阿・吽  あうん  
サンスクリット(古代インド)語のアー・フームの音訳で、物事の始まりと終わりを表していると言います。向かって右の開口の像をア像、左の閉口の像をウン像と言います。仏教寺院の仁王像等に影響を受けて成立したものと思われます。
亜狛犬  あ・こまいぬ (造語)
a-komainu狛犬の形態の分類はなかなか困難です。どういう特徴をもってひとつのカテゴリーとすべきか、その共通項を見いだすにはまだまだサンプル数が足りないと反省しています。そうした中でも、とりわけ分類困難な一群があります。円柱形の体の底辺に薄く刻まれた顔面、あるかなしかの四肢など他とは一切共通性のない少数派が存在するのです。安置方法も分かりません。とりあえず亜狛犬と名付けました。
天照大神 あまてらすおおみかみ 画像提供「隠国」様
日本神話の最高神で、その神格は太陽神といわれます。高天原(たかまがはら)に君臨しますが、弟神・素戔嗚尊(すさのをのみこと)の乱暴に驚き、天の岩戸に隠れてしまいました。世の中は夜だけとなり、災いが頻発しました。そこで八百万の神が相談して、天宇受賣命(あめのうずめのみこと=芸能神)に舞いを舞わせることにしました。観客の神々がさかんに歓声をあげると、天照大神は不審に思って岩戸を少し開けて様子をうかがいました。この時、怪力の手力男命(たぢからおのみこと)が岩に手をかけて大神を引き出したのです。宮崎県高千穂町の神楽は、この事件の顛末を舞楽化して伝えている氏子神楽です。
天宇受賣命  あめのうずめのみこと 画像提供「隠国」様
天照大神を岩戸から誘い出す場面で重要な役割を果たしましたが、天孫降臨にあたっても、猿田彦命(さるたひこのみこと)とともに一行の先導を務めました。容姿妖艶で、行動力のある女神です。任務終了後、猿田彦命と夫婦となって伊勢で暮らしました。宮廷芸能を司った猿女君の祖先であり、芸能の祖神です。
伊弉諾尊・伊弉冉尊  いざなぎのみこと・いざなみのみこと
日本の国土や神々を生んだ創造主で、夫婦の神です。最初に現れた神ではありませんが、初めて人格を持った神として描かれています。亡くなった伊弉冉尊を追って黄泉国(よみのくに)に行った伊弉諾尊は、その恐ろしい姿に驚き逃げ帰ります。日向の橘の小門(をど)の阿波岐原(所在不明)という所でその穢れを清めたとき、天照大神、素戔嗚尊、月読命の三貴子が誕生しました。高天原(たかまがはら)の主人公たちです。
石敢当 いしがんとう・せきがんとう
道路の突き当たり、十字路、三叉路などに、魔除けとして建てる石柱で、「石敢当」の文字を刻んでいます。石敢当の語については古代中国の力士説などがありますが、確実ではありません。中心地は沖縄で1万基以上が確認されています。次に鹿児島が千以上、宮崎が90以上と続きます。他地域では数こそ少ないものの分布は北海道(1例)にまで及び、全国を網羅しているのです。しかし信仰圏が広い割に、詳しいことは分かっていません。佐賀県での発見例は9例で、比較的多い方です。
(写真は山口県山口市滝町・山口大神宮末社高嶺稲荷神社の石敢当)
石工  いしく
石工には山から石材を切り出す「山取り石工」と「石彫り石工」があります。神社などで名を目にすることができるのは、後者ということになります。佐賀では江戸時代に、砥川(小城市牛津町と小城町の一部)、塩田(嬉野市)、値賀(東松浦郡玄海町)の3系統の石工集団がありました。中心的存在は砥川で、塩田・値賀とも砥川の流れを汲むものです。砥川からは元禄・享保期に、名工平川与四衛門が出て名声を博しました。砥川は平川、塩田は筒井・永石、値賀は徳永姓が代表的です。(平川与四右衛門作品・鹿島市幽照寺)
出雲式  いずもしき
狛犬が台座に乗っている姿勢には、何通りかのスタイルがあります。最も一般的なものは蹲踞(いわゆるお座り)ですが、頭を低く構え、お尻をぐっと上げたスタイルのものが存在します。これは出雲式と呼ばれており、確かに出雲地方(島根県)で多く見られます。1bを超える大型のものが多く、細工も手の込んだものですが、石質が柔らかいので損壊が著しいのが惜しまれます。佐賀県内では滅多に見ませんが、皆無ではありません。
(島根県八束郡東出雲町・揖屋神社)
五十猛命 いたけるのみこと
