せきのたろう 関の太郎

せきのたろう(関の太郎)

濃州の可児郡に居た「おに」で、あたりの里や街道を行き来する人を襲っていましたが、地頭である交告源吾盛康[こうけつげんごもりやす]の家臣らによって退治されました。
不破の生まれだったため「関」という呼び名がついたと言われています。

☆ 莱莉垣桜文 附註
この鬼が棲家にしてしたあたりが「鬼岩」と呼ばれています。
十返舎一九『続膝栗毛』曰
「あくれば伏見の駅を立出、桶縄手といふにいたる。此所は、むかし関の太郎といへる鬼の首を桶に入れて都におくるに、かの首次第に重くなりて数十人の力に及ばず、此所に桶のまま埋めたるゆゑ、かくは名付けし」

和漢百魅缶│2009.10.20
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