< 座談会 >

輝く創価の師弟城

 

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全員が幸福の花を満開に!
「無冠の友」の大功労に感謝を
たゆまぬ挑戦が勝利を開く
「民衆の大叙事詩」を未来へ!
世界がSGI会長の哲学に注目
後継の人材を真心込めて育成
心通う対話で友情を広げよう
「共に行動」が学会の伝統
広布拡大が師匠への報恩の道
信心の「体験」と「確信」を語れ

 

<1> 全員が幸福の花を満開に!
出席者:原田会長、正木理事長、杉本婦人部長、棚野青年部長、橋元男子部長、吉井女子部長

吉井 2013年「青年学会 勝利の年」が晴れ晴れと明けました。
正木 日本最大規模の新年の集いである学会の新年勤行会から、皆がさわやかな決意で出発しました。
杉本 未入会のご家族の方、また帰省先で出席された方も多く、日本全国で創価家族≠フ温かさに満ちた集いになりましたね。
吉井 世界各国のSGI(創価学会インタナショナル)でも、新年の勤行会で「青年SGI 勝利の年」がスタートしました。
正木 全世界の友が心新たに、一緒に新年を出発しています。今年も世界の同志と共に、堂々と誇り高く前進しましょう!
原田 年末年始の忙しいなか、準備や役員など(かげ)の立場で尽くしてくださった皆さん、本当にありがとうございます。

新会員が続々誕生

棚野 年頭から、スポーツ部、芸術部、音楽隊をはじめ、創価の友の活躍が光っています。新春恒例の箱根駅伝では、関東学連選抜の一員として創価大学陸上部の山口選手が出場し、区間6位という好成績を収めました。他のチームでも学生部員が力走しました。
橋元 音楽隊・創価ルネサンスバンガードは、アメリカンフットボールの日本王者を決めるライスボウルのハーフタイムショーに出演。日本一の躍動の演技を披露しました。
原田 見事ですね。学会本部も千客万来です。仕事始めにあたって本部に来られた企業首脳らの皆さんが口々に、学会への共感を語ってくださいます。
 「学会本部には、勢いを感じます。本日も役員の方々のはつらつとした姿を見て、パワーを頂きました。今どき、このようなパワーを感じる企業・団体は少ないと思います」
 「来るたびに、池田先生の素晴らしいお写真、本部の明るく、にぎやかな雰囲気に圧倒されます」
 「本部に来させていただくことで、気持ちよく出発を切ることができます。『一年間、頑張っていこう』と決意できました」
正木 学会は、新たな勝利を目指し、悠然と進んでいます。社会の先行きが不透明ななか、学会に明るい希望を見いだす方が非常に多い。
原田 隆々(りゅうりゅう)と発展する今日(こんにち)の学会、堂々たる世界広宣流布を築いてくださったのは、三代会長、なかんずく池田先生です。その報恩感謝(ほうおんかんしゃ)の思いをいよいよ強くし、師匠の期待にお応えする一人一人でありたい。
棚野 1月2日、池田先生の85歳の誕生日をお祝いしようと、多くのメンバーが対話拡大に挑戦してきました。そしてこの日を中心に、全国で新会員が数多く誕生しました!
正木 先駆を切る青年部の折伏(しゃくぶく)弘教(ぐきょう)は、本当に頼もしい限りです。橋元男子部長も弘教が実ったそうですね。
橋元 2日に友人へ御本尊流布ができました。昨年の春に知り合ったヤング男子部世代の方です。彼には世界を舞台にした大きな夢があり、私はその夢を応援するためにアドバイスを重ねたり、さまざまな人を紹介したりしました。そして「夢を叶えるために、信心で道を切り開いていこう」と真心から仏法対話をしてきました。彼は私と一緒に勤行・唱題を実践するようになり、このたび晴れて、入会を果たしました。
杉本 友人の夢を応援し、一緒に祈る誠実な振る舞いが素晴らしいですね。
橋元 彼と知り合ったのは、ふとした(えん)でした。御聖訓(ごせいくん)に「仏種(ぶっしゅ)は縁に()って(おこ)る」(御書1467n)とある通り、どんな小さな出会いでも、縁を結んでいく行動は全て、広布拡大に直結すると確信します。
原田 その通りですね。仏法対話、聖教新聞の拡大、地域友好、普段の友人づきあい、全てが尊い仏縁(ぶつえん)の拡大です。

生命を明鏡の如く

吉井 池田先生は先日、本部幹部会・青年部幹部会へのメッセージで、「一生成仏抄(いっしょうじょうぶつしょう)」の「深く信心を(おこ)して日夜(にちや)朝暮(ちょうぼ)(また)(おこた)らず(みが)くべし何様(いかよう)にしてか磨くべき(ただ)南無妙法蓮華経と(とな)へたてまつるを(これ)をみがくとは()うなり」(同384n)との一節を引き、こう指導されました。
 「妙法を、日々、朗々(ろうろう)と唱え、わが生命を明鏡(めいきょう)(ごと)く磨いていく。そして、広宣流布の大願(だいがん)のために、生き生きと動き、人と会い、共に語り、共に学び、励まし合っていく――。この最も地道な仏道修行である学会活動は、最も堅実にして、最も崇高(すうこう)なる人間革命の軌道であります」と。
正木 朝晩の勤行・唱題、同志への励まし、友人との仏法対話など、こうした日々の地道な学会活動に励む人が偉大な人です。
杉本 そうですね。先生が「若々しく張り切って、自分自身の新たな『人間革命』に挑戦しよう!」と呼び掛けられた通り、壮年・婦人部も青年部も皆が幸福という功徳(くどく)の花を咲かせる一年にしたいと思います。
棚野 青年部はまず、広宣流布の記念式典が行われた「3・16」55周年を目指し、対話拡大に邁進(まいしん)していきます。日本最大の青年団体として、閉塞した社会に新風(しんぷう)を吹き込む語らいを勢いよく繰り広げます。
原田 青年の躍進を皆で応援しながら、全同志の幸福勝利のため、団結して進んでいきたい。そして今年一年、自分自身の「勝利の城」、わが地域の「人材の城」を築いていきましょう!