 素戔嗚尊の子で、父とともに新羅の国から樹木の種を持ち帰り、日本国内に植林を 励行したとされます。
一の宮  いちのみや
肥前国の一の宮は古代においては呼子町の田島神社だったといわれます。朝鮮との交易、外交に地の利があったためですが、政治経済の中心が次第に佐賀(当時の国庁は佐賀郡大和町)に移るにつれ、大和町川上の与止日女神社が有力となり、一の宮の地位を占めるようになりました。また北茂安町の千栗(ちりく)神社も一の宮を主張し、両者から都へ盛んに陳情合戦が行われました。結局、朝廷からの裁定は行われなかったようです。もっとも、一の宮は特定の資格要件があったわけではなく、地域で最も有力で崇敬を受けた神社の尊称でした。 (大隅国一の宮・鹿児島神宮)
岩狛  いわこま  (造語)
佐賀市大和町をはじめ、小城市三日月町などに多く分布する狛犬のスタイルで、前方の岩に前足を掛けて半ば立ち上がっているものを岩狛と名付けました。これらの地域は砥川石工の勢力範囲であり、地域的な独自の伝統様式であるようです。概して小型であり、最大でも1b未満です。尾の意匠なども華美ではなく、質実剛健さと機敏さが持ち味です。大和町は狛太郎の住所地であり、当地で普遍的なこのタイプに愛着があるため、特別に「タロウ」と名付けて可愛がっています。
(佐賀市大和町・印鑰神社)
海老虹梁  えびこうりょう
虹梁は梁(はり)の一種ですが、中でも身舎(もや=建物本体)と向拝(ひさし部分)柱をつなぐものは、海老のように曲がった形をしているので、特に海老虹梁と呼んでいます。本来は高さの異なる部分を連結するための機能上の形状なのですが、この曲がり方や全体の印象にもやはりデザイン上の優劣はあらわれます。とりわけ大きく曲がっている部分(鯖尻)の形と、先が気持ちよく伸びて柱に収まることが大切です。
応神天皇  おうじんてんのう  画像提供「隠国」様
第15代の天皇で、八幡神社の祭神です。母・神功皇后の「三韓征伐」のとき胎内にあり、九州で誕生しました。留守中に大和を牛耳っていた異母兄弟を母とともに排除し、東遷を果たしました。この事件が「神武東遷」のモデルともいわれます。武神として武士の崇敬を受けたので、八幡信仰は広く全国に流布しました。実在が確実視される最初の天皇で、「倭の五王」の候補の一人でもあります。

尾の形 お・のかたち 

狛犬の尾の形には、大別して「棒状の尾」と「扇状の尾」があります。棒状の尾(写真)は芯となる主支と、脇の枝状の房や渦で構成されます。扇状の尾は扇を広げたような形であり、西洋文様のパルメットに似た形です。それぞれに変化形があり、どちらともつかない形状のものも少なくありません。いずれの場合にも本体との接合の状態として、「逆R字」型があり得ます。「生態と観察」参照。
                          (茶色の文字は造語)
蟇股 かえるまた
蟇股二本の水平材の間に設置して、荷重を受けるための部材です。蛙が足を踏ん張った形に似ているので、この名があります。一枚の板でできたものを「板蟇股」といい、間をくり抜いたもの「本蟇股」といいます。写真は本蟇股で、しかも中に花の彫刻が施されています。機能的には「束」と同じですが、蟇股には様々に意匠が凝らされ、目を楽しませてくれます。
鰹木 かつおぎ
katsuo-gi棟に直交して取り付けられている、数本の棒状のものを鰹木といいます。本来は草葺きの屋根の屋根材を固定するための部材であったといわれますが、現在ではその機能はありません。千木とともに、神社建築のシンボルです。俗説では男神は奇数、女神は偶数ということがありますが、必ずしもそうはなっていません。(三養基郡みやき町・千栗神社)
唐破風  からはふ
中央が隆起し(むくり)、両端が反る(てり)屋根の形をいいます。他の様式に比べて華麗で優雅な印象になります。
「唐」の名を冠していますが、わが国で創案されたものといわれています。向拝全体がこの構造になっているものを「大唐破風」といい、軒先だけのものを「軒唐破風」といいます。
(鹿児島県・霧島神宮の勅使門)
神奈備  かんなび
