其の四 (00.10.30)
<どんな改造?>
バイクを買ったとき、何をするだろうか?
そのままで乗る、ってかたが一番おおいんじゃないかとは思います。
今回の話はその辺の話です。(何度も言うけど、間違った意見とかあると思います。)
今回の話は結構難しいので初心者の方にも解るように書いてます。
ですから、専門的に勉強しておられる方が読んだとき、ちょっと違うぞって思うかもしれません。
なるべく簡単に解りやすく書くようにしてますんでその辺はご勘弁。
初めてバイクを買った人が、すぐに改造に走るってことは、あんまりないんじゃないかな?
まず、改造とはどういうものがあるか挙げてみよう。
4番に関しては、何も言うことないです。
これは改造は改造でも、デチューンの方です。
ここでいう改造とは、改良の方です。
ではまず1番の見栄えを良くする改造。
やっぱり、オリジナリティーがあるってのはいいことだと思う。
タンクのカラーを変えてみたり、多いのがホイルの塗り替え。僕が見ても
おしゃれだな〜っておもうバイクが結構走ってますね。
アメリカンバイクなんてまさにそのもの。
乗りにくくなるのを覚悟の上で、リジットサス(要するにバネじゃなくてただの棒)をいれたり
とんでもなくハンドルが高かったり、異常にキャスターが寝てたり・・・
まさに見せるバイクだね、ありゃ。
女性ライダーもちょっとしたワンポイント改造でかわいく乗ってる人もいますよね。
カッティングシートでちょこっとタンクに貼り付けたりさ、あれもかわいいんじゃない?
要は、どれだけ個性を主張できるか、これはあってもいいと思う。
僕のバイクなんて どノーマル。おんなじバイクが並んだらどっちだどっちか・・・・
でも、販売台数が極端に少ない色のバイクには乗ってます。
やっぱ皆が振り向いてくれるってのもいいもんでしょ。
2番の速くするための改造だが、
やっぱこれが一番多いのかな?ちょっとわかんないけど。
しかしこれが結構やっかいなんだな、実は。
何十万も金をかけて、本人は速くなってるっていうバイクに限ってそうでは無い。
”速い”って何か。
直線をアクセル開けて最高速出す。ってのが”速い”なんだろうか。
最近のバイクなら400ccもあれば180kmのメーターが振り切ります。
スピードリミッターが作動するまでは出ますよ、心配しなくても。
そこまでの到達時間がって話は後で。
先に結論から言うと、トータルで速く走れるバイクが”速い”のだと思う。
それを追求すると、3番の乗り心地の問題もからんでくるんだけどね。
まぁ改造って聞いて一番に思いつくのはやっぱり手頃なマフラーだろう。
若しくはエンジンをって人も多いだろうが・・・・
価格的に言ってマフラーが早いかな。
で、そこで多いのが、「ウン十万するマフラーを買った!!」そんでもってつけたぞ!!
これで速くなった!よかったね。ってパターン。
マフラーといっても、サイレンサー部、エキゾーストパイプ部、触媒部といろいろあるわけで
その構造も知らずに付けて速くなる訳が無い。
社外品のマフラーを付けた時、大体は排気音が大きくなります。
それはなぜか。
エンジンパワーと排気音ってのはすごく関係があって、10デシベル下げるのに何馬力って
ロスしてるんです。音を低くするためにはそれなりに抵抗をかけなくてはいけないわけで
抵抗がかかればパワーもロスするわけで。
ですから、単純に社外品のマフラーを買って付けた時、確かに何馬力かは出力は上がってるでしょう。
じゃあ、マフラーをつけなきゃパワーは無限大に上がるのか?否である。
確かに、なんの抵抗もなく回転は上がるようになるでしょうね。
しかし、エンジンの出力には、馬力「ps」と回転力(トルク)「kg」が存在する。
それのバランスが取れないと、ものすごく乗りにくいバイクになってしまうのだ。
あと、だまされやすいのが、出力曲線である。
最高出力がおんなじでもこの曲線が変わるとパワーが出てるように感じてしまうんだから困ったもんだ。
だいたい改造したぞって言ってる人のバイクはこれにあたるんじゃないかな?
改造したって人で、「シャーシダイナモ」にのせて計測した人はどれだけいるだろうか。
セッティングをしてもらうと言ってだしたバイク屋さんにシャーシダイナモはありますか?