(2013. 1.10. 聖教新聞)

 

 

<2> 「無冠の友」の大功労に感謝を
出席者:原田会長、正木理事長、杉本婦人部長、棚野青年部長、橋元男子部長、吉井女子部長

棚野 今年初めての本部幹部会の中継行事が全国で行われ、皆さんが池田先生のメッセージと指導に接し、元気よく張り切って立ち上がっています。
杉本 婦人部のグループ発足35周年を記念して、グループ長大会として開催していただき、「皆で語り 皆で学び 皆が創価の幸福博士に!」とのモットーが決まりました。(ほが)らかに語り、大いに学び、幸福のスクラムを地域に築いていきます。
原田 新春配達員大会の意義も込められた本部幹部会です。聖教新聞を配達してくださる「無冠(むかん)の友」の皆さんに、池田先生が贈られた詩歌(しいか)、スピーチ、随筆などを収めた指針集『無冠の誉れ』が贈呈されることになりました。

絶対無事故の一年

正木 毎日、厳しい寒さのなか配達の使命を(まっと)うしてくださっています。本当に頭が下がります。
吉井 先日、5000回を迎えた小説『新・人間革命』やさまざまな先生の指導、海外の同志の活躍、感動的な体験談も、配達員の皆さんのおかげで、私たちは読むことができます。
杉本 先生は、配達員の機関紙「無冠」の新年特集に寄せたメッセージで、こう語っておられます。
 「私も、誰よりもまず尊き皆様方と御一緒に戦う決心で、小説『新・人間革命』をはじめ、全魂(ぜんこん)を込めて執筆を続けてまいります」と。
原田 無冠の友が広宣流布を支える福徳(ふくとく)燦然(さんぜん)たるものです。皆さんの尽力があって、広布の言論が社会に広がります。皆が元気をもらえます。誠にありがとうございます。
正木 今年も、絶対無事故の一年を過ごしていただきたい。とくに冬は積雪地域はもちろん、ほかの地域でも路面凍結などで危険な場所があります。夜が明けないうちは、交差点や暗い場所の段差なども、より気をつけなければなりません。一つ一つ注意をしていただきたいと思います。
橋元 毎日、配達し慣れた場所だからこそ油断大敵ですね。「敵と申す者はわす(忘)れさせてねら(狙)ふものなり」(御書1185n)です。
杉本 同じく無冠の友に先生は、「『無冠の友』の皆様方の御一家が、『福徳の城』『和楽の城』そして『勝利の城』といやまして輝きわたっていかれますよう、私は、この一年も、朝な夕な、妻と共に真剣に祈り抜いてまいります」と述べておられます。
原田 池田先生の心をわが心とし、私たちは無冠の友の奮闘をたたえ、健康・絶対無事故を祈り抜いていきたい。配達前日の夜は会合などで遅くならないようにするなど、具体的な配慮も忘れないようにしたい。

励ましの絆°ュく

橋元 今月14日は「成人の日」です。青年部でも多くの新成人が誕生します。
吉井 15日は中等部結成記念日。今年も、学会の宝である未来部員を、地域の皆さんで温かく励ましていきたいと思います。
棚野 また、受験シーズンの真っ最中で、大学入試センター試験が目前です。志望校合格を目指して頑張る受験生の皆さんにも、エールを送っていきます。
原田 「青年学会」とは、皆が青年の心意気で前進する学会≠ナあると同時に、皆で青年を励まし、育成する学会≠ニもいえます。今年は「青年学会 勝利の年」ですから、わが地区、わが支部における青年・未来部の人材育成で勝利していく年です。
正木 壮年・婦人部の皆さまには、いま一度、しっかりと協議したうえで、青年・未来部への激励、人材育成の取り組みをお願いしたいと思います。
杉本 未来部でいえば、家庭での勤行・唱題、未来部機関紙や聖教新聞を学ぶことなど、日常のなかで子どもたちと一緒に実践することで、信心の骨格が養われます。地域の同志で応援できる工夫があると、なおいいですね。
正木 子どもたちは、誰から信心を学ぶか。それは最も身近な親であり、家族です。そして、(かよ)ってきてくれる同志の振る舞いです。親が生き生きと信心に励む姿、池田先生の指導を学んで行動している様子を日々、見ています。
吉井 未来部だけでなく、人材育成の観点でも同じだと思います。「一番、大変なときに悩みを聞いて、一緒に祈ってくれた先輩のおかげで今の自分がある」というような思い出は、皆さんがお持ちです。
棚野 だからこそ、今度は自分が後輩への激励を通して、恩返しをしていく。誠実に目の前の一人を大切にしていく。この励ましの絆≠ノよって学会の組織ができています。
橋元 1月2日は池田先生の男子部第1部隊長就任から60周年。先生は当時を、こう述懐(じゅっかい)されています。
 「私は自分が(えん)した同志を励まし、励まし、また励まし続けた。会合も、個人指導も、御書講義も、一回一回が真剣勝負だった。疲れて、ペンを握ることさえ辛い夜もあった。だが、必死に書いた激励の手紙ほど、同志は奮い立ってくれた。勝利は突然やってくるものではない。日々の、懸命な『(しょう)勝利』の積み重ねの上に『大勝利』があるのだ」
原田 幸福と成長を願う思いと祈りは、必ず具体的な行動に表れます。人材育成は一朝一夕にはなりません。わが家、わが地域の後継者が大成長できるよう、激励を重ねていきたい。

(2013. 1.14. 聖教新聞)

 

 

<3> たゆまぬ挑戦が勝利を開く
出席者:原田会長、正木理事長、杉本婦人部長、棚野青年部長、橋元男子部長、吉井女子部長

吉井 17日で1995年(平成7年)の阪神・淡路大震災から18年です。
原田 犠牲になられた全ての皆さまへ、真心から追善(ついぜん)回向(えこう)の題目をお送りいたします。
正木 被災地の皆さんは、言葉では言い表せないほどの苦労を重ねてこられました。東日本大震災の被災地の皆さんは、同じく大震災から立ち上がった関西からのエールを、本当に心強く感じておられます。
杉本 震災のころに生まれた人は、もう18歳です。学会の組織でも、いよいよ青年部の新しい世代として躍り出てくる時ですね。
橋元 関西でも東北でも復興の新しい(ちから)として青年部が奮闘しています。男子部では今年の活動大綱で「社会・地域で勝利!」を(はしら)の一つとして掲げています。全員が「今いる使命の場所」で、よりよい社会のために行動していきたい。
棚野 その根本は、生命尊厳の仏法哲学を社会に広げ、友の幸福を思う対話を拡大していくことです。「創価青年セミナー」などを通して、創価の哲学を大いに語っていきます。