日本古来の観念では神は自由に空中に浮遊し、必要に応じて巨石や巨木などに憑依する存在でした。従って最初は固定的な社殿などはなく、注連縄を張りいわば臨時的な祭祀場を設けて、神の降臨を願ったのです。そうした巨石や山容の優れた山などを神奈備といいます。現在でも大神(おおみわ)神社では三輪山を御神体とし、参詣のための拝殿はありますが本殿は設けていません。(奈良県・大神神社の拝殿)
木鼻  きはな
水平材の先端部を「木鼻」といいます。柱を貫通した木鼻の部分を切り口のままにせず、何らかの意匠を施すことは古来行われていました。時代が下るとその形は次第に具象化し、江戸時代には完全に彫刻化しました。龍、ゾウ、獅子、植物などが木鼻を飾っています。中には実に美しいものもあり、神社鑑賞の楽しみのひとつです。ただし、これらは本当の木鼻ではなく、別の材に彫刻して取り付けたもの(掛鼻)です。
経巻渦  きょうまきうず  (造語)
たくさんの細い毛筋が、ねじれながら渦巻いて頂点に集中する形を経巻渦と名付けました。和文様に経巻というデザインがあり、お経の本を丸めて小口から見たときの模様に似ているのでそう呼ばれるのです。同じような渦でも、すっきりと整っていて美しい渦もあれば、やや間延びして緊張感に乏しい渦もあります。髪や尾は石工のセンスが出やすい場所だけに、渦の善し悪しは大きな鑑賞ポイントといえます。
景行天皇  けいこうてんのう
第12代とされる天皇で、日本武尊の祖父です。歴史的実在は確認されていませんが、皇子の日本武尊とともに日本全国に行幸伝説が残っているため、実在の可能性があるともされる人物です。肥前風土記にも登場し、鳥栖の永世神社に鎧を奉納します。神話と歴史の境で活躍する、興味深い天皇と言えます。
懸魚  げぎょ
屋根の妻部の三角形の頂点に設置する装飾です。本来は棟木の切り口を隠すための部材で、機能的には「桁隠し」と呼ぶことができます。幾つかのデザインがありますが、左の「カブラ」が最も多く、右の「三ツ花」などもよく見かけます。
祭神  さいじん
その神社に祀られている神様のことです。一人とは限らず、また最初から同じ神とも限りません。古代においては、征服者の神が被征服者の神を駆逐するパターンが一般的でしたし、地元の神から、中央のより有力な神への交替なども珍しくありません。佐賀市大和町の与止日女神社は古代から祭神が変わっていない例ですが、それでも与止日女が神功皇后の妹神とされるなど、八幡信仰(応神天皇・神功皇后)の影響を受けた痕跡があります。
猿田彦命  さるたひこのみこと
 天孫降臨に赴く瓊瓊杵命(ににぎのみこと)一行を先導した神で、赤ら顔の巨人で鼻が高いのが特徴です。天狗のモデルともいわれますが、猿=申(さる)の連想から庚申信仰と、また道案内ということから道教の旅行神・道祖(どうそ)とも習合しました。「青面金剛」と記された碑もあります。天宇受賣命の夫で伊勢出身。
神功皇后  じんぐうこうごう  画像提供「隠国」様
 第14代仲哀天皇の妃で、「三韓征伐」で親征した女傑と伝えられます。たぶんに神話的要素の強い女性ですが、子の応神天皇になると倭の五王の候補者となりうるほど実在性を帯びてきます。神話と歴史の交点で活躍した人物として、想像力をかきたてる姫ではあります。
神武天皇  じんむてんのう 画像提供「隠国」様
 初代の天皇とされる人物で、高天原(たかまがはら)から降臨した瓊瓊杵命(ににぎのみこと)以来、3代を日向で過ごした後、更に良い土地を求めて大和を目指しました。長期間にわたる遠征ののち、大和の在地勢力を抑えて大和王権を樹立し、初代の天皇位に就いたとされます。これを「神武東征」といい、神話に過ぎないという意見もありますが、歴史的事実を全く反映していないと言い切ることもできないように思えます。
神明造り  しんめいづくり
伊勢神宮に代表される神社本殿の建築様式で、出雲大社の大社造りとともに、日本の神社建築の原点というべき伝統的様式です。分類すれば切妻屋根で平入りの建物ということになりますが、直線だけで構成される簡潔なデザインであるにもかかわらず、厳粛で奥深い造形美が感じられます。
(福岡県久留米市・水天宮)
素戔嗚尊  すさのをのみこと
