おおゆきのけしょう 大雪の化生

おおゆきのけしょう(大雪の化生)

天下泰平の祈願をするために源頼家[みなもとのよりいえ]が鎌倉幕府のさむらい総出で鶴岡八幡宮におまいりにいったときに、大量の雪とともに出現した巨大なおばけで、朝比奈三郎[あさひなさぶろう]によって見事退治されました。

☆ 莱莉垣桜文 附註
浄瑠璃の『あさいなしまわたり』に登場しているもので、足利時代から江戸の初期にかけて仮名草子や浄瑠璃などに良く出て来る退治される大きな寸法の「ゆきおんな」のひとつ。
『あさいなしまわたり』曰
「あさいなの三郎打取申[うちとりもうし]て候とたからかによばわったり君をはじめ諸侍あっぱれかう成[なり]よしひでやと一どにどっとぞほめられける扨[さて]其後人々我も我もと立よりみればせいたかく色しろく両がんは日月のごとくかがやきさもすさましきけしゃうなり」

和漢百魅缶│2010.12.29
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