皆で納得の討議を

杉本 今年最初の座談会が全国で開かれます。年末年始の友好交流の話題を持ち寄り、にぎやかに一年を出発したいと思います。
正木 とくに今年の各個人の決意、目標を発表し合いたい。本部幹部会へのメッセージで池田先生は「自分自身の新たな『人間革命』に挑戦しよう!」と呼び掛けられました。私にとっての「新たな『人間革命』」≠テーマに語り合うのもいいですね。
吉井 「人間革命」という点で、かつて池田先生はこう指導されています。
 「『人間革命』とは、特別なことでは決してない。今ここで、自分ができることから、勇気の行動を起こすことである。御書には『一丈のほり(堀)を・こへぬもの十丈・二十丈のほりを・こうべきか』(912n)と(しる)されている。どんな小さなことでもよい。大事なことは、一日一日の生活の中で、眼前(がんぜん)の『一丈のほり』を勇敢(ゆうかん)に飛び越えていくことだ」「今の状況が良かろうが、悪かろうが、前へ、前へ!――。たゆまぬ挑戦また挑戦、不屈(ふくつ)の努力また努力こそ、『人間革命』の道なのだ」
原田 座談会でたいした目標じゃないので……≠ネどと、発言を遠慮する謙虚な方もいらっしゃいます。しかし先生の指導通り、どんなに小さいと思えることでも、今までできなかったことへの目標は全て偉大な挑戦ですので、ぜひ皆で報告し合いたい。
杉本 同志の皆さんそれぞれが、自分自身の目標を掲げ、皆で励まし合いながら進んでいく。そのための集いが座談会です。
棚野 先日の「随筆 我らの勝利の大道」<人間革命の暁光(ぎょうこう)>で先生は、「各人が(みずか)らの課題に挑戦することも、信心で苦難を乗り越えることも、仕事で実証(じっしょう)を示すことも、就職を勝ち取ることも、(とうと)き人間革命の戦いであり、広宣流布の一歩前進なのである」と(つづ)られました。
 学会活動の面だけでなく仕事や健康、家族や家庭のことまで、どんなことでもいいと思います。全てにおいて信心根本に、人間革命という勝利の自分史を積み重ねることですね。
原田 また、各地区の協議会などで、今年一年の取り組みを討議しています。どうすれば皆がさらに生き生きと活動できるか、さらに地域広布を発展させていけるか、日ごろから各人が感じたり思ったりしていることを、きたんなく話し合っていきたい。
橋元 よく知恵は現場にある≠ニ言われるように、広布前進を願う皆さんの意見の中に勝利の鍵があります。そのためには、納得の討議が欠かせません。
正木 皆さん、世代も経験も違いますので、多様な意見が出ます。なかなかまとまらない場合もあるでしょう。そういう時こそ皆で祈り、広布のために心を合わせ、リーダーのもとで合議を重ねていきたい。

絶対無事故の財務

原田 さて、間もなく財務の納金が始まります。真心から協力してくださる広布部員の皆さまに、厚く御礼を申し上げます。
棚野 日蓮大聖人は門下への数々のお手紙で、供養に感謝し、その真心を最大に称賛(しょうさん)しておられます。
吉井 「釈迦(しゃか)(ぶつ)は・(われ)を無量の珍宝(ちんぽう)(もっ)億劫(おくごう)の間・供養せんよりは・末代(まつだい)の法華経の行者を一日なりとも供養せん功徳(くどく)は百千万億倍・()ぐべしとこそ()かせ(たま)いて(そうろう)に、法華経の行者を心に入れて数年供養し給う事()(がた)(おん)(こころざし)かな」(御書1578n)とあります。法華経の行者への供養の功徳は無量無辺です。
正木 大聖人の未来記を実現し、世界広布を進める学会こそ、現代において「法華経の行者」の使命を(にな)仏意仏勅(ぶついぶっちょく)の団体です。広布部員の皆さまが、広布を支える聖業(せいぎょう)に勇んで立ち上がられた功徳は、どれほど大きいことでしょう。
杉本 不況を脱しきれない経済状況だからこそ、ますます真心が光ります。
橋元 一方で、振り込め詐欺への注意も皆で呼び掛けたい。明らかに学会員を狙った手口も散見されます。少しでも不審なことがあれば同志に相談していただきたいと思います。
原田 とにかくリーダー一同、同志の皆さまの福徳と絶対無事故を、日々真剣に祈っていきましょう。

(2013. 1.17. 聖教新聞)

 

 

<4> 「民衆の大叙事詩」を未来へ!
出席者:原田会長、正木理事長、杉本婦人部長、棚野青年部長、橋元男子部長、吉井女子部長

杉本 池田先生の小説『人間革命』第2版の第1巻が、聖教ワイド文庫から発売されています。
原田 『人間革命』を『池田大作全集』に収録するにあたり、全集の刊行委員会から先生に、歴史の変遷を踏まえての検討を依頼しました。先生は「五十年後の、若い読者が読んでもよくわかるように、表現や表記等も、一部改めたい」として、推敲(すいこう)を重ねてくださいました。
正木 それを第2版として全集収録が始まり、聖教ワイド文庫でも順次、発刊されていく予定です。
棚野 われわれ青年部、そして未来へと続いていく後継の人材のために書き改めてくださったものとして学んでいきます。
橋元 男子部では、新しい(ちから)である創価班・牙城会大学校生を先頭に、小説を通して草創(そうそう)以来の学会の折伏(しゃくぶく)弘教(ぐきょう)の歴史に触れ、対話拡大に雄々(おお)しく進んでいます。
吉井 女子部でも各地域のリーダーを中心に、世界広布を築いてこられた三代会長の精神を学んでいます。

無名の庶民の物語

棚野 今月9日には『新・人間革命』が連載5000回となりました。新聞連載小説として日本一の記録を日々、更新しています。
吉井 福島民報社の渡部世一代表取締役会長は、こう感想を語っておられます。
 「新聞製作に携わる者の一人として、これほどの連載回数は、到底考えられません」
 「池田名誉会長が常に目指すべき全体像を考え、細かく丹念に、精魂を注いで執筆されている姿が伝わってきます。本当に見事な文章です」
橋元 また東京大学大学院の市川裕教授は、鹿児島・奄美の同志が村八分≠ノ遭いながらも耐え抜いた姿が描かれている『新・人間革命』第13巻「光城(こうじょう)」の章に触れ、こう述べておられます。
 「『新・人間革命』には、どの章を読んでも、苦しみを乗り越えて幸福を勝ち取っていく無冠(むかん)の勇者たちが登場している。普通であれば、この方々の生涯が活字になって残ることはなかっただろう。しかし、名誉会長は、こうした無名の王者に光を当てている。聖教新聞の体験談もそうだ。ある人の勝利の体験を、次世代の後継者たちが確かに受け継いでいく。語弊を恐れずに言えば、これが世界中で起こっている創価学会の未聞の実験≠フ結果ではないだろうか」
吉井 さらに「『(やみ)が深ければ深いほど、(あかつき)は近い』『誠実に、粘り強く、友情と信頼の根を広げていくなら、人びとの学会への偏見(へんけん)は、理解と賞讃(しょうさん)へと変わることは間違いない』――この名誉会長の確信が、今や世界中で現実のものとなっている」と語っておられます。
原田 鋭い洞察です。宿業(しゅくごう)の壁にぶつかった無名の庶民が、妙法の実践を根本に、師匠の指導を胸に抱きしめながら蘇生していくドラマの数々が、『人間革命』『新・人間革命』には(つづ)られています。まさに民衆の(だい)叙事詩(じょじし)です。
杉本 聖教新聞の体験談も読むたび、苦難を乗り越えた同志の晴れ姿から勇気をもらいます。「世の中は暗い話題が多いのに、聖教新聞は笑顔ばかりで明るくなる」と語る友人読者が多くいます。
正木 先生の指導が載り、同志の蘇生と活躍のドラマが紹介される聖教新聞を地域に広げることが、学会理解を広げることに直結します。
杉本 聖教新聞を地道に拡大していくことは、本当に尊いことです。
吉井 御聖訓に「(ほとけ)は文字に()って衆生(しゅじょう)()(たま)うなり」「()し文字を離れば何を(もっ)てか仏事(ぶつじ)とせん」(御書153n)とある通りですね。
原田 いま、全国の同志の皆さんが日々、聖教新聞の拡大に取り組んでくださっています。本当にありがとうございます。さらにこのほど、聖教新聞PR版の2013年春季号が完成しましたので、大いに活用していきたいと思います。
正木 聖教新聞を読んでくださっている友人の方に御礼を伝えるとともに、読んでもらいっぱなし≠ナはなく、読んだ感想を尋ねると、より深い対話になります。私たちが想像していないような部分で感動されていることがあります。そういう語らいで友人の視点を伺うと、私たち自身も聖教について、学会のことについて、改めて学んでいくことができます。