天照大神、月読命(つくよみのみこと)と共に、高天原(たかまがはら)の三貴子の一人ですが、乱暴な振る舞いがあったので、高天原から出雲の国に追放されてしまいます。しかし、そこで人々を苦しめていた八岐大蛇(やまたのおろち)を退治するという功績をあげ、一転して英雄と仰がれるようになりました。色々な神社に祀られていますが、八坂神社がその代表的なものです。素戔嗚尊は祇園精舎の守護神・牛頭天王(ごずてんのう)であるとされるので、彼を祀る八坂神社は祇園宮とも呼ばれるのです。
支輪  しりん
軒の部分で良く見かけることができます。文字通り円盤を並べた構造のように見えます。高さの異なる桁同士の隙間を埋めるための部材ですが、直線的に掛け渡すよりも曲線の方が確かに優美です。支輪は折り上げ天井にも用いられます。支輪が使われている部分の面は重層的に構成されているわけで、全体に立体感が豊かになり豪華でもあります。
総社  そうじゃ
古代の国司の任務の一つに、国内の主要神社への順拝がありました。しかし行政が複雑化して決済事項も増えてくると、国司がたびたび国府を開けることには支障もあり、また危機管理上も好ましくありません。そこで主要神社の分霊を国府の近くに集め、そこへの参拝をもって巡拝に代えることが考えられました。これが総社で、各地にその例があります。(岡山県総社市・総社神社)
大社造り  たいしゃづくり
出雲大社に代表される神社建築の様式で、伊勢神宮の神明造りと並んで、最も古い形を伝えています。ただし平入りの神明造りに対して、大社造りでは妻入りです。また、妻側の中心に支柱があるため、入口は右側に偏って設けられます。現在の出雲大社は高さが24mもある壮大なものですが、かつては50mもあったという古伝があり、最近、それを裏付ける巨大な柱が境内から出土して話題を呼びました。
(島根県大社町・出雲大社)
千木  ちぎ
本殿の屋根の両端に、V字型の構造物が設置してあります。これを千木と言い、神社のシンボルとなっています。先端を垂直に切ったもの(写真)と、水平に切ったものがあり前者を外削(そとそぎ)、後者を内削(うちそぎ)と呼びます。現在では構造上の役割はありませんが、原初的にはタルキを組み合わせた時の、突き出した先端部であると考えられます。
千鳥破風  ちどりはふ
屋根の正面の勾配の部分に、切妻型の小さな別の屋根が取り付けられていることがあります。それが千鳥破風です。城郭建築の天守閣ではまず不可欠と言ってよいものですが、神社建築でも見かけることがあります。単調になりがちな正面からの印象を引き締め、立体感を与えて変化に富んだものにする効果があるようです。しかし装飾以外の実際的な機能はありません。(佐賀市・白山八幡宮)
妻飾り  つまかざり
建物の正面を平(ひら)、側面を妻(つま)と言います。入口がどこにあるかによって、平入り、妻入りなどと表します。妻部は屋根の切り口とも言える場所なので、その部分をふさぐとともに装飾を施すことが考えられました。虹梁(こうりょう)や束(つか)といった構造材自体も美的に工夫され、間に様々な彫刻を取り付けるなど、神社鑑賞では重要なビューポイントです。(鳥栖市四阿屋神社)
鳥居  とりい
鳥居は神社において、まさに象徴的な存在です。柱と二本の横架材、それに額という簡単な構造ながら、気品のある伸びやかな造形は神域のシンボルとしてふさわしいものです。しかしそもそもこれは何であるのか、ということについて定説はありません。機能上は門とも言えそうですが、元は扉があったという証拠はありません。上の横架材は笠木と島木に分かれています。下の材は貫(ぬき)と呼びます。
流造  ながれづくり  
神社本殿の建築様式で、平安時代に成立したといわれます。切妻屋根に反りをつけ、正面側の軒を延ばして向拝(こうはい=ひさし)にしたものです。従って側面から見たとき、左右は非対称となります。シンプルな造りながら気品があり、優美であると同時に一種の緊張感も併せ持っています。本殿形式の60%を占めるといわれ、代表的な神社建築です。
(唐津市・佐志八幡宮)
拝殿  はいでん 
大抵の神社では、社殿は拝殿と本殿に分かれています。本殿は祭神が祀られている建物で、拝殿は参拝者がそこでお参りをするための建物です。またお祓いや祝詞をあげてもらう施設でもあります。拝殿は本殿の手前に隣接して建っています。大規模なものでは楼門形式のものもあり、朝廷の使者が訪れるような神社では、別に勅使殿も設けています。
(武雄市・武雄神社拝殿)
八幡宮  はちまんぐう
