家に住みついて怪事を起こしたりする鼠[ねずみ]のおばけ。
むかし、蘇長史[そちょうし]というひとが引っ越して来た家は、やたらと怪しいことが起こる凶宅。しかし「そんなものはどうでもかまわん」と胆ふとく生活してたら、夜に30人くらいの小さい道士がどかどかとやって来て「この家から出てゆけ、さもなくばわざわいがふりかかるぞ」と言って来たので、「うるさいっ!」と叩き出したところ、道士たちは逃げ去って竹やぶに消えてしまいました。次の日、竹やぶを掘ってみると白鼠が30匹くらい出て来たのでそれを退治したところ、家に怪しいことは起こらなくなったんだソウナ。
和漢百魅缶│2012.10.30
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