ちはち 千蜂

ちはち(千蜂)

備中の飯名山にひそんでいたという邪悪な蜂の大群。近くの村々に麻疹[はしか]が大流行したとき、旅の行者が「これは山にいる蜂たちの魔力のせいである」として二十一日におよぶ断食の行をした結果、この蜂たちがすべて地に落ちて死んだので村人がこれを集めて焼き払ったところ、麻疹の流行も収束に向かったんだトカ。

☆ 莱莉垣桜文 附註
蜂が大量に落ちて死んでいた坂道には、その後「千蜂坂」という地名がつきましたとやら。

和漢百魅缶│2011.10.18
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