八幡宮は全国に4万もの分社を持つ、最大多数派の神社です。その総本社は宇佐神宮で、主祭神は応神天皇です。奈良の大仏の鋳造が困難を極めた時、八幡神の神助でそれが完成したとされ、以後東大寺の守護神とされました。僧・道鏡が女帝に取り入って皇位簒奪を謀ったとき、それを退けるという神徳を表した事件も有名です。(宇佐神宮の楼門)
肥前狛犬 ひぜんこまいぬ
江戸時代のはじめに、佐賀で生まれました。非常に個性的な造形で、大胆な省略とデフォルメが目を引きつけます。四角いブロックのような頭部と顔、側面の投影が四分の一円となる体型などが特徴です。最初期のものは脚間や腹の下を彫り抜かず、四肢はレリーフで表現しています。髪型はオカッパが通例です。大きくても50a高位の小型犬で、とても可愛いものです。(小城市三日月町の神社)
肥前鳥居 ひぜんとりい
江戸時代の初めに佐賀地方で盛んに作られた、独特の様式の鳥居です。極端に太い柱、それに比べて薄い笠木、流線型をなす笠木の鼻(先端)などが特徴で、無骨でどっしりした造形ながら優美さも併せ持っています。基本的に笠木・柱・貫とも三本継ぎで、これも独特の構造美を呈しています。
(佐賀市大和町・与止日女神社)
棟持柱  むなもちばしら
伊勢神宮に代表される神明造りの神殿などで、屋根の荷重を受ける支柱の役割を持つ柱です。身舎(本体)の柱とは離れた位置で軒を支えるので、独立棟持柱ともいいます。棟持柱がすっきりと伸びる様子は、直線基調の神明造りの外観に、さらに引き締まった印象を強調するアクセントとなっています。(対馬・和多都美神社)
日本武尊  やまとたけるのみこと 画像提供「隠国」様
 第12代景行天皇の子、小碓皇子(おうすのみこ)は子供の頃から勇気と知略を併せ持つ青年でした。父の命で襲(くまそ)征伐に成功したあと、今度は東北に蝦夷(えみし)征伐に赴きます。しかし戦半ばで病に倒れ、故郷を偲びながら息を引き取りました。彼の魂は白鳥となって空に飛び去ったと伝えられます。日本神話の中でも最も人気のあるヒーローのひとりで、各地にその伝説が分布しています。
楼門  ろうもん
鳥居を通り、本殿・拝殿といった中心的施設に至るまでの間に、神門を備えている神社があります。小規模な場合は四脚門(しきゃくもん)、大規模になると八脚門(はっきゃくもん)となって、随身を安置する龕を備えていたりします。更に発展したものが楼門であり、雄大で荘重な建築物です。よく見ると一階部分には屋根がありません。ここに屋根があるものは重層門と呼び、楼門とは区別されます。(福岡市・筥崎宮楼門)
若宮  わかみや 
「若(わか)」いという語は、「別(わか)」れるという言葉と類縁関係があります。親から「別」れたのが子供であって、当然「若」いわけです。従って若宮(別宮)というからには、当然そのもととなる「親神」「元宮」があるわけで、八幡神の場合には親神が応神天皇ですから、若宮は仁徳天皇を祀った社ということになります。しかしそうした本来の意味から離れて、怨霊を祀った社という解釈が流布されたことがあり、祟る神として認識された時期があるようです。
鰐口 わにぐち
神社の拝殿の正面には鈴が取り付けられているのが一般的ですが、たまにはこの鰐口を見かけることもあります。現在では鰐口はお寺にあるものと相場が決まっているため、ずっと昔からそうなのだと思いがちですが、江戸時代までは特に区別はなかったといいます。明治政府の神仏分離令を徹底するため、積極的な区別が行われた名残であるようです。
わらび渦  わらびうず (造語)
狛犬の髪や尾に施された渦のうち、先端の巻きが緩く一回転から一回転半くらいのものをわらび渦と名付けました。造形の技法としては単純で、初期的段階のものです。今日見られるものは華麗な経巻渦が多数派ですが、古いものではわらび渦が一般的です。特に江戸初期に造られた肥前狛犬では、渦はないか、ある場合にはこのわらび渦と相場が決まっています。
西暦・干支
元亀1 1570 庚午
元亀2 1571 辛未
元亀3 1572 壬申
天正1 1573 癸酉
天正2 1574 甲戌
天正3 1575 乙亥
天正4 1576 丙子
天正5 1577 丁丑
天正6 1578 戊寅
天正7 1579 己卯
天正8 1580 庚辰
