こくす 斛斯

こくす(斛斯)

とんでもなくひどい痛みの腰痛によって死んでしまったひとで、魂魄がそのまま霊鬼になったもの。

むかし、徐熙という医術にも長けた役人のところにこれがあらわれて、毎晩「うぎぃぃぃぃ」と腰の痛みに苦しむうめき声をあげて「腰の痛みをなおしてくだされ」と頼んできたので、徐熙が草で人形をつくり、それに施術をして、斛斯の霊をまつってあげたところ、ある日、見知らぬ男が訪ねてきて「腰の痛みが快癒しました、ありがとうございました」と述べて消え、その後、斛斯の声はきこえなくなったソウナ。

和漢百魅缶│2013.06.11
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