たかやまのいけのぬし 高山の池の主

たかやまのいけのぬし(高山の池の主)

駿州安倍郡の高山にある池に宿っていたというぬし。若い男に化けて近くにあった長者の娘のもとに通っていましたが、正体が露顕。池に大量の焼け石を投げ込まれて大けがを負い、近くの鯨ヶ池へと逃げ去ったと言われています。

☆ 莱莉垣桜文 附註
若者の正体を知るために帰り際に布を結びつけた、と言われていて、このあたりは三輪山の「おおものぬし」の話などとは同趣向。また、鯨ヶ池には、大けがをして片目になったこのぬしが移って来たので、それ以後この池には片目の魚がいるようになったと言われていました。

和漢百魅缶│2011.01.27
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