おにむすめ 鬼娘

おにむすめ(鬼娘)

口の中に入る物体ならばなんでもかんでも食べてしまう、うら若きむすめ姿のおばけ。 見世物小屋のたねのひとつとしてもユウメイでした。
慶応3年に幾つか売り出された「おにむすめ」の錦絵にある書入れによると「猫のおばけである」とも考えられていたようです。

☆ 莱莉垣桜文 附註
大田屋多吉 版(鬼娘の錦絵)曰
「今もっぱら世上に鬼娘といふ風説あり所はいづこと定めあらねど古今美女の姿にして夜な夜な所々と横行す其の姿を月影に透かし見るに年ふる猫の形にあらはれ捕らへんとするにたちまち行方を失ふ子供を捕らへて喰らふといふ」
(慶応3年--1867)

和漢百魅缶│2006.09.05
Design. Koorintei Hyousen 2001
Original "Naikoku Bankyou Hyakurankai No Zu"
Koorintei Hyousen , P:Ringondou 2005