天正9 1581 辛巳
天正10 1582 壬午
天正11 1583 癸未
天正12 1584 甲申
天正13 1585 乙酉
天正14 1586 丙戌
天正15 1587 丁亥
天正16 1588 戊子
天正17 1589 己丑
天正18 1590 庚寅
天正19 1591 辛卯
文禄1 1592 壬辰
文禄2 1593 癸巳
文禄3 1594 甲午
文禄4 1595 乙未
慶長1 1596 丙申
慶長2 1597 丁酉
慶長3 1598 戊戌
慶長4 1599 己亥
慶長5 1600 庚子
慶長6 1601 辛丑
慶長7 1602 壬寅
慶長8 1603 癸卯
慶長9 1604 甲辰
慶長10 1605 乙巳
慶長11 1606 丙午
慶長12 1607 丁未
慶長13 1608 戊申
慶長14 1609 己酉
慶長15 1610 庚戌
慶長16 1611 辛亥
慶長17 1612 壬子
慶長18 1613 癸丑
慶長19 1614 甲寅
元和1 1615 乙卯
元和2 1616 丙辰
元和3 1617 丁巳
元和4 1618 戊午
元和5 1619 己未
元和6 1620 庚申
元和7 1621 辛酉
元和8 1622 壬戌
元和9 1623 癸亥
寛永1 1624 甲子
寛永2 1625 乙丑
寛永3 1626 丙寅
寛永4 1627 丁卯
寛永5 1628 戊辰
寛永6 1629 己巳
寛永7 1630 庚午
寛永8 1631 辛未
寛永9 1632 壬申
寛永10 1633 癸酉
寛永11 1634 甲戌
寛永12 1635 乙亥
寛永13 1636 丙子
寛永14 1637 丁丑
寛永15 1638 戊寅
寛永16 1639 己卯
寛永17 1640 庚辰
寛永18 1641 辛巳
寛永19 1642 壬午
寛永20 1643 癸未
正保1 1644 甲申
正保2 1645 乙酉
正保3 1646 丙戌
正保4 1647 丁亥
慶安1 1648 戊子
慶安2 1649 己丑
慶安3 1650 庚寅
慶安4 1651 辛卯
承応1 1652 壬辰
承応2 1653 癸巳
承応3 1654 甲午
明暦1 1655 乙未
明暦2 1656 丙申
明暦3 1657 丁酉
万治1 1658 戊戌
万治2 1659 己亥
万治3 1660 庚子
寛文1 1661 辛丑
寛文2 1662 壬寅
寛文3 1663 癸卯
寛文4 1664 甲辰
寛文5 1665 乙巳
寛文6 1666 丙午
寛文7 1667 丁未
寛文8 1668 戊申
寛文9 1669 己酉
寛文10 1670 庚戌
寛文11 1671 辛亥
寛文12 1672 壬子
延宝1 1673 癸丑
延宝2 1674 甲寅
延宝3 1675 乙卯
延宝4 1676 丙辰
延宝5 1677 丁巳
延宝6 1678 戊午
延宝7 1679 己未
延宝8 1680 庚申
天和1 1681 辛酉
天和2 1682 壬戌
天和3 1683 癸亥
貞享1 1684 甲子
貞享2 1685 乙丑
貞享3 1686 丙寅
貞享4 1687 丁卯
元禄1 1688 戊辰
元禄2 1689 己巳
元禄3 1690 庚午
元禄4 1691 辛未
元禄5 1692 壬申
元禄6 1693 癸酉
元禄7 1694 甲戌
元禄8 1695 乙亥
元禄9 1696 丙子
元禄10 1697 丁丑
元禄11 1698 戊寅
元禄12 1699 己卯
元禄13 1700 庚辰
元禄14 1701 辛巳
元禄15 1702 壬午
元禄16 1703 癸未
宝永1 1704 甲申
宝永2 1705 乙酉
宝永3 1706 丙戌
宝永4 1707 丁亥
宝永5 1708 戊子
宝永6 1709 己丑
宝永7 1710 庚寅
正徳1 1711 辛卯
正徳2 1712 壬辰
正徳3 1713 癸巳
正徳4 1714 甲午
正徳5 1715 乙未
享保1 1716 丙申
享保2 1717 丁酉
享保3 1718 戊戌
享保4 1719 己亥
享保5 1720 庚子
享保6 1721 辛丑
享保7 1722 壬寅
享保8 1723 癸卯
享保9 1724 甲辰
享保10 1725 乙巳
享保11 1726 丙午
享保12 1727 丁未
享保13 1728 戊申