腐敗・堕落の邪宗門

橋元 さて、日顕のニセ相承(そうじょう)問題や不祥事を抱えた日顕宗では、新年から衰退ぶりが(あら)わとなり、寒々しいスタートとなった。
棚野 邪宗門は昨年も脱講者が止まらず、今年の元朝(がんちょう)・新年勤行会の参加者も全体的に減少するという有り様だったようだ。
橋元 表向きは昨年、全ての寺が折伏ノルマを果たしたはずなのに、元朝勤行で昨年は残念ながら目標に及ばなかった≠ニ白状する住職まで出る始末。相も変わらぬ日顕宗のインチキぶりが、足元から露呈している。
棚野 呆れたものだ。そもそも坊主たちは、信者をだまし、金儲けの手段にするなど、腐敗(ふはい)堕落(だらく)した姿が目に余っていた。民衆の幸福を願い不惜身命(ふしゃくしんみょう)で折伏実践を貫かれた大聖人の御精神など、微塵(みじん)もない。
原田 明るく前進する学会と、陰々滅々(いんいんめつめつ)の邪宗門。どちらが大聖人正統の教団か、火を見るよりも明らかだ。我々は(ほが)らかに、大聖人の御精神のままに広布拡大の王道を歩んでいこう。

(2013. 1.24. 聖教新聞)

 

 

<5> 世界がSGI会長の哲学に注目
出席者:原田会長、正木理事長、杉本婦人部長、棚野青年部長、橋元男子部長、吉井女子部長

正木 1月26日「SGI(創価学会インタナショナル)の日」に池田先生が記念提言を発表されました。
原田 SGIの結成は1975年(昭和50年)1月26日。グアムに世界51カ国・地域の代表が集いました。38年がたち、今では192カ国・地域に創価の連帯が広がっています。仏法がこれだけ短期間で、世界中に広まっているのは、歴史的なことです。
杉本 先生が「SGIの日」記念提言を発表されたのは83年(同58年)が最初です。毎年、発表され、今年は30周年ですね。
橋元 難題が山積する世界の情勢をどう見るか。人類が直面する課題の本質とは何か――生命尊厳の仏法の視座から見た現実社会への深い洞察はもちろんですが、問題の所在を掘り下げるだけでなく具体的に提案されていることに、国内外の識者が注目しています。
棚野 かつて、アメリカを代表する文化人類学者のメアリー・キャサリン・ベイトソン博士は、こう語っておられました。
 「私が、SGI会長の毎年の『平和提言』を手にして深く感銘するのは、人類が直面する課題に論及するにあたり、必ず、人間個人に焦点を当てていることです。社会的に大きな問題に直面した時、人々は、自分一人の(ちから)では何もできない≠ニ考えがちです。しかし、問題の真の解決は、一人の人間が問題の本質を理解し、解決に向けて立ち上がり、献身し、努力を傾けつづけるところにあるのです。そのことに目覚めた人々の連帯によってこそ、問題の解決が図られていくのです。そのためにも対話が不可欠なのです」と。

希望実現への提案

吉井 世界的な宗教学者であるハーバード大学名誉教授のハービー・コックス博士も、このように語られたことがあります。
 「全体を一読した時、年輪を重ねられた賢人が語りかけているかのように感じました。若き日を振り返り、青年時代に読んだ本、当時の思索など、影響を受けたことを振り返った上で、将来に目を転じ、未来に対する希望へつながっていき、その希望がどうすれば実現するかについて、かなり詳細な提案がなされている、といった印象を受けました」と。
 個々の論点にも深い共感を示しておられました。
棚野 われわれ青年部は、記念提言を通して池田先生の構想をしっかりと学んでいきます。
正木 海外の大学でも、池田先生の哲学・思想を求める動きが年々、活発になっています。昨年12月には中国の教育界をリードする北京師範大学に「池田大作平和教育研究センター」が設立されました。
杉本 池田先生の200番目の名誉学術称号となる「名誉教授」称号を贈った大学ですね。
吉井 そうです。2008年には、この大学に47大学・団体の研究者が集まり、「池田大作思想国際学術シンポジウム」を開いています。このたびセンター長に就任した高益民(こうえきみん)副教授は「池田先生の思想から人間のための教育≠探求していきたい」と語っておられました。
橋元 いまや、池田先生の外国語書籍は41言語・1400点という大変な規模です。卓越した仏法思想と、それを現代に展開された池田先生の哲学への共感が広がっています。
棚野 ブラジルのアウグスト・モッタ大学のホジェリオ・デ・オリベイラ教授は、「池田博士は、人類を崇高(すうこう)なる本質へと導く人物であり、その著作は、その本質を伝え残すものであります」「生命と世界の本質を見極めている博士の深い思想は、人々を、より豊かに高めていくことができるのです」と語っておられました。
原田 世界が求める先生の指導を日々拝している私たちです。これほど光栄なことはありません。

勝利と幸福の実証

棚野 日蓮大聖人は、法華経方便品で説かれる「諸法実相(しょほうじっそう)」に関して、こう(おお)せです。
 「本末究竟(ほんまつくきょう)と申すは本とは悪のね(根)善の根・末と申すは悪のをわり善の(おわ)りぞかし、善悪の根本枝葉(こんぽんしよう)をさとり極めたるを仏とは申すなり」(御書1466n)と。
 現実社会の善悪を見極めるのが、仏法の智慧(ちえ)であり、仏法者の実践です。
橋元 さらに大聖人は「智者(ちしゃ)とは世間(せけん)の法より(ほか)に仏法を(おこなわ)ず、世間の治世(ちせい)の法を()く能く心へて(そうろう)を智者とは申すなり」(同)と仰せになっています。
原田 だからこそ、学会同志が職場や地域、家庭で信心根本に勝利と幸福の実証を示そうとしている姿は、智者そのものであり、仏の振る舞いなのです。
杉本 一人一人が池田先生と共に、新たな人間革命を≠ニの決意に立ち、それぞれの使命の舞台で前進していることは、日蓮大聖人に直結する「仏法(そく)社会」「信心即生活」の生き方といえますね。
吉井 先生は「広宣流布とは、正義の大波(おおなみ)を、身近な足元から広げていくことだ。身近な友と信頼を結び、わが地域に対話の花園を広げていく。仏法の慈悲(じひ)の精神を社会に生かし、展開しゆく創価学会の運動こそ、最も道理に(かな)った『仏法即社会』の前進なのである」と指導されています。
正木 自分自身の振る舞いを通して、わが地域社会で友情を広げ、信頼を結ぶ。この尊く偉大な取り組みを日々、誇りをもって重ねていきましょう。

