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短 歌 集 |
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2 0 0 6 年 | |||||
9 月 | |||||
車窓から見える栗原平野なり黄金色した稲穂が揺れる | 06.0930 | ||||
くりでんのローカル線が乗り放題硬券手にし昔を偲ぶ | 06.0930 | ||||
週末の予定を組んであれこれと気持ちそわそわ楽しさ増すなり | 06.0929 | ||||
刈りとりの間近き稲田が水びたし育つ稲穂の影を写して | 06.0928 | ||||
引退の新庄選手のセレモニーファンの胸に秋風が吹く | 06.0927 | ||||
道民の熱い声援より熱く優勝二文字ファイターズなり | 06.0927 | ||||
雨になり冷たき風が流れくる実る稲穂も寒かろうにと | 06.0926 | ||||
若者の携帯手にした顔を見る一心不乱にゲームで遊ぶ | 06.0925 | ||||
始まりし高校球児のドラフトに世の試練に立ち向かうなり | 06.0925 | ||||
窓越しの秋の風がさわやかに輝く海の波も穏やか | 06.0924 | ||||
歴史ある赤い列車のくりでんの栄華を偲ぶ時が流れて | 06.0923 | ||||
くりでんの赤い列車がゆったりと黄金色した稲穂がなびく | 06.0923 | ||||
くりでんのラストランの思い出を胸に刻んで見る我なりし | 06.0923 | ||||
鳥になる人間の夢果てしなく鳥人飛行に胸踊るなり | 06.0922 | ||||
馬肥ゆる秋とは言えど今はいま飽食はびこり人肥ゆる秋 | 06.0922 | ||||
収穫の時期を迎えしこの季節肥ゆる秋には馬のみあらず | 06.0922 | ||||
秋風の吹く公園に曼珠沙華赤い絨毯ゆらゆら揺れる | 06.0921 | ||||
爽やかな風を背に受け通勤路彼岸の入りに秋を感じて | 06.0920 | ||||
秋晴れの朝を迎えしこの街も母なる山に抱かれており | 06.0920 | ||||
突風で落ちたりんごが痛々し実らぬ性に悲しみにけり | 06.0919 | ||||
地下鉄の階段登りを心がけ健康気遣う年にもなりし | 06.0918 | ||||
秋風に揺れる湖面のお釜にて眺める角度で新たな発見 | 06.0917 | ||||
連日に宅急便のサンマきて今日もサンマか明日もサンマか | 06.0916 | ||||
冷え込みて朝の電車の中見れば背広姿の人多くなり | 06.0915 | ||||
総立ちで迎えるファンの心みて何をみたのか熱きゴジラよ | 06.0914 | ||||
温かく松井選手を迎え入りスタンディングオベーションに涙するなり | 06.0914 | ||||
ブランクをものともしないゴジラにてゴジラなればと感動するなり | 06.0913 | ||||
待ちに待ち松井選手の復帰劇手に汗握り一打見るなり | 06.0913 | ||||
総立ちで迎えるスタンド沸きいでて松井選手に鳥肌立つなり | 06.0913 | ||||
一雨が降った夜の涼しさよネオンサインも輝きますなり | 06.0912 | ||||
ニュース見てあの出来事が蘇り平和の鐘を鳴らす我なり | 06.0911 | ||||
音高くケケヤキの杜に広がりてジャズが潤す秋の街角 | 06.0910 | ||||
ケヤキ道ジャズのファンの定禅寺リズムに合わせて踊る人並み | 06.0910 | ||||
どんよりと晴れぬ天気にいらだちて予定が狂い恨めしき日になり | 06.0909 | ||||
白露の朝を迎えて霧が立ち草木も濡れて秋が来るなり | 06.0908 | ||||
夜が明けて始まる1日奮い立ち”明元素言葉”に勇気を出すなり | 06.0907 | ||||
秋晴れに黄色に色づく土地見えて刈取り間近な稲田が広がる | 06.0906 | ||||
青空にぽっかり浮かんだ白い雲いつの間にやら秋雲になり | 06.0905 | ||||
耳澄まし生活音を数えると星の夜空の数ほどあるや | 06.0904 | ||||
卒寿の人歌集の寄贈ありがたく詠みし歌にて人生見るなり | 06.0903 | ||||
ポッポッと岩に寄せくるさざ波の音静かにて潟沼の秋 | 06.0902 | ||||
潟沼に硫黄の臭い流れくるススキが揺れてさざ波が立ち | 06.0902 | ||||
潟沼のほとりに座る妻と我虫の声聞きおにぎり食べる | 06.0902 | ||||
ポッカリと眼下に広がる潟沼の湖面の水の色に魅かれて | 06.0902 | ||||
一つとて同じ顔なしこけしたち目の優しさにじっとみつめる | 06.0902 | ||||
職人の技を磨きしこけし展こけしの顔に心見るなり | 06.0902 | ||||
一つとて男のこけしのなかりせば絵にもならぬか性悲しけり | 06.0902 | ||||
黒ずんだ大きな梁を見上げれば歴史が深き武家屋敷なり | 06.0902 | ||||
かやぶきの土間に備えしかまどあり古き日本の文化を見るなり | 06.0902 | ||||
恋人に会うがごとくにときめきて卒寿迎えし歌詠む人に | 06.0902 | ||||
九十の年を重ねて今もなお歌詠む人に力を貰う | 06.0902 | ||||
携帯の着信音が気にかかり呼び出し訓練防災の日なり | 06.0901 | ||||
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