享保14 1729 己酉
享保15 1730 庚戌
享保16 1731 辛亥
享保17 1732 壬子
享保18 1733 癸丑
享保19 1734 甲寅
享保20 1735 乙卯
元文1 1736 丙辰
元文2 1737 丁巳
元文3 1738 戊午
元文4 1739 己未
元文5 1740 庚申
寛保1 1741 辛酉
寛保2 1742 壬戌
寛保3 1743 癸亥
延享1 1744 甲子
延享2 1745 乙丑
延享3 1746 丙寅
延享4 1747 丁卯
寛延1 1748 戊辰
寛延2 1749 己巳
寛延3 1750 庚午
宝暦1 1751 辛未
宝暦2 1752 壬申
宝暦3 1753 癸酉
宝暦4 1754 甲戌
宝暦5 1755 乙亥
宝暦6 1756 丙子
宝暦7 1757 丁丑
宝暦8 1758 戊寅
宝暦9 1759 己卯
宝暦10 1760 庚辰
宝暦11 1761 辛巳
宝暦12 1762 壬午
宝暦13 1763 癸未
明和1 1764 甲申
明和2 1765 乙酉
明和3 1766 丙戌
明和4 1767 丁亥
明和5 1768 戊子
明和6 1769 己丑
明和7 1770 庚寅
明和8 1771 辛卯
安永1 1772 壬辰
安永2 1773 癸巳
安永3 1774 甲午
安永4 1775 乙未
安永5 1776 丙申
安永6 1777 丁酉
安永7 1778 戊戌
安永8 1779 己亥
安永9 1780 庚子
天明1 1781 辛丑
天明2 1782 壬寅
天明3 1783 癸卯
天明4 1784 甲辰
天明5 1785 乙巳
天明6 1786 丙午
天明7 1787 丁未
天明8 1788 戊申
寛政1 1789 己酉
寛政2 1790 庚戌
寛政3 1791 辛亥
寛政4 1792 壬子
寛政5 1793 癸丑
寛政6 1794 甲寅
寛政7 1795 乙卯
寛政8 1796 丙辰
寛政9 1797 丁巳
寛政10 1798 戊午
寛政11 1799 己未
寛政12 1800 庚申
享和1 1801 辛酉
享和2 1802 壬戌
享和3 1803 癸亥
文化1 1804 甲子
文化2 1805 乙丑
文化3 1806 丙寅
文化4 1807 丁卯
文化5 1808 戊辰
文化6 1809 己巳
文化7 1810 庚午
文化8 1811 辛未
文化9 1812 壬申
文化10 1813 癸酉
文化11 1814 甲戌
文化12 1815 乙亥
文化13 1816 丙子
文化14 1817 丁丑
文政1 1818 戊寅
文政2 1819 己卯
文政3 1820 庚辰
文政4 1821 辛巳
文政5 1822 壬午
文政6 1823 癸未
文政7 1824 甲申
文政8 1825 乙酉
文政9 1826 丙戌
文政10 1827 丁亥
文政11 1828 戊子
文政12 1829 己丑
天保1 1830 庚寅
天保2 1831 辛卯
天保3 1832 壬辰
天保4 1833 癸巳
天保5 1834 甲午
天保6 1835 乙未
天保7 1836 丙申
天保8 1837 丁酉
天保9 1838 戊戌
天保10 1839 己亥
天保11 1840 庚子
天保12 1841 辛丑
天保13 1842 壬寅
天保14 1843 癸卯
弘化1 1844 甲辰
弘化2 1845 乙巳
弘化3 1846 丙午
弘化4 1847 丁未
嘉永1 1848 戊申
嘉永2 1849 己酉
嘉永3 1850 庚戌
嘉永4 1851 辛亥
嘉永5 1852 壬子
嘉永6 1853 癸丑
安政1 1854 甲寅
安政2 1855 乙卯
安政3 1856 丙辰
安政4 1857 丁巳
安政5 1858 戊午
安政6 1859 己未
万延1 1860 庚申
文久1 1861 辛酉
文久2 1862 壬戌
文久3 1863 癸亥
元治1 1864 甲子
慶応1 1865 乙丑
慶応2 1866 丙寅
慶応3 1867 丁卯
明治1 1868 戊辰
明治2 1869 己巳
明治3 1870 庚午
明治4 1871 辛未
明治5 1872 壬申
明治6 1873 癸酉
明治7 1874 甲戌
明治8 1875 乙亥
明治9 1876 丙子
