羽前の置賜郡につたわるもの。むかし、からかいをたくさん運んでた牛方さんが恐い妖怪に「からうおけろ、からうおけろ」と、追いかけられてどんどん荷物を奪われてついには牛まで食べられてしまい、いのちからがら逃走。
しかし逃げ込んだ家はその妖怪の家。妖怪が唐櫃[からと]の中に入って眠ったのを見届けると、それに錠をかけて熱いお湯をそそぎこんで退治。あけてみると下駄が入ってて、妖怪はそれが化けてたのだと知れたトサ。
☆ 莱莉垣桜文 附註
「からかい」は、かすべ(えいの仲間)を干したもの。
和漢百魅缶│2014.07.13
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