いでん 異電

いでん(異電)

貞和5年(1349)のうるう6月に都の空に現われたふしぎないなびかりのような光のかたまり。東南と北西の方角からそれぞれ光がかがやき出してやがて消えたといいますが、その中には異形の者が多く見えたといいます。

☆ 莱莉垣桜文 附註
『太平記』曰
「閏六月五日戌刻ニ巽方ト乾方ヨリ電光耀キ出テ両方ノ光合テ戦フ如クシテ砕ケ散テハ寄合テ風ノ猛火ヲ吹上ルガ如ク余光天地ニ満テヒカル中ニ異類異形ノ者見ヘテ乾ノ光退キ行巽ノ光進ミ行テ互ノ光消失ヌ此妖怪如何様天下穏ナラジト申合ニケリ」

和漢百魅缶│2011.07.08
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