おへそをつつくと黄金が出て来る不思議な子供。
むかし、山にしばかりに行ったおじいさんが不思議な穴を見つけたので「埋めよう」と思い、しばを詰め込んでみると、いくら詰めてもふさがらず、山にあった大量のしばをドンドン詰め込んでいると「コレおじいさん、しばを下さってありがとう」と穴の中から出て来た美女があたまをぺこり。
「お礼をさせてくださいな」と呼ばれるまま穴の中に入ってみれば、そこには立派な大御殿。たっぷりのご馳走でもてなされたおじいさんが、穴の美女からもらったおみやげがこの「ひょうとく」
おじいさんはおへその黄金のおかげで豊かになりましたがある日のこと、「もっとたくさん黄金が欲しい」というココロを起こしたおばあさんが、むりやりおへそを突っついたため「ひょうとく」はバッタリ死んでしまいました。必要以上に欲は出さぬ事です。
☆ 莱莉垣桜文 附註
「はぎわら」などの仲間。
和漢百魅缶│2007.04.14
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