バイク屋さんには、長年の経験でどうのこうのって言われるかた多いです。
が、それだったらワークスのチームにシャーシダイナモ必要ないですよね(笑)
マフラーを変えても、本当は詳細なキャブレター(最近はインジェクションもある)のセッティングが
必要なんです。メインジェットもセッティングでごまかせれないくらいの変更が必要なことがあります。
アクセル閉じたときに”ゴボボボ”って言いません?それはすでにセッティングが出ていませんよ。
せっかく高い金だしてマフラー買っても、付けたらOKって訳ではないです。
排気抵抗が減ったんだから、吸気量も増やさなけりゃいけないし、吸気量増えたらそれを
流すキャブのセッティングも必要ってわけ。
マフラーメーカーさんにはセッティング不要を売りにしてるところもありますけど、
それは何を意味するか、答えは「たいしてパワーは出ない」です。
バイクは1ヵ所いじったらOKってわけじゃないです。
マフラーをつけたことが1番の「見栄えを良くする改造」にならないように注意してください。
はっきり言って多いですよ、「音だけマフラー」さん「出力を下げる」マフラーさん。
つけただけで速くなったと胸を張って言ってるかた。
もったいないことやめましょう。
まぁこれで少々パワーがあがりました。これで速くなったと言えるか。答えは「NO」
確かにある速度への到達時間、最高速は速くなったでしょう。しかし、それは直線の話。
今度はそのパワーが生かせるようにしなけりゃ意味が無いですよね。
レースで、コースによってセッティングを換えるのと同様で本当はどの面で速くするか
ってのが定まっていなけりゃ速く仕様がないんですよね。でも走るのは一般道。
それをいっちゃおしまいなので無視して先に進みます。
エンジンのパワーが上がったら、それを支えるフレーム系統にも抵抗が増えますね。
んじゃそれを何とかしましょう。
「足回りを固める」そう聞いたことありませんか?
そのままですね。そのパワーを生かせるためにサスペンション、ブレーキ等も強化しないとね。
これは、”つけただけで速くなる”が少しは言えます。コーナリング中作用する力をうまく吸収
したり、マシンのブレを抑えたり。
暴走族系の漫画とかでサスをどうのこうのとかぬかすもんだから、中学生とかまで
知ってる「オーリンズ」。確かに良い物ですが、そこまで騒ぐものでもないっす。(笑)
しかも、バイクを見回すと、猫も杓子も「オーリンズ」って感じしません?
オーリンズのサスは比較的やわらかいサスなので、ちょっと強化するにはもってこいのサス
かもしれません。確かにノーマルのサスよりもずっといいです。ギャップとかもしっかりと伝えて
くれますし、コーナー安定性もかなり向上します。
でも、肝心なのは、自分が走る場所に対してのセッティング。
減衰力調整機能を持っているサスが結構あります。ちゃんとセッティングしましょうね。
ただ、ちゃんとした知識なしに調整すると峠で転倒しますよ〜〜
個人的にはホワイトパワーのサスが好きです。硬めでね。
さらにはブレーキ系。ブレンボと聞いたらピンとくる人も多いでしょう。
あまりの人気と知名度でYAMAHAが一番にXJR400に搭載しましたね
実はYAMAHAが代行で制作した通称ヤマンボ。
オーリンズもついてましたか、そういえば。
ヤマンボ&ヤマーリンズって言ってた思い出があります。
性能はよかったですよ!本物と変わりませんでしたでも調整が出来ないなど
かなりコストダウンして作った感があって、意味無いじゃん!って感じでした。
キャリパーまではどうとは言いませんが、ブレーキパット位は換えた方がいいでしょうね。
簡単に効果を感じれます。
改造のススメのコーナーじゃないんでこのくらいにします。
要は、これだけしたらすでにウン十万って金かかってますよ。
マシンを速くするってのは金が掛かるもんなんです。
中途半端に改造するくらいなら、ノーマルで乗れってこと!速くなんねぇから!
ドキッとした人いるんじゃないかな?
