あなたは効果的に仕事を行っていますか?
ISOの規格要求事項のひとつに次のようなことが書かれている。
「組織は、プロセスの運用及び管理のいずれもが効果的であることを確実にするために必要な判断基準及び方法を明確にする」といったものだ。
この項目は、ISO9001の最初の要求事項の一つだ。この項目はISO9001の総論を示した大変重要な項目であるが、意外に軽く扱われていることが多いようである。
ISOを導入したが、重荷になっている企業や成果がいまひとつ出ていない企業は、最初の項目、つまり4.1項をもう一度じっくり読み直すことをお勧めしたい。
自分の仕事を振り返ってもらいたい。
あなたの仕事にはどのような業務があるだろうか。
その業務は、ほかのどの部署とどのような関わりをもっているだろうか。
そして、その業務はスムーズにいっているだろうか。
それでは、うまくいっているとはどういった状況をいうのだろうか。
では、その業務をもっと効率よく行うためにはどんなことが必要なのだろうか。
あなたの業務知識は十分だろうか。
インフラは十分揃っているだろうか。
部下の力量に問題は無いだろうか。
あなたは、今の業務を誰から教えてもらっただろうか。
あなたは、どのような方法でスキルアップを図っているだろうか。
部下に対してはどうだろうか。
部下に仕事を教えるときに何か新しいヒントを与えているだろうか。
スキルアップの方法を教えているだろうか。
先輩から引き継いだものを、そのまま部下に教えていないだろうか。
このような組織に問題は無いだろうか。
仕事に限らず何事にも「判断の基準」は大切である。
判断基準が無いと、よいのか悪いのか、十分なのか不十分なのかわからない。
自分が十分だと思っていても、上司は不満を持っているかもしれない。
自分は満足していても、部下は不満を持っているかもしれない。
自分のお酒の適量は知っているだろうか。自分の使える小遣いの限度はどうだろうか。
たまに、限度を越えて痛い目にあっているから、なんとなくはわかっているという人は何人もいるだろう。
しかし、仕事ではそうはいかない。
何度も失敗を経験して判断基準がわかるのでは効率が悪すぎる。
そこで、効果的であるという判断基準を明確に持つことが重要になる。
「あなたが行っている、この仕事は効果的(有効)ですか?」
この問いの答えを考えてほしい。
「もちろん効果的(有効)です」と答えたあなた。
ではもう一問。
「どうして効果的(有効)といえるのですか?」
判断基準が明確でない人には答えることができないだろう。
この判断基準は、仕事で考えると、「目標」や「出来栄え(品質)」になる。
言い換えると、判断基準が明確でないと言うことは「目標」が明確ではないということである。
つまり、行き当たりばったりの仕事ということになる。
これでは成果が上がるはずがない。
ISOを導入したが成果が出ない。という企業の方に質問です。
「組織は、プロセスの運用及び管理のいずれもが効果的であることを確実にするために必要な判断基準及び方法を明確にする。との要求事項を真剣に検討しましたか?」
すべてのプロセスに有効性の判断基準を持つことは不可能であろう。
しかし、規格は必要なものだけで十分と記している。
せめて主要なプロセスについては、組織としての「目標」や「出来栄え(品質)」を明確にして、仕事に取り組むことである。
この当たり前のことが意外にできていないものである。
(2004.01.24 boar)
