みこしにゅうとう 見越入湯

みこしにゅうとう(見越入湯)

つねに家のなかにあるこまかい無駄に対してギロギロ眼を光らせていたようなお金持ちの亡霊が変化するというおばけで、ながい首を延ばして、つねに家の中をギロギロ見回してくるといいます。

☆ 莱莉垣桜文 附註
山東京伝の『怪談摸摸夢字彙』の中に出ている「みこしにゅうどう」の文字狸変えおばけ。お湯につかりながらも常に台所や部屋の中を気にして首を延ばして見張っていた、というような吝嗇金満家を描写して「入湯」とこじつけています。
山東京伝『怪談摸摸夢字彙』曰
「此おやぢゑりをひらかなのへのじのやうにのばしてそこらをにらむ」

和漢百魅缶│2007.11.13
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