野原の草の中からあらわれる大きな、はがち(むかで)のおばけ。
☆ 莱莉垣桜文 附註
勝川春英の『異魔話武可誌』に「武蔵野のぬれはがち」という名前で載せられている九徳斎デザインおばけのひとつ。「はがち」というのは「むかで」全般、あるいは黄色っぽい「むかで」のことをさす武州や総州のことばで、「はがち」を真っぷたつにつぶすと、成田山にお参りに行ったのと同じ霊験があるとかいう俗信が伝わってます。見つけたら殺せという点では「すんばこ」などと似ている感じです。
和漢百魅缶│2006.11.21
Re Design. Koorintei Hyousen 2006