つまようじのおばけ。使ったつまようじをそこら辺にポイ捨てしたり無駄づかいしていると、夜中に出て来たというもの。
つまようじを無駄づかいしていた長者のお嬢さんが夜、便所に行こうとすると、なんだかわからないものが「ちんちんちんばかま、夜も更けそーろー、きしなる神様、やちっちょこやちっちょこやっちょこな」と歌って踊ってた。怖いので家の者に話しても、誰も信じないし、乳母といっしょに便所に行くとコレが出て来ない。ある晩、勇気を出してお嬢さんがこのよくわからないものにひとりで近寄り、その体に火をつけてみた。翌朝みてみると、つまようじが焦げて落ちてましたトサ。
☆ 莱莉垣桜文 附註
房州に伝わっていたもので、「ちんちんこばかま」のなかま。
和漢百魅缶│2012.04.27
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