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短 歌 集 |
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2 0 0 6 年 | |||||
6 月 | |||||
梅雨空の明日の天気を憂いつつ山の計画変更なるや | 06.0630 | ||||
ペタル踏み広瀬の堤防ひた走り暑さ知らずに通り過ぎ行く | 06.0629 | ||||
帰り道吹き出る汗がヒタヒタと広瀬の川が涼しげにして | 06.0629 | ||||
送別に集いしみなの顔見ればはずむ会話に笑みがこぼれる | 06.0628 | ||||
気にかかる入院ドックの最終日印籠無きこと祈る我いて | 06.0627 | ||||
例年の入院ドックの日を迎え今日ばかりと神妙になり | 06.0626 | ||||
朝靄の視界不良の日になれば昨日の登山ベストぞと思う | 06.0625 | ||||
沢音の聞こえる露天の一乃湯で至福の境地疲れを癒す | 06.0624 | ||||
ハッと見て犬を連れてる登山客自然の掟を知らざるかなと | 06.0624 | ||||
真白にて小さき花のツマトリソウ神室の道に輝いており | 06.0624 | ||||
台形の異様な山の神室岳神が住む山たれ名づけたか | 06.0624 | ||||
赤茶けた岩肌見える神室にて自然の驚異肌身に染みる | 06.0624 | ||||
じわじわと吹き出る汗も拭わずにふと見上げると青空になり | 06.0624 | ||||
とりどりの花が迎える登山道雄雄しき山に心が晴れる | 06.0624 | ||||
「ヤッホ〜」と手を振り仰ぐ山間に返す言葉が親しみを増す | 06.0624 | ||||
岩肌を這うように登る神室岳登る一歩も慎重になり | 06.0624 | ||||
どこまでも神室に続く尾根の道笹の葉サワサワ流れゆくなり | 06.0624 | ||||
吹き上げる霧が深くて山見えず梅雨の季節の只中にいて | 06.0624 | ||||
気が張りし初めて登る神室岳蝉の鳴く声心を癒す | 06.0624 | ||||
道狭き笹谷峠にさしかかり握るハンドル力を入れて | 06.0624 | ||||
梅雨空の湿度が高い事務室でべっとり汗ばみ気も上がらずに | 06.0623 | ||||
土砂降りの雨上がりの窓越しに木々の緑が精気に満ちて | 06.0623 | ||||
サッカーのブラジル戦で敗退し4年の後の夢を追うなり | 06.0623 | ||||
夕暮れ時あひるのつがい餌づけしてパンくず投げる老夫婦なり | 06.0622 | ||||
少年がはぐれ登山となりにけり無事に見つかり安堵するなり | 06.0621 | ||||
しとしとと降る霧雨の朝方の墨絵のようで色も無くなり | 06.0621 | ||||
地下鉄で人身事故のアナウンスこれで2度目と足取り重く | 06.0620 | ||||
ギラギラと日差しが暑いこの日には静かな心なお静かなり | 06.0619 | ||||
サッカーの終わってみれば引き分けに夢を託すかブラジル戦へ | 06.0618 | ||||
高層のSS30(エスエスサーティ)でランチする友の歓迎これ極まれる | 06.0618 | ||||
花の道ユキワリコザクラしっとりと風にそよいで初夏の兆しが | 06.0617 | ||||
斜面にてハクサンイチゲの花畑白い絵の具を散りばめており | 06.0617 | ||||
花いっぱい花の名山不忘山花・花・花と花をまといて | 06.0617 | ||||
ゆったりと斜面をあがる白雲にハクサンイチゲ静かに揺れる | 06.0617 | ||||
山頂にたたずむ姿悠々と登山の疲れ吹き飛んでおり | 06.0617 | ||||
山頂で挨拶交わす登山客声に艶出て元気なるなり | 06.0617 | ||||
とりどりの花咲く山の不忘にて心さわやか風もさわやか | 06.0617 | ||||
「ああきれい」不忘の山の花畑あちらこちらで感嘆の声 | 06.0617 | ||||
稜線を這うがごとくに岩登りハクサンイチゲ目に迫るなり | 06.0617 | ||||
ボウボウとガスが弾ける音がするコーヒーの香り不忘の山に | 06.0617 | ||||