明治10 1877 丁丑
明治11 1878 戊寅
明治12 1879 己卯
明治13 1880 庚辰
明治14 1881 辛巳
明治15 1882 壬午
明治16 1883 癸未
明治17 1884 甲申
明治18 1885 乙酉
明治19 1886 丙戌
明治20 1887 丁亥
明治21 1888 戊子
明治22 1889 己丑
明治23 1890 庚寅
明治24 1891 辛卯
明治25 1892 壬辰
明治26 1893 癸巳
明治27 1894 甲午
明治28 1895 乙未
明治29 1896 丙申
明治30 1897 丁酉
明治31 1898 戊戌
明治32 1899 己亥
明治33 1900 庚子
明治34 1901 辛丑
明治35 1902 壬寅
明治36 1903 癸卯
明治37 1904 甲辰
明治38 1905 乙巳
明治39 1906 丙午
明治40 1907 丁未
明治41 1908 戊申
明治42 1909 己酉
明治43 1910 庚戌
明治44 1911 辛亥
大正1 1912 壬子
大正2 1913 癸丑
大正3 1914 甲寅
大正4 1915 乙卯
大正5 1916 丙辰
大正6 1917 丁巳
大正7 1918 戊午
大正8 1919 己未
大正9 1920 庚申
大正10 1921 辛酉
大正11 1922 壬戌
大正12 1923 癸亥
大正13 1924 甲子
大正14 1925 乙丑
昭和1 1926 丙寅
昭和6 1927 丁卯
昭和3 1928 戊辰
昭和4 1929 己巳
昭和5 1930 庚午
昭和6 1931 辛未
昭和7 1932 壬申
昭和8 1933 癸酉
昭和9 1934 甲戌
昭和10 1935 乙亥
昭和11 1936 丙子
昭和12 1937 丁丑
昭和13 1938 戊寅
昭和14 1939 己卯
昭和15 1940 庚辰
昭和16 1941 辛巳
昭和17 1942 壬午
昭和18 1943 癸未
昭和19 1944 甲申
昭和20 1945 乙酉
昭和21 1946 丙戌
昭和22 1947 丁亥
昭和23 1948 戊子
昭和24 1949 己丑
昭和25 1950 庚寅
昭和26 1951 辛卯
昭和27 1952 壬辰
昭和28 1953 癸巳
昭和29 1954 甲午
昭和30 1955 乙未
昭和31 1956 丙申
昭和32 1957 丁酉
昭和33 1958 戊戌
昭和34 1959 己亥
昭和35 1960 庚子
昭和36 1961 辛丑
昭和37 1962 壬寅
昭和38 1963 癸卯
昭和39 1964 甲辰
昭和40 1965 乙巳
昭和41 1966 丙午
昭和42 1967 丁未
昭和43 1968 戊申
昭和44 1969 己酉
昭和45 1970 庚戌
昭和46 1971 辛亥
昭和47 1972 壬子
昭和48 1973 癸丑
昭和49 1974 甲寅
昭和50 1975 乙卯
昭和51 1976 丙辰
昭和52 1977 丁巳
昭和53 1978 戊午
昭和54 1979 己未
昭和55 1980 庚申
昭和56 1981 辛酉
昭和57 1982 壬戌
昭和58 1983 癸亥
昭和59 1984 甲子
昭和60 1985 乙丑
昭和61 1986 丙寅
昭和62 1987 丁卯
昭和63 1988 戊辰
平成1 1989 己巳
平成2 1990 庚午
平成3 1991 辛未
平成4 1992 壬申
平成5 1993 癸酉
平成6 1994 甲戌
平成7 1995 乙亥
平成8 1996 丙子
平成9 1997 丁丑
平成10 1998 戊寅
平成11 1999 己卯
平成12 2000 庚辰
平成13 2001 辛巳
平成14 2002 壬午
平成15 2003 癸未
平成16 2004 甲申
平成17 2005 乙酉
平成18 2006 丙戌
平成19 2007 丁亥
平成20 2008 戊子
平成21 2009 己丑
平成22 2010 庚寅
平成23 2011 辛卯
平成24 2012 壬辰
平成25 2013 癸巳
平成26 2014 甲午
平成27 2015 乙未
平成28 2016 丙申
平成29 2017 丁酉
平成30 2018 戊戌