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狛弟子・狛盛はかねてより全国を踏破して、東北、四国などを含め一門の手の届かない地域の狛犬を多数収集しました。その勢いはその後もとどまるところを知りません。今回は北陸地方を巡って、富山の狛犬を送ってくれました。                                        狛太郎敬白
各地の一の宮 総社・総鎮守などを称する神社


高岡関野(たかおかせきの)神社

03.08.04 狛盛のコメント:高岡市の関野神社です。
見事な造形のブロンズ製の狛犬です。
なんか見覚えがあるなと思っていましたが,福岡の護国神社の狛犬と似通ったところがありますね。(富山県高岡市末広町)

狛太郎のひとこと:越中前田藩の崇敬が篤かった神社です。高岡神社と合祀し、高岡関野神社となりました。狛犬は堂々たるブロンズ像です。このタイプは古い木造狛犬を模したもので、最近各地で建立されています。


小矢部(おやべ)八幡宮

03.08.04
狛盛のコメント:明治43(1910)年(左)と大正13(1924)年(右)の2対の狛犬が鎮座していました。(富山県小矢部市臼谷)

狛太郎のひとこと:右のものは出雲式のうちの蹲踞型です。古来、出雲と越(こし)の国は密接な関係にあり、ここに出雲式があるのは自然なことと思われます。
細かい彫りと直立する立派な尾が特徴です。左のものは典型的ではありませんが、何らかの形で出雲式の影響を受けた造形のように思われます。
メモ:古戦場「倶利伽羅峠」(小矢部市)
寿永2(1183)年、源氏の武将木曽義仲は、火をつけた松明を数百頭の牛の角に取り付けて敵中に放つという奇策(火牛の計)で、圧倒的に優勢だった平家の大軍をうち破りました。その史跡が小矢部市にある倶利伽羅峠です。


春日(かすが)神社

03.08.04 狛盛のコメント:ずんぐりした花崗岩製の狛犬。大正14(1925)年製。
(富山県砺波市高波)

狛太郎のひとこと:当社は四社が合祀されて成立したので、四柱の神が奉られています。その中に阿弥陀仏があり、神仏習合の名残として興味深いところです。主祭神は奈良の春日神社と同じく武甕槌神(たけみかづち)で、藤原氏の氏神です。狛犬は九州によくある形に似ていますが、偶然かと思われます。肉付きのよい重量感のある造形です。


東中(ひがしなか)神社

03.08.04
狛盛のコメント:富山県内の神社の特徴のひとつにしめ縄の立派さがありました。
鳥居にかけられているしめ縄はみんな黄色のナイロン縄でした。昔は綿縄だったのでしょうか。(富山県砺波市東中)

狛太郎のひとこと:この狛犬も春日神社のものと共通性があります。昭和12(1937)年のもので、全体にスマートになっていますが基本型は似ています。
顔立ち、特にアの口の形が相似形です。(注連縄は市内の清水川神社のもの)


中村埜神社(読み不明)

03.08.04 狛盛のコメント:なんと読むかわからない神社,片方の柱には諏訪の文字が。
石工の特徴が強烈に現われている狛犬。
(富山県砺波市)

狛太郎のひとこと:富山県神社庁に問い合わせても、それらしい神社を特定することができませんでした。狛犬は岡崎型です。完成された立派な造形ですが、工業製品的な趣きがあるためか、人気はいまいちなのです。


社名不明

03.08.04 狛盛のコメント:○○神社。自分で写しときながら神社名がわかりません。狛犬は子取りの小犬が母親に抱き付いているめずらしい形です。(西砺波郡の旧村社)

狛太郎のひとこと:社名は残念ながら特定できませんでした。しかし狛犬は非常に特徴的です。尾道型(阿智神社参照)の面影を持っているように思います。それにアウンとも口を閉じているのも珍しいと思います。


清水川神社

03.08.04 狛盛のコメント:年代はわかりませんでしたが,旧そうな狛犬です。しめ縄が新品でした。
(富山県砺波市大森)

