明治9年ごろ、板橋の宿場の伊勢屋という家に出たもので、家の中にある行灯[あんどん]や火鉢や飯櫃[おひつ]などを動かして天井にふわーっと浮かべたり、茶碗や湯のみをガチャッガチャ踊らせたりしたというもの。ばけものやしきだ、とこわがられて取り壊されてしまいましたが、そのおりに天井裏を見たらたぬきのうんこがころころ転がったりしてたトカ。
☆ 莱莉垣桜文 附註
行灯などが宙に浮いて天井に吸いついちゃうのは、化物屋敷に古くからあるおどかしの手口。
和漢百魅缶│2013.01.12
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