汗だくでまといつく虫払いつつ気にするゆとりかくもありなん | 06.0617 | ||||
頂を眺めて登る不忘山「モウスグガンバレ」に勇気が湧いて | 06.0617 | ||||
みどり濃き背丈の木々の登山道パッと開けて心が躍る | 06.0617 | ||||
平坦の歩く道なき延々と飽くなき上りに吹き出る汗なり | 06.0617 | ||||
桃色の色鮮やかにイワカガミ弘法清水の道をうるおし | 06.0617 | ||||
いざ出陣不忘山への登山道緑しっとり朝露に濡れ | 06.0617 | ||||
明け方の蔵王連峰くっきりと不忘登山の嬉しさ募る | 06.0617 | ||||
明日の山天気気にして落ち着かず不忘山にも届かざるかな | 06.0616 | ||||
恩師への米寿記念のアルバムを贈る心にときめき覚えて | 06.0616 | ||||
果物の窃盗事件が後絶たず盗人の心誰かわかるや | 06.0616 | ||||
歯石取り入院ドックの前準備歯科の先生心を読むなり | 06.0615 | ||||
梅雨時のモヤにかすみてマンションの赤色灯の影が淡くて | 06.0614 | ||||
平凡な時が過ぎ行く日々の中刺激を求め何処か歩まん | 06.0613 | ||||
サッカーを観戦しての寝不足に体力無さと年を感じて | 06.0613 | ||||
興奮の坩堝と化したサッカーの終わってみれば2点差なりし | 06.0612 | ||||
残雪を抱きて焼石連邦の湖面の中に勇姿広がる | 06.0611 | ||||
雪渓の地表を舐めて煙立つ春の季節の息吹を見るや | 06.0611 | ||||
雪解けの冷たき水がさらさらと水芭蕉の色も鮮やかになり | 06.0611 | ||||
山々に雲が流れて風強く鳥海山も隠れて見えず | 06.0611 | ||||
上沼の木道を歩みてひたすらにカジカ鳴く声山に響いて | 06.0611 | ||||
新緑のぶな林続く登山道森に広がるうぐいすの声 | 06.0611 | ||||
太ももに激痛走るトラブルに焼石岳も味方せざるや | 06.0611 | ||||
風強き焼石岳の山頂の勇姿拝みて心が躍る | 06.0611 | ||||
ケルン積む姥石平の花畑聞きしに優り花一面に | 06.0611 | ||||
雪渓の足場固めて歩く道冷たき風が通り過ぎ行く | 06.0611 | ||||
湧き水が冷え冷えとして銀明水のどを潤し勇気百倍 | 06.0611 | ||||
春の日に色鮮やかな新緑と雪渓の白さに心躍らす | 06.0611 | ||||
雪解けの水が流れる遊歩道木道を隠しさらに流れる | 06.0611 | ||||
雪解けの水かさ増して沢伝い焼石岳に春が来るなり | 06.0611 | ||||
中沼の湖面に映る焼石岳静かなときが流れゆくなり | 06.0611 | ||||
山間の温泉宿にひとりいて蛙の歌が響くなりけり | 06.0611 | ||||
雨模様天に届いて晴れ便りてるてる坊主誇らしげに見え | 06.0610 | ||||
街角にてるてる坊主顔揃え明日のイベント晴れよと祈る | 06.0609 | ||||
達筆な同窓からの手紙受け恋文のようで胸がときめく | 06.0609 | ||||
早朝のトレーニングの学生が若さはじけて通り過ぎ行く | 06.0608 | ||||
朝方の雷の音に雨の音夢の中かと惑う我なり | 06.0607 | ||||
同窓の思い出綴り手紙書き恋文のように悩ましくなり | 06.0606 | ||||
灰色の空が広がる水無月に梅雨の季節も間近なりと | 06.0606 | ||||
夕暮れの広瀬のほとり静かにて家の明かりが川面に揺れる | 06.0605 | ||||
時を経て米寿迎えた恩師との再会喜び会話がはずむ | 06.0604 | ||||
それぞれに幾年月を重ねても変わらぬ友がここにいるなり | 06.0604 | ||||
同窓の元気な顔に笑みこぼれ新たなページに心が躍る | 06.0603 | ||||
青空に浮かぶ稜線蔵王山まばらな雪に登山が恋しく | 06.0602 | ||||
水無月の暑さひろがる衣替えクールビスにも涼しさ漂い | 06.0601 | ||||
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