(2013. 1.28. 聖教新聞)

 

 

<6> 後継の人材を真心込めて育成
出席者:原田会長、正木理事長、杉本婦人部長、棚野青年部長、橋元男子部長、吉井女子部長

正木 いよいよ「2月闘争」の幕開けです。
棚野 青年部では「青年部・大躍進月間」がスタートします。「創価青年セミナー」を開催し、対話拡大に邁進(まいしん)していきます。
橋元 特に今年は、2月闘争を戦い切って迎える3月16日「広宣流布記念の日」が55周年の佳節(かせつ)です。男子部では創価班・牙城会の大学校生が新たに誕生。青年学会の人材群をさらに拡大し、強めていきます。
吉井 女子部では、白蓮グループが入卒式を開き、さらに「3・16」を記念して「池田華陽(かよう)会」第6期を結成します。
棚野 英知の学生部は、新たなリーダーを先頭に、友情の対話を広げていきます。
杉本 婦人部「実践の五指針」の一つに、「後継の人材を伸ばす」とあります。わが家の信心の後継者はもちろん、地域の宝である青年の成長を信じ、祈り、励まし抜いていきます。
正木 池田先生は、かつて青年の育成について、こう語っておられました。
 「私は、青年をわが子のごとく大切にし、育ててきた。リーダーがもっともっと青年の中に入って、若い人材を育てていく――今こそ、この点が重要である」
 「今は少子高齢化の時代である。社会全体として、若い人が少なくなってきている。学会は青年部が弱くなったら、先細りになってしまう。青年部が強くなるよう、あらゆる手を打っていきたい」
 「壮年部の皆さんは、いつまでも青年の気概で、若々しく戦っていただきたい。後輩たちが生き生きと活躍していけるよう、全力で応援してもらいたい」と。
 私たち壮年部が心しておくべき指導です。
原田 大切なのは、青年の自主性、自立性を尊重し、伸ばしていくことです。先輩が横柄な態度・言動で接したり、昔のやり方を押し付けたりしては、青年が委縮してしまいます。
杉本 そうですね。青年部の皆さんの成長を心から願い、祈るなかで、全力で支えていくことですね。
正木 「(ことば)()うは心の思いを(ひび)かして声を(あらわ)すを云うなり」(御書563n)です。真心の言葉こそ、相手の生命を揺さぶります。
橋元 「2月闘争」は、若き日の池田先生が蒲田支部の支部幹事として拡大戦の指揮を執られた歴史です。「支部」が躍進することで、全学会の大前進の勢いが生まれました。
杉本 連載中の小説『新・人間革命』でも、広布第2章の「支部制」のスタートを描いてくださっています。
原田 全国の「支部」、青年部の「部」の飛躍が、本年の勝利を決定づけます。対話の拡大でも人材の育成でも、着実に勝利を積み重ねていく2月としていきたい。

高齢者への声掛け

杉本 一方で、体調管理についても万全を期していただきたいと思います。つい先日、インフルエンザの流行が拡大しているとの報道もありました。
吉井 手洗い、うがいが予防の基本です。外出から帰ってきたときには、しっかり励行したいですね。
正木 少しでも体調がすぐれない方は無理して会合に参加することのないよう、賢明に判断していきたい。周りの同志からの配慮もお願いしたい。無理をすればさらに悪化し、他の参加者に感染する可能性もあります。
杉本 またこの寒い時期に気をつけたいのがヒートショックです。入浴の際、寒い脱衣所と熱いお湯の入った浴槽など、大きな温度差によって血圧が急激に変化してしまうことです。こうした原因などで入浴中に死亡した方が、一昨年は1万7000人もいたと言われています。
橋元 交通事故の死亡者数がここ数年は5000人未満ですので、それは大変な数ですね。
吉井 対策としては、暖房器具を使って脱衣所をあらかじめ温めておく、お湯を熱くし過ぎないなど、温度差を大きくしないことが必要だそうです。
原田 高齢の方は特に気をつけていただきたい。細かなことですが、皆で声を掛け合っていきたい。

「対話」が平和の礎

棚野 さて、公明党の代表団が先日、訪中し、習近平(しゅうきんぺい)総書記と会談しました。
吉井 各紙の社説も取り上げていました。
 「中国共産党の習近平総書記が訪中した公明党の山口那津男代表と会談したことは、対話再開に向けた一歩」「(公明党が)日中関係を重視してきた実績も会談実現に弾みとなった」(東京新聞1月26日付)
 「日本政府による尖閣諸島の国有化で関係が悪化して以来、中国共産党トップが日本の政党党首と会うのは初めてだ。小さな一歩にすぎないが、パイプがつながったことを歓迎する」(朝日新聞同日付)
橋元 「いつまでも対立を続けることは日中両国とも望まないはずだ」(毎日新聞同日付)ともありました。日本と中国は、隣国同士であるだけでなく、世界第2、第3の経済大国同士です。関係がギクシャクしているのは両国だけでなく、アジア地域の安定のためにも大きなマイナスです。
原田 友好と対話が地域の平和の(いしずえ)です。ますます公明党には力を発揮してもらいたい。

(2013. 1.31. 聖教新聞)

 

 

<7> 心通う対話で友情を広げよう
出席者:原田会長、正木理事長、杉本婦人部長、棚野青年部長、橋元男子部長、吉井女子部長

棚野 池田先生がジャズミュージシャンのウェイン・ショーターさん、ハービー・ハンコックさんと語り合われた『ジャズと仏法、そして人生を語る』(毎日新聞社)が発刊されました。
杉本 聖教新聞で連載されていた、てい談「(たましい)の人間讃歌(さんか)――ジャズと人生と仏法を語る」を、加筆・再編集したものです。連載中から反響が大きく、単行本の発刊を心待ちにしていた方が、内外を問わずたくさんいらっしゃいます。
原田 音楽界の最高栄誉であるグラミー賞を、ハンコックさんは14度、ショーターさんは9度も受賞。それぞれピアニスト、サックス奏者として、世界に名を馳せている方々ですから、このてい談に対する注目は大変なものです。
橋元 連載に対し、ある男性は語っていました。
 「心躍る思いで読みました。60代後半ですが、ジャズは青春時代からの思い出がいっぱいで、今も聴いて楽しんでいます。人種差別と闘ってきたジャズの精神、珠玉(しゅぎょく)の言葉に魂を揺さぶられました」
吉井 「魂の響き合い≠ノ精神性の高い哲学があると実感します。池田先生の前でお二人が演奏した本部幹部会の感動がよみがえりました。師匠にお応えしようとの真剣な姿勢から、勇気と希望を与えるジャズの魂が伝わってきます」と語る女性もいました。
正木 また、聖教新聞の切り抜きを音楽業界に携わる方に手渡しながら、学会理解の輪を大きく広げてきた芸術部の方もいます。

