まんがぶちのぬし 馬鍬淵の主

まんがぶちのぬし(馬鍬淵の主)

越前の下池田村にあった淵のぬし。むかし近くに住んでる小兵衛という男の夢の中に美女の姿に化けて現われ出て「たのみがある、歯が8ッある魔物に苦しめられているから助けてくれ」と言ったそうで、目を覚ました小兵衛が家にあった水滴のあとをたどってゆき、ひとつの淵にたどりついてみると、水底に馬鍬(まぐわ)が沈んでいて、これを取り除けてあげると、ぬしはよろこんだんだソウナ。

☆ 莱莉垣桜文 附註
「馬鍬淵」という呼び名の由来が語られてる話で、馬鍬(土をたがやすときにつかうもの)が怖いというのは「かっぱ」などの話にもある形の話です。

和漢百魅缶│2012.06.14
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