うつのやのおに 宇津の谷の鬼

うつのやのおに(宇津の谷の鬼)

駿州の宇津の谷峠にいた鬼で、むかしここにあった梅林院というお寺の小僧がひとの肉を食べるようになって、ついには鬼になって通るひとを襲うようになったんだとか。お地蔵さまが旅の僧に化けてこれに立ち向かい、退治したと言います。

☆ 莱莉垣桜文 附註
東海道のなかでもけわしいことで知られていた峠道で、ここの茶店で多く売られていた「十団子」はお地蔵さまに砕かれた鬼のかけらが十個だったことから作られるようになった、とも言われています。

和漢百魅缶│2010.05.16
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