「自行化他」の実践

棚野 広布拡大を進める私たちにとって、前進の(かて)となる大切な指針がちりばめられています。てい談のなかで池田先生は、「不軽菩薩(ふきょうぼさつ)の人を(うやま)いしは・いかなる(こと)教主(きょうしゅ)釈尊(しゃくそん)出世(しゅっせ)本懐(ほんかい)は人の振舞(ふるまい)にて(そうらい)けるぞ」(御書1174n)との御文を引き、こう語っておられます。
 「人間それ自体が偉大であり、尊貴(そんき)なのです。ゆえに飾ったり、(つくろ)ったりする必要はない。ありのままの人間として、自他(とも)の生命を最大に光り輝かせていくために、仏法はあります。相手を尊敬し、誠実に対話していくことが、その一歩です。そこから触発が生まれ、信頼が深まり、躍進の(ちから)が広がる」と。
吉井 対話という点で、ショーターさんは、こう述べています。
 「作曲していると、一音一音が『人格』を備えているように感じます。組み合わさることで、すべての音が動き出し、変化し、成長していくのです。そこでは、どの音も、他の音調なしには完全な音にはなれません。これは、SGI(創価学会インタナショナル)の会合や活動にも当てはまるのではないかと思います。そこでは、個性を持ったあらゆる人たちが、同じ人間として対話し、自分の考えを述べ合い、研鑚(けんさん)するので、自分自身を磨き、成長できる可能性が一段と高まるのです」
橋元 ハンコックさんも語っています。
 「仏法では『自行化他(じぎょうけた)』と説きますが、私たちは自分のために実践するとともに、他者(たしゃ)のためにも実践すべきです。わが人生をその価値ある日々の積み重ねとして見るならば、ジャズも、すべての側面において、『自分のためと同時に他者のための実践』であり、そういう観点から見ていくように心がけています。その意味において、『即興性』や『対話性』といったジャスの特性は、熟視すべき重要な資質であると思うのです」と。
杉本 味わい深い言葉ですね。芸術と仏法が深い次元で響き合うことを、心から実感するてい談です。
原田 本当にそうですね。音の調和が美しいメロディーをつくるように、私たちも心通い合う対話を通して(うるわ)しい友情を築いていきたいと思います。

題目が勇気と力に

吉井 今月、中等部・高等部では未来部大会を開きます。中学・高校生向け機関紙「未来ジャーナル」に連載中の池田先生の「未来対話」を学ぶ企画等を通して、勉強やクラブなど自身の夢・目標へ向かって決意しゆく集いとなります。
杉本 学年末を迎え、さまざまな変化の時です。子どもたちの心が揺れ動く時期でもありますので、温かく包み込むように激励していきたいと思います。
橋元 大学3年生ら来年の春に社会人となる人たちにとっては、就職活動がいよいよ本格化します。
正木 いまだ雇用情勢が厳しく、就職活動に挑む皆さんには大変な状況です。就職は人生における一つの大きな山場ですので、信心根本に使命の職場を勝ち取ってほしいですね。
棚野 池田先生はかつて、大科学者のアインシュタインが就職で苦労したことに触れて、こう語られました。
 「苦労知らずで偉くなった青年は不幸だ。真の人生の深さがわからないからだ。苦しみ抜いてこそ、本物が育つ。ゆえに、思うようにいかない時も、くさってはならない。上手くいかない時も、自分らしくベストを尽くしていけば、必ず、そこから次の道が開かれる」「誰かに愚痴をこぼしても、何も生まれない。題目を唱えて御本尊に悩みを訴えれば、勇気と力が湧いてくる。智慧が光る。諸天善神(しょてんぜんじん)厳然(げんぜん)と現れる」
原田 未来部員、学生部員は、壮年・婦人部、男女青年部にとって、有縁(うえん)の同志、宝の部員です。少子化だからこそ、一人一人を大切に励ましていきたい。

(2013. 2. 4. 聖教新聞)

 

 

<8> 「共に行動」が学会の伝統
出席者:原田会長、正木理事長、杉本婦人部長、棚野青年部長、橋元男子部長、吉井女子部長

橋元 池田先生は聖教新聞に掲載された「名誉会長と共に 今日も広布へ」のなかで、男子部に対して語ってくださいました。
 「若き広布の英雄たる君たちの勇敢な戦いによって、世界広宣流布の素晴らしき時代に入りました」
 「君たちは、無敵の法華経の兵法(へいほう)で立つ、最強の勇将の陣列です。いやまして題目を唱え抜いて、わが師子王の心を取り(いだ)して指揮を執っていただきたい」
 「勇敢」「勇将」とある通り、折伏精神を燃え上がらせ、勇ましく前進することが男子部の使命です。
棚野 有名な御聖訓(ごせいくん)に「つるぎなんども・すすまざる人のためには(もちい)(こと)なし、法華経の(つるぎ)は信心のけなげなる人こそ用る事なれ鬼に・かなぼうたるべし」(御書1124n)とあります。この「けなげ」とは、古語では「勇ましい」という意味です。法華経の剣≠ヘ、信心において勇敢な人が用いてはじめて役に立つ、と日蓮大聖人が(おお)せになっています。
原田 自分の弱い一念に打ち勝つのは勇気であり、友人にこの仏法を語ることも勇気です。仕事や学業面で信心の実証(じっしょう)を示すことにも勇気が必要であり、そもそも信心で決意して立ち上がること自体が、勇気の必要なことです。私たちの「前進」「成長」「人間革命」は、「勇気」と一体です。

