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短 歌 集 |
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2 0 0 6 年 | |||||
7 月 | |||||
太陽の恵みを受けて育つ稲真夏の陽射し恋しくそよぐ | 06.0731 | ||||
梅雨明けの便り聞こえずこの時期に夏も見えずに秋風吹くなり | 06.0731 | ||||
朝方の降る雨あがり爽やかに明るくなりて心も晴れて | 06.0730 | ||||
戸を開けてひんやりとした空気にて夏が来ぬのに秋風吹くか | 06.0729 | ||||
逞しき高校球児のインタビュー”一戦必勝”に力がこもる | 06.0728 | ||||
梅雨明けの宣言すらも告げられず汗ばむ肌に嘆く我なり | 06.0727 | ||||
うっすらと影絵のような蔵王山梅雨の晴れ間に姿を写して | 06.0726 | ||||
じっとりと汗ばむ日にも背広着るクールビズとは何のことかと | 06.0725 | ||||
今日の日も明日の日もかと雨になり晴れぬ梅雨空恨めしくなり | 06.0724 | ||||
朝もやの広がる静かな日曜日花火の音が寂しく響く | 06.0723 | ||||
夏休み入りし子らの楽しみを晴れない空に憂いて悲し | 06.0722 | ||||
ドラマ呼ぶ高校球児の熱戦に胸高ぶりて熱くなりけり | 06.0721 | ||||
携帯を片手にポツポツ打ち込んで娘へ返事もままならずに | 06.0720 | ||||
降る雨に高校球児が爆発し雨にも負けずと力を出すなり | 06.0719 | ||||
モヤの中ライト明るく一直線一番電車が通り過ぎ行く | 06.0718 | ||||
霧晴れて鮮やかなりしネオンの灯夜のとばりの静かなリけり | 06.0717 | ||||
ちばき屋の味わい深き支那そばに心豊かな美味さが残る | 06.0717 | ||||
冷ややかな風が流れる朝方の初夏の季節と思わざるなり | 06.0717 | ||||
休日の電車の中も人まばらクーラー効いて爽やかな朝に | 06.0716 | ||||
霧深きマーガレット咲く蔵王道ツーリングのバイクカーブに消えて | 06.0715 | ||||
サッカーの誇りを胸に中田選手新しい旅たち何処へ行くのか | 06.0715 | ||||
病院の待合室の静けさに看護士の声のみ響いて | 06.0714 | ||||
今日も雨明日も雨かと恨めしく行き交う人の心も晴れず | 06.0713 | ||||
うっすらと霧が晴れつつ雨上がり初夏の緑が鮮やかになリ | 06.0712 | ||||
ベランダの手すりに連なる雨しずく露と消えゆく姿なりしか | 06.0712 | ||||
灰色の雲間に見える薄明かり霧柔らかな朝を迎えて | 06.0712 | ||||
逞しく陽に焼けた球児たち夏本番の試合が始まり | 06.0711 | ||||
夏本番白球を追う球児たち夢と感動の試合を目指して | 06.0711 | ||||
マンションの真下を走る新幹線音のみたてて霧に消えゆく | 06.0711 | ||||
一面に霧が立ちこめ見えずして空の境がどこにあるやら | 06.0711 | ||||
マンションの下のみ見える濃霧にて迷路のように先がわからず | 06.0711 | ||||
輝いて米寿を迎えた恩師から手紙をいただき子供に返る | 06.0710 | ||||
霧雨の止むことなく降りし日は家にこもりて恨めしからずや | 06.0709 | ||||
雨が降り高層のビルうっすらと赤いライトが霧にむせびて | 06.0708 | ||||
ギラギラと真夏のように陽がさして窓越しの風サラッと吹くなり | 06.0707 | ||||
じわじわと汗のしみ出る夜の日に工事の音が耳障りになり | 06.0707 | ||||
前向きに取り組む姿勢ここにあり石をも通す雨垂れとなり | 06.0706 | ||||
前向きな心持つ人輝いて座右の銘は人作るなり | 06.0705 | ||||
サッカーの中田選手の引退に “ナカタ!”の声援頭をよぎる | 06.0705 | ||||
真昼からどんより曇った天気にて行き交う人も足早に過ぎて | 06.0705 | ||||
七夕の短冊書く月ふみ月と古の人はかくも言うなり | 06.0704 | ||||
風呂上り毎日量る体重計数値の変化に気持ちが焦る | 06.0704 | ||||
早朝の散歩の日課を中断し梅雨のためぞと理由をつけて | 06.0704 | ||||
地下鉄のラッシュアワーの時間帯冷房効いてほっとするなり | 06.0704 | ||||
ウルマンの青春の詩を朗読し気を高くして衰え知らず | 06.0703 | ||||
霧が晴れ槍のごとくに光差し緑鮮やかに眩しくなるなり | 06.0703 | ||||
霧うごき気がつかずして真っ白に絹をまとった自然になりし | 06.0703 | ||||
七色の弧を描く虹の橋蔵王山から光が差して | 06.0702 | ||||
いさみやの創作菓子の豆チーズほのかな甘さに紅茶を添えて | 06.0702 | ||||
岩風呂の温泉はいり深呼吸ぶなの緑が輝いており | 06.0701 | ||||
気高くて女王の花のコマクサに心奪われ暫し見とれん | 06.0701 | ||||
眺望もままならずして蔵王山足元見つめてひたすら登る | 06.0701 | ||||
「こんにちは」声を掛け合う登山客山のマナーに元気を貰う | 06.0701 | ||||
霧深く刈田の峰も見えずしてここが眺めの場所とぞ思う | 06.0701 | ||||
霧と風蔵王の山は真っ白に空の見境つきもせずにて | 06.0701 | ||||
霧の中芝草平のチングルマ花も終わりに花柱がのびて | 06.0701 | ||||
まだ咲きしチングルマの花畑名残を惜しみ風にそよいで | 06.0701 | ||||
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