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短 歌 集 |
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2 0 0 6 年 | |||||
4 月 | |||||
アメリカの公聴会で証言する母の姿の強さを感じる | 06.04.28 | ||||
日経の新聞片手にビジネスマン若さいっぱい溌剌として | 06.04.27 | ||||
仙台の空を見上げて見る朝に黄砂のように薄明かりなり | 06.04.26 | ||||
雪融けの伏流水が凄まじく自然のなせる春の姿を | 06.04.25 | ||||
春山の登山道を流れくる雪融け水が勢いを増す | 06.04.25 | ||||
春山に小さく咲いた水芭蕉白と緑が水面に写る | 06.04.25 | ||||
春雨に桜の花もしっとりと濡れて短し花の命が | 06.04.24 | ||||
残雪を踏みしめて登る刈田岳春の山にもうぐいすの声 | 06.04.23 | ||||
満開の花の回廊歩みゆく千本桜が春風に揺れて | 06.04.22 | ||||
満開の千本桜のトンネルを真白き蔵王を見て歩むなり | 06.04.22 | ||||
「峠」にて蔵王の水の寒ざらしそばの味わい旬の味わい | 06.04.22 | ||||
移りゆく四季の変化を車窓より眺むる姿窓に映して | 06.04.21 | ||||
いつも乗る新幹線の15分浮かんだ言葉メモに残して | 06.04.21 | ||||
雨あがり沈む夕日が赤々と山の影おば濃くして暮れゆく | 06.04.20 | ||||
春雨に濡れた桜がいとおしく花の命の短くなれば | 06.04.20 | ||||
満開の桜の花が絢爛に年輪重ねて咲き競うなり | 06.04.20 | ||||
新庄の引退宣言テレビ見て引き際の良さかくありなん | 06.04.19 | ||||
残雪を踏みしめて一歩ずつ刈田岳にも春の兆しが | 06.04.18 | ||||
コート脱ぎ痩せ我慢の身のこなし肌身に滲みる寒さなれども | 06.04.17 | ||||
この季節初めて登った刈田岳筋肉痛に喜びも増し | 06.04.16 | ||||
春なのにまだ雪深き刈田岳お釜の水も凍てついており | 06.04.15 | ||||
冬山に積った雪を吹き上げるブルの音のみ山に響いて | 06.04.15 | ||||
高々と吹き上げる雪を多くしてブルの音が唸りをあげて | 06.04.15 | ||||
春の日にブルドーザーの唸る音エコーラインの開通目指して | 06.04.15 | ||||
雪壁の背の高さに驚きて冬の蔵王の険しさを知る | 06.04.15 | ||||
開花した桜の下にたたずみて春爛漫の季節が滲みる | 06.04.15 | ||||
花咲きし桜並木の広瀬川行き交う人の笑みがこぼれて | 06.04.14 | ||||
朝早い電車の中の高校生パンをかじりつ本を片手に | 06.04.14 | ||||
待ちに待つ桜の花の開花宣言陽気な春に心が躍る | 06.04.13 | ||||
雪融けの水を湛えた広瀬川桜並木の開花もまぢかに | 06.04.13 | ||||
マンションのロビーに生ける桜の花春爛漫の空気が漂い | 06.04.13 | ||||
電車の中ゲームに興じる高校生窓に映る髪も気にして | 06.04.13 | ||||
いつもより春の霞みを深くしてライブカメラの画像も薄く | 06.04.12 | ||||
雪どけの水かさ増して広瀬川ほとりの木々も若葉芽吹いて | 06.04.11 | ||||
春来して桜並木の広瀬川つぼみも膨らみ水ぬるむなり | 06.04.11 | ||||
水ぬるむ広瀬川のほとりにてすずめが数羽たわむれ遊びて | 06.04.11 | ||||
いさみやの創業以来の大島まんぢゅう時の重さに甘み増すなり | 06.04.11 | ||||
今日の日は高校生の入学式親子の会話もはずんで見えて | 06.04.10 | ||||
春なのにいまだ厚手のコート着て年相応にと振る舞う我あり | 06.04.10 | ||||
いつもより春の陽射しがやわらかく蔵王の嶺の雪も融けつつ | 06.04.09 | ||||
花曇り桜の花も咲けばこそただただ寒さが身にしみており | 06.04.08 | ||||
新調の背広着こなす社会人街行く姿眩しく見えて | 06.04.07 | ||||
はっきりと新社会人と見える背に初々しさの姿写して | 06.04.07 | ||||
この季節猛吹雪とはこれいかに桜の蕾に思いを寄せて | 06.04.06 | ||||
清明は青空広がるこの季節春雨の降る春の日となり | 06.04.05 | ||||
眼の病治りつつあるこの日にて春の陽気に心も躍る | 06.04.04 | ||||
若人の入社の姿眩しくて苦難の道のり祈る我あり | 06.04.03 | ||||
何となく”新”の言葉に気持ち馳せ心引き締め年度の初めに | 06.04.03 | ||||
灰色の空がひろがる春の日に世の移ろいの影を写して | 06.04.02 | ||||
春来して霞みたなびく朝明けの冷たき風に心引き締め | 06.04.01 | ||||