予州越智郡の椋名につたわる、道をあるいてるときに急に寒気がして病気になったりしてしまうというもの。それを「風ぶれがのぼる」などと言ってました。
風ぶれがのぼっちゃったひとは、家に入る前に家のひとから、箕[み]の中に杓子、すりこ木、火ばし、庖丁、を入れて「伊勢のとろだの神風にあびらうんけんそわか」と唱えながら、さびってあげる(お米とかをふる時みたいにばさばさ揺すること)と落ちるとされてました。
☆ 莱莉垣桜文 附註
箕[み]であおいだりして憑いたものを落とすのは、「ゆきあいがみ」などの対処法として広く見られるおまじないです。
「かせぶら」は、この「かぜぶれ」などの仲間の一ッかも知れません。
和漢百魅缶│2013.01.16
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