狛太郎のひとこと:春日神社、東中神社のものと類似性があり、これがこの地方の標準なのかも知れません。前足の脚線が少し後ろに反っていて、つま先に丸味があり、アトムの妹のウランちゃんのようで可愛いです。


熊野(くまの)神社

03.08.04
狛盛人のコメント:昭和12年製の狛犬。深い杉木立の中にありました。
(富山県砺波市上和田)
狛太郎のひとこと:なかなか幽遠で熊野社に相応しいロケーションですが、日が暮れてからは近づきたくありません(笑)。狛犬は砺波型とでも呼ぶべきもので、口形に特徴があります。尾の毛筋が流麗で、全体に装飾的配慮が行き届いています。


本泉神社(読み不明)

03.08.07 狛太郎のひとこと:神社の存在を確認できませんでした。従って読みも不明です。
ですが、狛犬は上記砺波市の作品群と良く似ています。特に口の形が春日、東中、清水川、熊野の各社と相似です。この神社があるはずの婦中町は、砺波市の東に隣接した町なので、作風が似ているのでしょう。
明治44(1911)年の作品です。
(富山市婦中町)


十五社(じゅうごしゃ)神社

03.08.07 狛盛のコメント:幹線道路沿いにある神社。
砂岩系のもろさで阿像の下顎が欠けていた。

(富山県富山市婦中町)

狛太郎のひとこと:残念ながらこの神社も、
存在を確認できませんでした。しかし狛犬は紛れもない出雲型です。恐ろしげな顔立ち、直立する太い尾、繊細な毛筋の表現などが特徴です。ただ砂岩製のため耐久性が低く、なかなか完形のものには出会えません。


神明(しんめい)神社

03.08.07 狛盛のコメント:重量感たっぷりの狛犬。
(富山県富山市婦中町)


狛太郎のひとこと:婦中町には神明宮が多く、どの神明社かは特定できませんでした。
狛犬は大正12(1923)年の作品で、実に堂々としています。しかも極めて地方色の強い、魅力ある一品です。アに一角が見えますが、通例はウンが有角ですから、変わった造形です。またアウンとも開口というのも特異です。


高峰権現(たかみねごんげん)

03.08.07 狛盛のコメント:標高1,071mの高峰山頂にある権現様。(富山県南砺市利賀村)

狛太郎のひとこと:権現というのは権(かり)に現れるという意味で、本地たる仏が神の姿をかりて衆生を救済するという思想(本地垂迹説)をもとにしています。当社も天照大神と大日如来、少彦名命と薬師如来など、似通った功徳を持つ神仏を結びつけて祀っています。これは江戸期までは一般に流布した教説でした。狛犬は真新しい岡崎型です。


加茂(かも)社

03.08.07 狛盛のコメント:利賀村のスキー場近くの山奥にある神社。昭和34年製の狛犬がいました。灯篭の中に野鳥の巣があり,雛達が外に出てきていました。中に戻してやろうと近づくと黄色い口を開けてピーピー鳴きます。
(富山県南砺市利賀村百瀬川)

狛太郎のひとこと:祭神は加茂大明神です。狛犬は岡崎型で上記中村埜社と同型です。


地主(じぬし)神社

03.08.07
狛盛のコメント:合掌造りの集落がある五箇山地区の神社。残念ながら製作年が読めませんでした。(富山県南砺市下梨)

狛太郎のひとこと:当社は五箇山地区にあり、昔はただ「女の神様」とのみ認識されていたそうです。現在は伊邪那美命を祭神としています。狛犬はやはり砺波市・郡に多く見られるタイプのようです。この地域性が何ともいえません。いい感じですね。


真打ち
プロフィル
狛盛(こと、てんもりさん)は猛烈出張族。今日は新潟、明日は沖縄と、全国を股に掛けての神出鬼没ぶり。麺に関する知識と意欲も旺盛で、そのパワフルな食生活はブログ「ちゅらかじとがちまやぁ」で堪能できます。


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