勇気は慈悲の異名

正木 友人との対話という点で考えれば、自己中心的な蛮勇(ばんゆう)≠ナはいけません。「勇気の対話」といっても、一方的に語ることではなく、どこまでも相手の仏性(ぶっしょう)を信じ抜くという勇気が大切ですね。
吉井 たしかに池田先生は「勇気とは慈悲(じひ)異名(いみょう)です」と何度も語ってくださっています。
杉本 友人の幸福を願って対話に励み、友情を広げている人は、その挑戦の日々の中で大きく成長できるのだと思います。
原田 それは大切な観点ですね。学会の人材育成の伝統はまさに、闘争の真っただ中で人を育てるということです。とくに草創(そうそう)の方々は、入会したその日から先輩と一緒になって仏法対話に歩きました。それが人材育成の直道(じきどう)だからです。
正木 たしかに、信心は何かを学んでから行動を起こそう≠ニいうようなものではありません。確信の大小や教学知識の有無は関係なく、信心の年数さえ大きな差ではなく、隋力弘通(ずいりきぐつう)――自分の今の(ちから)のまま友人に仏法や信心のことを語るのが、最も尊いことです。
棚野 小説『新・人間革命』「福光(ふっこう)」の章で紹介された牧口先生の行動を思い出します。福岡の八女(やめ)を牧口先生が折伏で訪れ、ある夫妻が入会を決意しました。そして牧口先生は「題目は自行化他(じぎょうけた)といって、自分がお題目を唱えるだけでなく、人にも、それを教えていかねばならない。これが大事です。自行化他の信心をすれば、悩みは必ず解決します」と語り、翌日にはその夫妻を連れて長崎の雲仙へ赴かれます。ご自身の友人との仏法対話へ一緒に行かれたのです。
吉井 新入会の方の成長と幸福を願うからこその行動ですね。私たちでいえば、先輩が後輩と一緒になって勤行・唱題を実践し、友人との対話や部員への訪問激励に歩くことです。
杉本 一緒に行動することで、先輩が後輩に対し(はん)を示すことができます。
橋元 リーダーが皆に広布の闘争を呼び掛ける以上、自身が率先して拡大に励むのは当然のことです。
棚野 その先輩やリーダーの姿と勇気が、皆に伝播(でんぱ)していき、組織の大きな勢いとなります。
正木 リーダーに必要な姿勢としては、同志の一歩前進の勇気を、最大に褒めたたえていくことも重要です。称賛することでそれぞれの長所を伸ばしていくことです。
原田 ともあれ池田先生は、「何よりも、直系の君たちが、すくすくと、立派に成長してくれていることが、私にはうれしくてならない」と語り、とくに青年部の折伏・弘教(ぐきょう)、対話拡大を大変に喜んでくださっています。各部とも闘争のなかで人材を育て、共戦(きょうせん)の同志のスクラムを大きく広げていきたい。

地域に希望を送る

杉本 先日、音楽隊・鼓笛隊の新隊員募集の内容が聖教新聞に出ていました。メンバーの皆さんは仕事や日々の学会活動もあるなかで、さらに音楽隊・鼓笛隊の練習に取り組み、本当に尊いことです。
棚野 だからこそ、(しん)強き人材が誕生し、広布のリーダーも数多く育ってきました。橋元男子部長は音楽隊、吉井女子部長は鼓笛隊の出身です。
橋元 皆、広布のお役に立ちたいとの一心で、自らの意志で全てに挑戦しています。だから人一倍、大変な状況でも頑張り通すことができ、自身の成長にもつながっていると思います。
吉井 池田先生が鼓笛隊に、こう語ってくださったことがあります。
 「体力、知力、練習に勝つ執念。そして、信行学(しんぎょうがく)の模範の力が鍛えられる」「皆さま方の文化の行進が、どれほど多くの友を作ったか。批判的な人々さえも、鼓笛隊の姿を見て、学会の認識を深めてきた」と。
正木 音楽隊・鼓笛隊、さらに女子部の合唱団など、音楽・文化を通して同志に勇気を与え、地域に希望を送る皆さんに感謝し、心から応援していきたい。

(2013. 2. 7. 聖教新聞)

 

 

<9> 広布拡大が師匠への報恩の道
出席者:原田会長、正木理事長、杉本婦人部長、棚野青年部長、橋元男子部長、吉井女子部長

原田 先日、財務の納金が終了しました。ご協力いただきました全ての広布部員の皆さまに、心から厚く御礼を申し上げます。誠にありがとうございました。
正木 不況のなか(こころざし)もあつく、広宣流布を支えてくださる行動は、本当に尊いものです。
杉本 日蓮大聖人は、戦乱や飢餓などで混迷する世の中でも、みずみずしい信心で御供養を続けた門下(もんか)をたたえ、こう(おお)せです。
 「水のごとくと申すは・いつも・たい(退)せず信ずるなり」(御書1544n)――水の流れが途切れないように、何があっても澄んだ信心を続けていく姿勢を称賛(しょうさん)されています。
正木 各地のリーダーの皆さんには、同志の尊い真心を、最大に賛嘆(さんたん)していただきたいと思います。丁重な御礼、誠実な振る舞いをお願いします。

「2月闘争」に学ぶ

吉井 2月11日は、第2代会長・戸田城聖先生の生誕の日です。1900年(明治33年)2月11日、いまの石川県加賀市で誕生されました。
原田 戦時中は無実の罪で投獄され、戦後は牧口常三郎初代会長の遺志(いし)を継ぎ、不惜身命(ふしゃくしんみょう)で学会を再建してくださいました。
棚野 戦時中の弾圧で退転する人が多くいたなかで、戸田先生は弟子の道を貫かれました。戦後の学会再建は、広布拡大の使命に燃える弟子の誓願(せいがん)成就(じょうじゅ)の歴史といえます。
橋元 若き日の池田先生の「2月闘争」も同じです。蒲田支部幹事になった先生は、まず、同志の皆さんへ「戸田先生の誕生の月をお祝いしましょう」と呼び掛け、戦いを開始されました。
正木 そうですね。呼び掛けるだけではなく、誰よりも師匠のために行動し、一人一人の同志を地道に励まし抜かれたがゆえに、皆の(ちから)を合わせて未曽有(みぞう)の弘教拡大を達成できました。
吉井 2月闘争について書かれた随筆で、池田先生はこう強調されています。
 「師匠は、原理を示す。弟子が()すべきは、具体的に行動に移すことだ」
 「師匠の願いは、弟子が縦横無尽に活躍し、広宣流布を推し進めることだ」
 「正法を(ひろ)め抜いて、一人でも多くの友を、幸福の人生へ導いていくことこそが、師恩(しおん)(むく)いる最極(さいごく)の道なのである」と。
原田 師匠にお応えするため――この思いに立つとき、弟子は大きな力を発揮できます。学会が世界192カ国・地域にまで広がったのは、創価三代の師弟、なかんずく池田先生の大闘争のたまものであり、師弟不二(ふに)(きずな)で築き上げられたものです。この師弟不二の精神なくして学会はありません。

