おおかみが山から下りる正しい道を教えてくれたというもの。
むかし、ある座頭さんが山道で迷子になってしまい、大きな木の下を一晩の宿として借ります。そのとき山の神様へお礼として弾いた平曲を山の神様が大感激、食べ物をご馳走したりしてくれます。そのあと、山から下りる道を猟師が「座頭どん、わしの提げてるうつぼの毛につかまってついて来て下され」と親切に教えてくれたのですが、そのうつぼというのは実は狼のしっぽだったソウナ。
☆ 莱莉垣桜文 附註
靭(うつぼ)は矢を入れておく道具で、獣の毛皮などをつけたりしてありました。
和漢百魅缶│2012.12.03
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