たちうす 立ち臼

たちうす(立ち臼)

相州の座間などにつたわるもの。山の坂道などを歩いてると、むこうのほうから立ち臼がころころ転がってきて行く手をじゃまして来ます。横によけようとしてもずっとついて来ます。きつねの化け種目の一ッとも考えられてたそうです。

☆ 莱莉垣桜文 附註
「立ち臼」は、お餅をついたりするときに使うような臼のこと。藤沢市教育文化研究所『藤沢の民話』(第2集)には、これに遭遇して進めなくなってしまったひとがタバコを吸って休んでもこれがいなくならずに困った、というはなしがあるので、よくある対処法(タバコで休憩)が効かない事例もあったのかしらん。

和漢百魅缶│2013.03.18
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