||
ランの花ピンク色にて一輪が品良く咲きしつぼみが七つ | 06.02.26 | ||||
休日にホームページを更新し今日は家かと妻が問うなり | 06.02.26 | ||||
水ぬるむ広瀬川のほとりにて一足さきにたんぽぽの花が | 06.02.25 | ||||
やわらかな水の流れる音がして広瀬川にも春のきざしが | 06.02.25 | ||||
ロウバイの蜜を求めてヒヨドリがついばむ端に花が落ちゆく | 06.02.25 | ||||
ロウバイの黄色の花が満開に雨水(うすい)の時に華を添えつつ | 06.02.25 | ||||
荒川のフィギュアの演技を見終れば拍手でたたえて涙するなり | 06.02.24 | ||||
乗ってくる友達探して学生は絆の深い熱い眼差しで | 06.02.24 | ||||
三月の気温と言う今日の日はもう春なのかと心が躍る | 06.02.23 | ||||
新幹線でパソコン広げるビジネスマン日本を背負う働きバチかな | 06.02.23 | ||||
ラフの店パスタの旨い専門店修業積みしシェフの手にかけ | 06.02.22 | ||||
トリノでのフィギュアの応援三時起き眠気が誘う午後のひととき | 06.02.22 | ||||
シネコンのビルの工事が急ピッチオープン間近でクレーンも唸る | 06.02.22 | ||||
嫁ぎ娘(こ)の音沙汰無きに思うこと元気な姿で暮らしているかと | 06.02.22 | ||||
くしゃみかな出ぬくしゃみに顔ゆがめ泪をためてこらえる人いて | 06.02.21 | ||||
川べりにふっくら膨らむねこやなぎ雨水(うすい)の暦に春を感じて | 06.02.20 | ||||
蔵王山ボーダーの声が広がりて若き思い出写す我にて | 06.02.19 | ||||
雪山に身を委ねつつ蔵王にて写真を撮る手しばし休めん | 06.02.19 | ||||
ワカサギの釣り客迎える釜房湖蔵王の嶺を湖面に映して | 06.02.19 | ||||
菜の花の咲く高原にたたずみて今冬ならば雪の花にて | 06.02.18 | ||||
ワカサギの釣り糸たれし子供らはかじかむ手をもものともせんと | 06.02.18 | ||||
白鳥の心を知るやカメラマン風向き気にしてカメラをかまえる | 06.02.18 | ||||
白鳥の飛び立つ方向見定めていつ発つ鳥かと緊張するなり | 06.02.18 | ||||
太陽の光を背にして白鳥が絵を見るように遠くに飛びゆく | 06.02.18 | ||||
寒暖の上下激しく温度計三寒四温の季節になりて | 06.02.17 | ||||
あぁ早し月火水木金となり土日となりて時が過ぎゆく | 06.02.17 | ||||
広告に舌切り雀のお宿ありと昔ばなしの湯宿なるのか | 06.02.16 | ||||
朝はやく白鳥三羽飛んでゆく平和のような時が流れて | 06.02.16 | ||||
一輪の寒椿の花咲きており道ゆく人の足早に過ぎて | 06.02.15 | ||||
ひさびさに頂き見ゆる蔵王山真綿のように雪厚くなり | 06.02.14 | ||||
寒椿のつぼみが紅く膨らみて春待つ人の心を癒す | 06.02.13 | ||||
陽だまりに咲く花一輪見つけたりキムジロの花気高く咲きて | 06.02.13 | ||||
こだわりの潮騒さぶれの塩味に菓子の匠の心を知れり | 06.02.12 | ||||
けせもいの港を抱きし安波山今日も船出の漁船を見つめて | 06.02.11 | ||||
すっぽりと布団にくるまる寒き朝四十雀の声に起こされており | 06.02.11 | ||||
酷寒の風に吹かれる波も無く北上川の大河は凍れり | 06.02.11 | ||||
もうもうと湯気が管から噴き上げて今日は蒸す日か豊年まんじゅう | 06.02.10 | ||||
ぽっかりとえぼしスキー場に灯がともり星降る夜空の星になるのか | 06.02.09 | ||||
風が舞い地吹雪止まず仁王立ち台風さながら穏やかならず | 06.02.09 | ||||
新雪を踏みしめて歩く心地よさ生きている証の足跡残す | 06.02.09 | ||||
平坦な道にてあれどつまずきて足萎えたるやを心戦く | 06.02.09 | ||||
雪踏みて歩く足音さくさくと響く音にて寒さを知れり | 06.02.08 | ||||
家かへり嫁ぎし娘(こ)からの贈り物チョコが届きて笑みがこぼるる | 06.02.08 | ||||
ふるさとを出でし年月長くして亡き父母の地は遠くになりぬ | 06.02.08 | ||||
トンネルの電車の窓に雨しずく流れ星という子に感心せりて | 06.02.08 | ||||
何気なく寒さ感じて外見ればいつの間にやら雪になるらん | 06.02.08 | ||||
新雪のふっくら積もりし木立にて墨絵のような景色をみたり | 06.02.07 | ||||
白黒の世界が広がる冬景色花の咲く春いずこに来(きた)るや | 06.02.07 | ||||
軒下の剣のような氷柱から雫の落ちる音が響けり | 06.02.06 | ||||
「立春」と暦の中の二文字に凍える寒さに春待ち遠しくて | 06.02.04 | ||||
松島の小島を眺めてかき鍋を食べつつ空舞うカモメ見ており | 06.02.04 | ||||
牡蠣まつりの無料のかき鍋楽しみにて牡蠣の匂いが浜風に乗る | 06.02.04 | ||||
赤々と燃ゆる炭火に焼き牡蠣の潮の香りが旨みを増せり | 06.02.04 | ||||
恵方巻き南南東を向いて大かじり縁起を担いで神妙になる | 06.02.03 | ||||
節分の豆まきならぬつまみ食い袋入りおば食す我あり | 06.02.03 | ||||
底冷えて吐く息あらく白々と緒絶の川は氷りて寒し | 06.02.02 | ||||
ニュースにて通行止めの道ありとしんしんと降る雪深くなりつつ | 06.02.01 | ||||
新幹線5分遅れとアナウンス冬の空では待つ身もつらし | 06.02.01 | ||||