むかし、江戸の本所に住んでた数原宗得[すはらそうとく]というお医者の家の蔵にやどってたという正体不明のふしぎなもの。蔵のなかにあるものを出し入れしたいときは必ず、事前に蔵に言って断りをしないといけないとされてて、言っておくと次の日にはそれが出してあったと言います。
あるとき、家が火事にみまわれて家の者みんなが止むを得ずこの蔵の中に避難して一夜を過ごしたところ、これが「非常のときであるから許すが、この後は決して入るべからず」と声をかけて来たソウナ。
和漢百魅缶│2012.11.23
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