飛州吉城郡の高原川につたわるもの。川にあった淵にぬしとして住んでたという大きないわなで、若いおとこの姿に化けて娘のもとに毎夜かよって来たりしたといいます。
毎夜やって来る男の正体をあやしんだ母親が、大きな餅を進めてみたところ一気に7つも食べてしまったのでさらにあやしみ、男の着物に針と糸をつけてあとをつけてみたところ、淵で大きないわなが苦しみながら(お餅が水でふやけて腹が痛くなってた)もがいてたので、「お前があの男か」ときいたところ、「そうだ」と言って謝ったといいます。
和漢百魅缶│2013.06.30
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