速くしたいと思って改造する以上、ヘンテコリンなことはしないことです。
意味の無いカウル付けたり、見掛け倒しのスタビライザーつけたり、
サーキット走るでもないのにステアリングダンパーつけたり・・・・
エンジンの出力を上げるのはいかに効率よくタイヤに動力を伝えるか。
それを第一に考えよう。
さらにその出力をいかにうまく使うか、自分のポジションを見直すとか、
ハンドルを換えて曲がりやすくするとか、タイヤを換えるとか、サスを換えるとか。
それが全部出来ていて速いバイクといえるんじゃないだろうか。
逆に、余計なものは一切着けない。これも重要。
まぁ最初っから速いバイクを買えばいいんだけどね。
んでもって3番。長くなっちゃったんで簡単に話します。
これは2番にも共通するところがあります。
自分が乗りやすくするってことは結局運転しやすくするってこと。
だから必然的に速く走れるってこと。
でも、ツーリングで乗りやすくするってのはちょっと違う。
HONDAが出した、CBR1100XXってバイク、ご存知だろうか。
世界最高速を売りにしたバイクだ。
あくまでもツアラーとして販売されたんだが、これがツーリングには不向き(笑)
あの前傾のきつさ、100kmもはしれば手首が痛くて仕方ない。
ファイヤーブレードに乗ってる僕さえもしんどいと思うほどだ。
164馬力を誇るあのマシン。しかし車重は重く峠を攻めれるものでもない。
じゃあどうするか、
アップハンドルキットを買ってつければいいのである。
ハンドル位置さえ高くなれば、余裕のパワー、前後連動ブレーキなど、ツーリングにはもってこい
のバイクと化すではないか。
僕のセカンドマシンであるスーパーカブは
大型買い物がごにグリップヒーターなど至れり尽せりの仕様となっている。
さらにはパンクしにくいチューブなどとにかく使い勝手のよさ、乗りやすさを
考えている。こういうのも乗りやすくするための改造でしょう。
〜最後に〜
こんだけたらたら書いて来ましたので、最後に簡単にまとめます。
要は、速く、かっこよく、乗りやすいバイクは存在しないのである。
矛盾だらけなんだよってことが言いたかったわけ。
旧車を改造して速く走れるようにするのは僕も好きだ。
走らないバイクをいかに今のバイクに近づけるかってところで面白い。
旧車に限らず、ネイキッドを改造したり、ツアラーを改造したり・・・
単純に速いバイクに乗りたいなら速いバイクを買えばいい。
しかし、そこに面白さがあるものだ。
僕が言いたいのは、そのバイクのスケール内で速くするならってこと。
けっしてZUでRC45を抜けといっているのでは無い。
ただし、矛盾した(間違った)改造をしてほしくない。
速くしたいと言う以上、速くなったかも知れないみたいな改造はやめてほしいものだ。
社外品として販売されているパーツは確かにいいものが多い。
しかし、それもきちんとつけてやらなければ意味が無いのである。
見掛け倒しでマフラーやサスを付けていると言っているのなら文句は無い。
速くするために付けているのなら間違ったことはやめてほしい。
見ていて「これでこの人は満足なんだろう・・・」と思ってしまうバイクがやたらと多い。
余談になるが、この間、FCRを自分で付けたって言って自慢している輩を見た。
本人はものすごく速くなったと豪語していたが・・・
FCRというものはものすごくデリケートな物、ほんのわずかなセッティングのずれで
大きく出力に影響する。1ヶ月に1回メンテ&セッティングしなければいけないほどだ。
1ヶ月まえに120馬力出ていた物が今では90馬力まで落ちているっていうのは
よく聞く話。どんなプロがやってもせいぜいその状態を持たすのは2週間程度だろう。
これこそ、シャーシダイナモがなけりゃどうしようも無い世界だ。
ここまできたらホントにデータの世界。
バイク屋の勘なんてものは通用しないのである。
当然、何十馬力もアップした分、メンテやセッティングにも金が掛かる。
1馬力1万円と考えてくれていいだろう。
全然簡単にまとまっていないが、
かっこよくしたいのなら速さを考えないこと。
速くしたいなら、ちゃんと理解してやること。
乗り心地を求めるなら格好を無視すること。
これを踏まえて、ダサイバイクを自ら作らないでほしい。
断っておきますが、マフラーを変えるんじゃ無いって言ってるんじゃないよ。
かっこいい音がいいって人はつけるだけで十分。
それは一番の個性的な物に入るから。
個性的なマシンと速いマシンを勘違いしないようにしてほしい。
だんだん自分で何を語っているのか解らなくなったんでこのくらいで。
今回もそんなに辛口じゃなかったなぁ・・・
今回この話を書くきっかけになったのは、なんでもかんでもいじくって、
何十万もかけて改造して、改造ポイントに逆に遅くなる要因まで含まれているにも
関わらず速くなったぞと豪語する輩が目につくようになったからである。
しかも、それがノーマルの状態を使いこなせる人間ならいいのだが・・・
あ、そう、言い忘れ、ノーマルのマシンの性能を最大限に引き出せる腕があって
速くする改造はなんぼのもんです。
ろくな腕もないのに何十万かけてもノーマルのマシンにうまい人がのった方が
速いなんてこと多いですよ。
ノーマルで乗って、それで物足りないと感じたとき、それを改造しましょう。
そうじゃなきゃいつまでたっても腕あがらんから。
ノーマルが一番安定していて、しかも寿命も長い。
金もかからんし、ノーマルが一番ですわ。
じゃ今回はこんなもんで。