師弟の殿堂を荘厳

正木 難を一身(いっしん)に受けながら、正法を弘通(ぐつう)された創価の三代会長が広布の指導者です。
橋元 世界の心ある識者の方々も、創価三代の師弟に注目しています。中国思想研究の大家であるハーバード大学のドゥ・ウェイミン博士は、「牧口会長から戸田会長、池田会長に至る三代の系譜にこそ、大乗(だいじょう)仏教の本来の精神が脈動している」と語っていることは象徴的です。
棚野 池田先生が「私は戸田先生から師弟の血脈(けつみゃく)を受けた、真の弟子である。広布の指導者の(たましい)厳然(げんぜん)と受け継いでいる」と語られている通り、牧口先生、戸田先生の精神、遺志を池田先生が継承されています。池田先生を師と仰ぎ、その指導に学ぶことで、私たちは三代の師弟に連なることができます。
杉本 とくに今年の秋は信濃町に総本部が完成します。師弟の殿堂の完成を、私たちの勝利で晴れやかに荘厳(そうごん)したいと思います。
正木 そうですね。()しくも、今年の秋は学会本部が信濃町に移転してから60周年です。小説『人間革命』にも描かれている通り、学会本部で戸田先生は、同志への個人指導を重ねられました。経済苦、病苦、家庭不和など、さまざまな悩みに直面する同志を、来る日も来る日も、深い慈愛をもって指導・激励されました。
原田 戸田先生による戦後の学会再建は、まさに同志一人一人への指導・激励の連続闘争です。悲しみや迷いに沈んでいた人々に勇気を送った一対一の励ましが、一人一人の幸福を開き、ひいては広布拡大に直結したのです。
棚野 牧口先生も、同志を励ますため遠方の会員宅を訪問された足跡(そくせき)が残っています。そして池田先生も若き日から、一人を大切に励まし抜かれ、いまも全国・全世界の同志へ伝言やメッセージ、執筆を通してエールを送ってくださっています。
吉井 本当に感謝の思いでいっぱいです。アメリカ・エマソン協会元会長のサーラ・ワイダー博士は、池田先生・奥様の励ましの力をたたえ、「創価学会が世界に伝え、未来に継承しゆく精神の価値は、人間の可能性に対する『信』であることを、強く訴えたいと思います。その可能性を(ひら)かしめるものこそ、『真の励まし』であります」と語っておられました。
正木 博士の指摘通り、学会を築いた三代の師弟を貫くのは、一対一の励ましの大闘争です。それこそ学会の根本です。
杉本 そうですね。私たちも、同志や友人へ希望を送る励ましに(てっ)していきたいと思います。

(2013. 2.11. 聖教新聞)

 

 

<10> 信心の「体験」と「確信」を語れ
出席者:原田会長、正木理事長、杉本婦人部長、棚野青年部長、橋元男子部長、吉井女子部長

棚野 「伝統の2月」を大前進する勢いのままに、本部幹部会を盛大に開催できました。今回は「創価青年セミナー」の意義を込めた集いとなりました。
橋元 お笑いコンビ「ナイツ」の塙宣之さん、土屋伸之さんの体験発表は笑いあり、感動ありの、素晴らしい内容でした。
杉本 女性リーダーであるネパールSGI(創価学会インタナショナル)サハナ・シュレスタ理事長が語る同国SGIの発展、かつて池田先生が激励した未来部員の活躍にも、皆さんが喝采を送っていましたね。
正木 さらに、一家和楽(いっかわらく)を築いた吉井女子部長の体験、池田先生との触れ合いを紹介された原田会長の話と、信仰体験を語ることの大切さをあらためて感じました。

真心は必ず通じる

吉井 池田先生はメッセージで、「共々に生命の勝利の花を満開に咲かせよう!」と呼び掛けられ、私たち自身の中に最も偉大な仏の生命があること、その無限の可能性を開かせる究極の力が南無妙法蓮華経であることを分かりやすく語ってくださいました。
原田 あわせて、若き日の池田先生が師匠・戸田先生の激励に立ち上がり、さまざまな悩みを抱えた友と共に仏法を実践し、人間革命の実証(じっしょう)を示してきたと語り、次のように述べておられました。
 「大聖人は、『法華経(ほけきょう)を信ずる人は冬のごとし冬は必ず春となる』(御書1253n)と約束してくださいました。ここに、人類を照らす永遠の希望の太陽があります。きょう集われた大切な皆様が、一人ももれなく、試練の冬を勝ち越えて、『歓喜の春』『和楽の春』『勝利の春』を飾りゆかれることを私は祈ります」と。
棚野 先生の指導をはじめ信仰体験、世界広布の発展の様子と、まさに「創価青年セミナー」の名にふさわしい内容です。信心の喜びが伝わってきます。
杉本 これから始まる中継行事には、ぜひ、友人の方や未来部員、さまざまな理由で日ごろ会合に出られない同志の方々と参加していきたいですね。
正木 私たちが友人と仏法対話をする際にも大切なのは、信心の体験、確信を伝えることです。友人にとって最も分かりやすいのは、目の前の私たち自身が、師匠から何を学んでいるか、この信心を通して何を感じているか、どう変わったかを語ることです。
原田 友の幸福を願う真心から出た言葉は、必ず相手の心に響きます。堂々と(ほが)らかに、信心の喜びを友に広げていきましょう!

時代錯誤の日顕宗

杉本 今月16日は、日蓮大聖人の御生誕の日です。
正木 学会が民衆の力を結集し、人類史上で未曽有(みぞう)の世界192カ国・地域への妙法流布を成し遂げたことを、大聖人はどれほどお喜びでしょうか。
棚野 仏の未来記(みらいき)を実現したのは学会です。邪宗門・日顕宗には、広宣流布の情熱も実践もありません。
橋元 世界広布を隆々(りゅうりゅう)と発展させゆく学会、哀れにも衰亡の坂を転げ落ちていく邪宗門。この両者の違いは、大聖人の御精神を真に拝し、実践しているかどうか、という点です。
原田 大事なポイントです。学会は師匠・池田先生の指導のもと、「御書根本」「大聖人直結」で前進したから、ここまで発展したのです。
正木 たとえば御聖訓(ごせいくん)に「難を(しの)慈悲(じひ)のすぐれたる事は・をそれをも・いだきぬべし」(同202n)――日蓮が難に耐え、慈悲が優れていることについては、誰もが恐れさえ(いだ)くであろう――とあります。妙法を弘めることで経文通りに難を受け、それでも慈悲を出して民衆を救済するのが法華経の行者です。現代において、困難にぶつかってもなお慈悲の心を湧き出し、友のため、皆の幸福のために広布を進めてきた団体が、どこにあるでしょうか。それこそ学会であり、創価三代の会長が築かれた世界です。
橋元 一方で、僧侶が上で信徒が下≠ニいう時代錯誤の権威主義、僧俗差別に凝り固まっている日顕宗は、大聖人の仏法とは無縁の邪教に()している。
棚野 坊主が保身とエゴをむき出しにし、供養を搾り取ることに血道を上げる邪宗門に、大聖人の御精神など流れ(かよ)っているはずがない。愛想を尽かす脱講者が後を絶たず、全盛期の2%にまで信徒が減ったのは、当然の厳しき現証だ。
吉井 国際宗教社会学会元会長でオックスフォード大学教授だった故ブライアン・ウィルソン博士の言葉は明快です。
 「(SGIのような)在家の会員自身が、他の人々に生き生きとした宗教的知識と指導を伝える活動的な主体者となっている。その一方で、多くの僧侶は使命への熱意を失ってしまい、聖なる対象物と聖なる場所を受動的に(まも)ることで満足してしまっている。運動の宗教的目的を有効に促進する責務は、事実上、時代遅れで旧式な気質をもつ僧侶の手から、情熱的な在家信徒の手に移る。そして、信徒が活気に満ちた指導性をもつときには、ますます容易に移ってゆく」と。
原田 世界の識者も、在家が主役の仏法運動に注目しています。邪宗門を悠然と見下ろし、大聖人直結の誉れも高く、仏縁(ぶつえん)を広げる対話に打って出ていこう。

(2013. 2.14. 聖教新聞)